皆さん自分の車を大切にしてますか?
もし事故を起こした時に必ず必要な自動車保険。この保険について正しい知識と理解をもっている人は多くはないと思います。決して安くないお金を払っていると思いますが、それは最適な料金設定と言えますか?
このサイトは自動車保険の正しい知識を皆さんにお届けし、意外と見逃しがちな保険料を最適にする方法を紹介していきます。
このページのもくじ
自動車保険は様々な種類がありますが、自分に合った保険を正しく選べていますか?自動車保険の仕組みを正しく理解していないと、せっかく保険に入っていても事故で損をしたり、高い保険料を取られてしまっていることもあります。「自動車保険が高い人の特徴」に当てはまる人は特に要注意です。
一度自動車保険を比較していても、長く使っていると条件も変わってくるので、実は高い保険料を取られて損をしている可能性があります。そんな方のために、自動車保険の一括見積りというサービスがあります。一括見積りをすると、最大8社の自動車保険を一度に比較することができるので、自分の条件にあった一番安い保険を簡単に見つけることができます。
自動車による事故を補償する保険は、「自賠責保険(強制保険)」と「任意保険」の2つに分けられます。一般的に自動車保険と呼ばれているものは任意保険にあたります。強制保険と任意保険は全く別のものなので、2つの違いをしっかりと覚え、自動車保険の基礎知識を身につけましょう。
自賠責保険(強制保険)は、正式名称を「自動車損害賠償責任保険」と言い、自動車やバイク(二輪自動車・原動機付自転車)を運転する人には、加入することが法律で義務付けられている保険です。自動車やバイクを購入する際には、必ず自賠責保険に加入するように心がけましょう。一般的には自動車やバイクを購入する際、販売店で加入を勧められることが多いので、心配することはありません。
自賠責保険に未加入のまま、車やバイクで走行した場合は、法律によって罰せられます。自賠責保険の証明書は車両にいつも置いておかなければならず、もしこの証明書がない場合には30万円以下の罰金となります。また、有効期限を経過している場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金と免許停止処分を受けます。
また、自賠責保険に加入していないと、車検を受けられないなどのデメリットもあります。
なぜ、自賠責保険の加入が義務付けられているのかというと、交通事故による損害賠償の負担を減らし、加害者を救済するためです。もし、自賠責保険に加入していない「無保険車」が事故を起こしてしますと、加害者の経済力では賠償責任を負えない場合があります。その場合には、法的処置が施されますが、そうならないために自賠責保険の加入が義務付けられています。
自賠責保険の保険料(2017年4月現在)は以下のようになっています。沖縄県、離島などの一部地域については、下記の保険料例と異なるので、注意が必要です。
12ヶ月 | 24ヶ月 | 36ヶ月 | 48ヶ月 | 60ヶ月 | |
---|---|---|---|---|---|
自家用乗用自動車 | 15,520円 | 25,830円 | 35,950円 | - | - |
軽自動車(検査対象車) | 15,130円 | 25,070円 | 34,820円 | - | - |
バイク(250cc超) | 8,290円 | 11,520円 | 14,690円 | - | - |
バイク(125cc超~250cc以下) | 8,650円 | 12,220円 | 15,720円 | 19,140円 | 22,510円 |
原動機付自転車・バイク(125cc以下) | 7,500円 | 9,950円 | 12,340円 | 14,690円 | 16,990円 |
自賠責保険は、交通事故の被害者を救済するという観点から、他人をケガさせた、死亡させた場合の対人賠償保険のみ補償されます。自動車が損害してしまった場合や、運転者自身がケガをした場合などは補償されません。
全ての契約者に公平に、かつ被害者へ迅速に支払いをするため、保険金などの支払い限度額も決まっているのが特徴です。
死亡の場合 | 限度額は、被害者1名につき3000万円です。 補償内容は、葬儀費、逸失利益、被害者および遺族の慰謝料です。 |
---|---|
傷害を負った場合 | 限度額は、被害者1名につき120万円です。 補償内容は、治療関係費、文書料、休業損害、慰謝料です。 |
後遺傷害を負った場合 | 限度額は、被害者1名につき常時介護を要する場合で4000万円、随時介護を要する場合3000万円です。 等級に応じて75万円から4000万円までの幅があります。 |
任意保険とは、一般的には「自動車保険」と呼ばれており、自賠責保険とは違い、加入を義務付けられておらず、補償の内容によって保険料が異なるのが特徴です。
自賠責保険は、国が義務付けている保険制度なので、手厚い補償が受けられると勘違いしてしまいがちですが、実際には、カバーされる補償の範囲は狭く、受け取れる保険金の限度額も決して高いわけではありません。
例えば、自分の不注意で大事故を起こしてしまい死亡者が1名出てしまったとします。死亡した人が年収500万円以上の30代男性ならば、ある保険会社のデータによると補償金額は約7500万円を請求されます。死亡の場合に自賠責で補償される限度額は3000万円ですので、4500万円は不足します。仮に被害者が50代の主婦であっても補償金額は約3500万円以上を請求され、500万円以上不足します。
このように自賠責保険のみでは現実の事故で十分な補償をすることができません。そこで、これをカバーするために任意保険というものがあるのです。
任意保険は、自賠責保険とは違い、対人・対物賠償保険、車両保険、人身傷害保険などから自分に必要な補償を選び、カスタマイズすることができます。また、「特約」を付与することでさらに補償範囲を広げたり、任意保険に加入することで無料のロードサービスを受けることもできるので、任意保険に加入するメリットは大きいです。
任意保険の補償内容
(1)対人賠償保険(相手方への補償) | 交通事故で相手方の車に乗っていた人や歩行者をケガさせたり、死亡させてしまったときなど、法律上の損害賠償責任を負担する場合に、自賠責保険の補償上限を超える損害賠償をカバーします。 |
---|---|
(2)対物賠償保険(相手方への補償) | 交通事故を起こして、他人の車や物などの財物に損害を与えた際に、保険金が支払われます。 |
(3)人身傷害補償保険(自分・搭乗者への補償) | 過失割合に関わらず、保険会社の基準によって「実損害額」の保険金が支払われます。車に乗っていた人の損害は、基本的に無条件に補償されます。 |
(4)搭乗者傷害保険(自分・搭乗者への補償) | 自分の車に乗っている人(運転者・同乗者)が死亡・ケガをした場合に、「自賠責保険」や「対人賠償保険」などとは別に保険金が支払われます。 |
(5)無保険車傷害保険(自分・搭乗者への補償) | 賠償能力が十分でない車の過失による事故に巻き込まれた場合に、保険金を受け取れます。 |
(6)自損事故保険(自分・搭乗者への補償) | 運転手みずからの責任で起こした事故により、運転手自身が死亡・ケガをした場合に保険金が支払われます。 |
(7)車両保険(車への補償) | 事故によって破損した車両の修理代が支払われます。単独事故や当て逃げも補償するタイプや、他車との接触による損害のみを補償するタイプなど、車両保険にはいくつか種類があります。 |
他車運転特約 | 他人の車を運転しているときの事故を補償する |
---|---|
対物超過修理費用補償特約 | 相手方の物の時価額を超えて損害を補償する |
弁護士費用等補償特約 | 弁護士への法律相談や訴訟に関する費用を補償する |
運転者限定特約 | 補償の対象となる運転者を限定することで保険料を抑える |
運転者年齢条件特約 | 補償の対象となる運転者の年齢を限定することで保険料を抑える |
上記以外にも、各自動車保険会社によるオリジナルな特約もあります。
自動車保険は大きく分けて2種類あります。一つは、ネットや電話で対応を行う通販(ダイレクト)型自動車保険、、もう一つは、担当者と面会して対応を行う代理店型自動車保険です。それぞれに、メリット・デメリットがあるので、自動車保険を選ぶ際には慎重に比較・検討する必要があります。
自動車保険はネット、代理店どちらがいい?通販型と代理店型を徹底比較通販(ダイレクト)型自動車保険とは、インターネットや電話を介して契約、事故対応、その他サポートを施してくれるタイプの自動車保険です。店舗を持たず、ディーラーや代理店を介さず直接(ダイレクトに)契約者と保険会社がやりとりをするので、その分コストを抑えられ、保険料が安くなるという特徴があります。
通販型 | 代理店型 | |
---|---|---|
保険料 | 比較的に安い | 通販型よりは高い傾向 |
相談 | 電話やメールで行う | 直接、担当者と対面で行う |
申し込み | 24時間、インターネット経由で可能 | 代理店の事務所や自宅などで行うため時間の制約がある |
事故対応 | 事故対応窓口に電話で連絡し、その後は保険会社が処理を進めるが、担当者と会うことはない。経過はハガキなどで通知される | 代理店に連絡すれば、現場まで来てくれることがある。(夜間や遠方など無理な場合も有り)。その後も担当者と保険会社が処理を進め、その都度経過を知らせてくれる |
ロードサービス | 種類が豊富 | 通販型ほど多くはない(最近は通販型と同様のロードサービスを提供している保険会社もあります) |
向いている人 | ・ある程度、自動車保険の内容を理解している人 ・保険料を安く抑えたい人 ・昼間は忙しくて時間が取れない人 |
・自動車保険の内容がよくわからない人 ・直接、質問や相談しながら決めたい人 ・契約や事故時などに決まった担当者がいてほしい人 |
通販型の自動車保険は、保険会社や代理店に直接出向く必要がなく、インターネット上や電話などで申し込み手続きが完了するので、店頭まで行く時間が確保できないような人にとってはメリットといえます。
また、通販型自動車保険の最大の特徴は、代理店を使わず、契約者が保険会社と直接やりとりをすることでコストを抑え、保険料を安く提供していることです。とにかく安く自動車保険を契約したい方には、通販型の自動車保険がおすすめです。さらに、インターネットから契約することで、インターネット割引が適用されるので、保険会社によってが最大1万円保険料がお得になることもあります。
通販型自動車保険は、担当者と直接会って話ができない、ということがデメリットになります。基本的に、困ったときには電話対応でのサポートになるので、事故で不安な時には心細く感じるかもしれません。補償プランの相談を直接受けることもできないので、基本的には、契約する保険を自分で選んで決めなければなりません。また、事故後、保険金を請求する際も、書類作成を自分でやらなければならない手間などもデメリットになります。
通販型の保険会社 | 会社毎のポイント |
---|---|
ソニー損保 | ダイレクト型自動車保険14年連続売上No.1 |
アクサダイレクト | 保険ブランド7年連続世界1位 |
イーデザイン損保 | 業界唯一の無事故割引 |
おとなの自動車保険 | 30代以上なら大幅割引 |
三井ダイレクト | 大手だからこその事故対応満足度92.8% |
チューリッヒ | 業界最高レベルの無料ロードサービス |
SBI損保 | オリコン日本顧客満足度ランキング1位 |
セコム損害保険 | 事故現場にセコムが駆け付ける安心力 |
そんぽ24 | 国内外20万か所以上の優待施設 |
代理店型の自動車保険とは、インターネットが発達する前の従来型の保険で、申し込みや事故対応などは基本的に対面で行うことができます。保険料は高くなりがちですが、自動車保険初心者には優しい手厚いサポートが充実しているので、保険選び・事故対応などに不安がある方は代理店型の自動車保険がおすすめです。
代理店型 | |
---|---|
保険料 | 通販型よりは高い傾向 |
相談 | 直接、担当者と対面で行う |
申し込み | 代理店の事務所や自宅などで行うため時間の制約がある |
事故対応 | 代理店に連絡すれば、現場まで来てくれることがある。(夜間や遠方など無理な場合も有り)。その後も担当者と保険会社が処理を進め、その都度経過を知らせてくれる |
ロードサービス | 通販型ほど多くはない(最近は通販型と同様のロードサービスを提供している保険会社もあります) |
向いている人 | ・自動車保険の内容がよくわからない人 ・直接、質問や相談しながら決めたい人 ・契約や事故時などに決まった担当者がいてほしい人 |
代理店型の自動車保険に契約するメリットは、とにかく安心のサポートを受けられるというところです。申し込み時は、対面で補償内容の相談に乗ってもらえ、契約後も保険に関する相談なら基本的に何でも対応してくれます。面倒くさい手続きなども全て任せられるので、楽ができ、安心です。
代理店型自動車保険は、対面での手続きが多くなるため、そこに時間を取られてしまうことがデメリットと言えます。また、代理店や担当者によって、対応が異なる場合があるので、同じ自動車保険会社を通じて契約した人でも口コミや評判が全く違うことがあります。
代理店型の保険会社 |
---|
東京海上日動 |
損保ジャパン日本興亜 |
三井住友海上 |
あいおいニッセイ同和損保 |
共栄火災 |
朝日火災 |
AIG損保 |
日新火災 |
自動車保険は個人契約のみならず、会社や個人事業で車を使用する人には法人契約を結ぶこともできます。個人契約との大きな違いは、10台以上の大型契約だとフリート契約になり、保険料が安くなるところですが、その代わり補償内容が選べなかったり、インターネットから申し込みができなかったりとデメリットもあります。
自動車保険の法人契約は実は高い!個人事業主なら個人契約がおすすめ法人契約にすると、名義が法人名になるので、自動車保険を会社の経費として使うことができ、節税にもなります。10台以上の大型契約だとフリート契約になり、保険料が安くなるというメリットもあります。
法人契約は多くの場合で対人・対物賠償や人身傷害補償・搭乗者損害保険などの基本的な補償内容が決まっています。特約を付与することもできません。手厚い補償やより安い保険料を望むのであれば個人契約の方が契約内容の自由度が高いためおすすめです。
法人契約ができる数少ない通販型自動車保険でも、法人契約に限り自動車保険の問合せや見積もりの相談は電話のみの受付としているところが多いです。このようなデメリットもあるため、契約をする際には、しっかりと検討する必要があります。
事故を起こしてしまったら、慌てず、被害者の救護と警察への連絡を真っ先に行ってください。被害者が怪我をしている場合は、意識の有無の確認をし、怪我の状況を見て、重傷であればまず救急車の手配し、救急車が来るまでの間、出血がある場合は止血処置をしてください。
警察への届け出は、事故の大小に関わらず必ず行うようにしましょう。保険会社への連絡はその後です。
自損事故を起こした場合にも、必ずすぐその場で警察へ届け出を出しましょう。実は、自損事故を起こした後すぐに警察へ連絡を入れないと、「自損事故のフリをした保険金詐欺」と間違われてしまう可能性があります。そのため、本来受け取れたはずの保険金が受け取れなかったり、すぐに報告しなかったことを怪しまれ、飲酒運転などの疑いをかけられてしまうこともあります。
ただし、自宅での自損事故や私用地での単独事故の場合は、警察に届け出る必要はありません。
車両保険の請求|自損事故での自動車保険の正しい事故報告4ステップ自動車保険の補償範囲
自賠責保険の不足分をカバーしてくれるのが対人賠償保険です。自賠責保険では、被害者が事故で亡くなってしまった場合、限度額が3,000万円と決まっています。ですが、実際の死亡事故では、約1億円の賠償責任を負わされることもあります。その場合、7,000万円は事故を起こした本人が責任を持って支払わなければいけません。
対人賠償保険に加入していると、歩行者、同乗者、事故相手の車に乗っている人など「他人」を死亡、または負傷させて法律上の損害賠償責任を負った場合、自賠責保険から支払われる保険金額をオーバーする部分について保険金が支払われます。
対人賠償責任保険は「他人」への補償のみ範囲内になっているので、相手が配偶者や家族の場合は適用されません。
対人賠償責任保険の対象にならない人
交通事故により、相手に治療費600万円のケガを負わせてしまい、自分の過失割合が80%だった場合。
(被害者の損害額 × 契約者の過失割合) - 自賠責保険の補償額 = 対人賠償保険金の支払い額
(600万円×0.8) -120万円 = 360万円
つまり、対人賠償保険金として支払われる賠償金額は360万円ということになります。
対物賠償保険とは、事故を起こした際に、他の車や建物などに損害を与え、賠償責任を負わされた時に適用できる保険です。
例えば、前方不注意により、停車中のトラックに突っ込んでしまった場合、トラック自体の損害と積み荷の損害、またトラックの故障による営業損失を賠償させられる場合もあります。
対人賠償保険と同じく、「他人」のみ補償範囲内なので、上記の人が使用・所有・管理している物を自動車事故により壊してしまっても、補償範囲には含まれません。
認定損害額 | 判決年月日 | 対象 |
---|---|---|
2億6135万円 | H6.7.19 | 積荷(呉服・洋服・毛皮) |
1億3580万円 | H8.7.17 | 店舗(パチンコ店) |
1億2037万円 | S55.7.18 | 電車・線路・家屋 |
1億1347万円 | H10.10.26 | 電車 |
6124万円 | H12.6.27 | 積荷 |
実際にあった過去の対物賠償の例を見てみると、高額なもので賠償金額が2億円を超えているものがあります。対物賠償保険を付与していない、もしくは限度額を無制限にしていないと億を超える賠償金額の支払いを請求されてしまいます。
2013年に支払われた対物賠償保険金は、約274万件を超え6800億円に達しています。賠償のリスクを減らすためにも、対物賠償保険は手厚いものにしておきたいですね。
人身傷害補償保険は、契約自動車の事故によって搭乗中の方が亡くなった場合やケガをした場合に、治療費や休業損害・逸失利益などを補償する保険です。
人身傷害補償保険に加入していると、通常示談が成立してからでないと受け取れない賠償金を保険金として先に受け取ることができます。実際にかかった、入院・通院費等の治療費、休業補償、慰謝料なども補償範囲に含まれます。相手のいない単独事故の場合も補償対象です。
また、契約者本人と家族であれば、歩行中や自転車に乗っているときの自動車事故も補償されます。
搭乗者傷害保険は、人身傷害補償保険と同じく、契約自動車の事故によって搭乗中の方が亡くなった場合やケガをした場合に、保険金が支払われる補償になります。
あらかじめ決められている部位や症状に応じて、定額の金額が支払われます。例を挙げると、頭部の神経・筋または腱の損傷・断裂の場合は110万円、頸部の骨折または脱臼の場合は60万円が支払われます。
支払われる保険金 | 受け取りタイミング | |
---|---|---|
人身傷害補償保険 | 保険金額を上限とした実際の損害額(ケガの治療費、休業中の収入減、精神的損害、後遺障害が残った場合の逸失利益など)が支払われる。 | 自動車事故で死傷してしまった際に、示談交渉を待たずに総損害額が支払われる。 |
搭乗者傷害保険 | 入通院日数や後遺障害の程度に応じて、契約で決められた金額が支払われる。 | 医師の診断による入院および通院の合計日数が、5日以上を経過した時点で定額の損害額が支払われる。 |
車両保険を付与することで、電柱に衝突したり、飛び石被害を受けた際の自分の車の修理費等が補償されます。車両保険は、一般型とエコノミー型の2種類があり、それぞれ補償範囲が異なります。一般型は補償範囲が広く、エコノミー型は補償範囲が狭い代わりに保険料は安くなります。
「自動車保険に車両保険って必要なの?」という疑問に答えよう一般型 | エコノミー型 | ||
---|---|---|---|
他の自動車との衝突 | ○ | ○ | |
当て逃げ | ○ | × | |
盗難 | ○ | ○ | |
自然災害・いたずらなど | 火災・爆発 | ○ | ○ |
台風・竜巻・洪水・高潮 | ○ | ○ | |
落書き・いたずら | ○ | ○ | |
飛来物・落下物 | ○ | ○ | |
単独事故 | 電柱・ガードレールに衝突 | ○ | × |
自転車との衝突・接触 | ○ | × | |
転覆・転落 | ○ | × |
「一般型」の車両保険は、保険会社によっては「オールリスクタイプ」や「フルカバータイプ」などとも呼ばれます。このタイプは補償される範囲が広く、エコノミー型ではカバーできない、「自損事故」や「相手の不明な当て逃げ事故」などでも補償されます。
一般形 | 補償範囲が広く、自損事故や当て逃げ事故もカバーするタイプ |
---|---|
エコノミー型 | 補償範囲が限定されるが、保険料が安くなるタイプ |
車両保険の「免責金額」とは、事故による破損などで車の修理が必要になった時に、自己負担で支払わなければならない金額のことです。例えば、修理費20万円の事故を起こした時に、免責金額を5万円に設定してあると、自動車保険会社から15万円の補償を受け取れますが、5万円は自己負担になります。
以下の表のように、事故の種類によって車両保険を利用すると、翌年以降の等級がダウンしてしまいます。等級が下がると、保険料が高くなってしまうので、小さい額の修理代は自己負担した方が結果的にお得な場合が多いです。
補償範囲 | 一般型 | エコノミー型 | ダウンする等級 |
---|---|---|---|
他車との事故 | ◯ | ◯ | 3等級 |
自損事故 | ◯ | × | 3等級 |
当て逃げ | ◯ | × | 3等級 |
転落・転倒 | ◯ | × | 3等級 |
盗難 | ◯ | ◯ | 1等級 |
いたずら | ◯ | ◯ | 1等級 |
落書き | ◯ | ◯ | 1等級 |
飛び石 | ◯ | ◯ | 1等級 |
台風・洪水 | ◯ | ◯ | 1等級 |
火災・爆発 | ◯ | ◯ | 1等級 |
地震 | × | × | - |
あえて、自己負担する免責金額を設定する理由は、保険料が安くなるからです。免責金額を0にしておくと保険料は高くなりますが、10万円に設定しておくと保険料は安く抑えられます。
また、10万円未満の修理費であれば、等級が下がってしまう損失の方が大きい場合もあるので、車両保険を使わずに自己負担した方が賢い場合もあります。車両保険は保険料が高い補償なので、少しでも安く抑えたいという人は、免責金額について知っておくと便利です。
自動車保険の特約とは、基本となる補償に加え、保険料をプラスすることで補償範囲を広げることができたり、サポートを受けられるサービスです。特約は種類が多いので、利用シーンをよく考えて、自分に必要な特約のみを選択する必要があります。以下では、主要な特約の例をいくつか紹介します。
弁護士費用特約とは、自動車事故で被害者になった場合に、賠償請求を弁護士に委託する際にかかる費用や法律相談などの費用を補償してくれる特約です。記名被保険者やその家族が補償の対象となります。
ファミリーバイク特約では、原付バイクでの事故によって発生した自分のケガ・他人への賠償を補償します。借りた原付バイクを使用中の事故によるケガでも補償されますが、自分の原付バイクの修理費用は補償できません。
ファミリーバイク特約では原付バイクの補償のみに特化しており、自転車や、中型バイクでの事故に対する補償はできません。
他車運転特約とは、被保険者やその家族が他人の車を運転し交通事故を起こした際、自分の契約車両として補償を受けられる特約です。
他車運転特約で安心!補償できる範囲と4つの条件自動車保険の保険料の仕組み
「リスク細分型自動車保険」とは、事故のリスクに応じて合理的に保険料を提案する自動車保険のことを指します。現在では、ほとんどの自動車保険会社がリスク細分型の自動車保険を提供しているので、条件によっては、従来よりも安く保険を契約できる可能性があります。
自動車保険の「リスク細分型」ってどういうこと?一般に、自動車保険の保険料は4つの要因によって決定されます。ここでは、それぞれについて説明をしていきます。
等級(ノンフリート等級)とは、事故歴に応じて保険料の割引や割増を適用する制度です。1〜20等級に分かれていて、等級が高くなる(上がる)ほど割引率が高くなります。初めて自動車保険に契約する人は6等級から始まり、事故を起こさなければ毎年1等級ずつ上がっていきます。
自動車保険の等級制度で最低でも知っておきたい、たった一つのこと保険料8万円で計算 | |||||
---|---|---|---|---|---|
等級数 | 割引率(%) (事故無し) | 割引率(%) (事故有り) | 保険金額(円) (事故無し) | 保険金額(円) (事故有り) | 6等級との 金額差(円) |
1 | 64% | 131,200 | 割り増し | ||
2 | 28% | 102,400 | |||
3 | 12% | 89,600 | |||
4 | 2% | 78,400 | 割り引き | ||
5 | 13% | 69,600 | |||
6 | 19% | 64,800 | |||
7 | 28% | 20% | 57,600 | 64,000 | |
8 | 40% | 21% | 48,000 | 63,200 | |
9 | 41% | 22% | 47,200 | 62,400 | |
10 | 43% | 23% | 45,600 | 61,600 | |
11 | 46% | 25% | 43,200 | 60,000 | |
12 | 47% | 27% | 42,400 | 58,400 | |
13 | 48% | 29% | 41,600 | 56,800 | |
14 | 49% | 31% | 40,800 | 55,200 | |
15 | 50% | 33% | 40,000 | 53,600 | |
16 | 52% | 36% | 38,400 | 51,200 | |
17 | 55% | 38% | 36,000 | 49,600 | |
19 | 59% | 42% | 32,800 | 46,400 | |
20 | 63% | 44% | 29,600 | 44,800 |
等級制度は、どこの自動車保険を利用しても、共済を利用しても変わらないようになっているので、基本的に一度下がった等級はすぐに元に戻すことはできません。
ただし、最終手段として、落ちた等級をリセットする方法が一つだけあります。それは「自動車保険無加入の状態で13ヶ月待つ」という方法です。この期間に事故を起こしてしまうと、もちろん保険に入っていないので、リスクは大きいですが、13ヶ月後には再び元の6等級に戻すこ とができます。事故を起こさなければ、毎年1等級ずつ戻るので、よほどの理由がない限りは等級リセットは考えないようにしましょう。
自動車保険を解約し、数年後に再び加入し直したら、せっかく上がっていた等級が元に戻ってしまう場合があります。それは、解約時に中断証明書を発行していなかったことが原因だと考えられます。なお、中断証明書の有効期限は10年です。
この中断証明書があれば、再び自動車保険に加入し直す時には、等級を引き継ぐことができるので、6等級以上の人が解約する際には必ず中断証明書を発行するようにしましょう。
運転者年齢条件とは、「21歳以上補償」「26歳以上補償」など、補償範囲を狭めることで保険料が安くなる制度です。保険料が安いからと言って、30歳以上補償の保険に契約し、20代の子供に運転をさせてしまうと、万が一子供が事故を起こした時に補償が受けられなくなってしまうので、注意が必要です。
18歳・19歳・20歳(学生)が自動車保険の保険料を安くする裏技 【免許取得後に見直し】子供の自動車保険を安くする為の3つの裏技全年齢補償(年齢を問わず補償) | 保険料が高い ↑ | | | | ↓ 保険料が安い |
---|---|
21歳以上補償 | |
26歳以上補償 | |
30歳以上補償 | |
35歳以上補償 |
以前は、「子供特約」という、子供が運転する場合に保険料が安くなる特約があったのですが、現在では廃止されているため、年齢条件を低く設定した保険に契約しないといけません。
多くのダイレクト型の保険会社が導入しており自動車保険の契約時に、「1年間で走ると予想される距離」あるいは「過去1年間に走った距離」を選択(申告)し(「3,000km以下」や「無制限」など)、各保険会社が設定する区分によって保険料が変わります。
【警告】自動車保険の走行距離申告、嘘をついても保険料は安くならない!走行距離(年間走行距離) | 「1年間で走ると予想される距離」を申告 |
---|---|
「過去1年間に走った距離」を申告 |
「過去1年間に走った距離」を申告する保険会社の場合、申し込みの際に、積算走行距離計(オドメータ)の値を伝えることになります。
年間の走行距離が短いほど事故を起こすリスクが低いと判断され、保険料が安くなり、逆に年間の走行距離が長いほど事故を起こすリスクが高いと判断され、保険料が高くなります。
年間の走行距離が長い | 事故リスクが低い=保険料が高い |
---|---|
年間の走行距離が短い | 事故リスクが高い=保険料が安い |
この点、「1年間で走ると予想される距離」を申告する保険会社の場合、わざと走行距離を短く申告する人もなかにはいるかと思います。
しかし、申告していた数値とかなり差がある場合、保険金が受け取れない可能性もあるので、正しい距離を伝えるようにしましょう。
また、もし申告した契約距離区分を超えてしまっても、保険会社に連絡をし、差額分の保険料を追加で支払うことで補償を受けられます。
対象がスポーツカーの場合には保険料は高くなり、ファミリーカーの場合には安くなるというように、「型式」も自動車保険の保険料に影響します。
その理由は、「車両料率クラス」というものが関わるためです。
この型式は、車のタイプや年式で異なります。そして、保険会社では型式別に設定された料率クラスを、保険料を算出する目安としているのです。
車両料率クラスは、自動車保険のなかでも「対人賠償保険」「対物賠償保険」「傷害保険(搭乗者傷害・人身傷害)」「車両保険」の4つの項目で設定されています。
4つの項目を1〜9の数字で区分しており、数字が大きいほどリスクが高いと判断されます。
保険料が安い ←← →→ 保険料が高い | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
この車両料率クラスは損害保険料率算出機構という団体が決定していて、毎年一度、1月1日に見直しがなされます。その際、全国的に事故が多い車については車両料率クラスの数字が上がり、保険料が高くなります。
車両料率クラスが1と9の人では、車両保険の保険料が4倍も差が出るとも言われています。
車両料率クラスの見直しにより、自分は特に事故を起こしてはいない(自動車保険を使っていない)のに、保険料が上がっているという可能性もあります。
自動車保険に加入している人は、保険証券で確認するか、保険会社に問い合わせをするといいでしょう。
「等級」「年齢条件」「走行距離」「車両料率クラス」以外でも、保険料が決める要因はいくつかあります。代表的なものは、「車の使用目的」や「運転者限定特約」ですが、それ以外でも、車を運転する使用地や車の年齢(車齢)なども保険料が変わる要因になります。
車の使用目的は、通常3パターンから選択できるようになっています。仕事に使う車は「業務」、仕事先や学校に通うために使う車は「通勤・通学」、買い物や旅行のために使う車が「日常・レジャー」です。
使用頻度が高いほど、事故の確率が増えるので保険料は高くなるので、「日常・レジャー」→「通勤・通学」→「業務」の順に保険料は高くなっていきます。
業務使用は細かく条件が定められているので、少しでも心当たりが方は確認が必要です。
① | 主として業務に使用する |
---|---|
② | 週5日以上もしくは月15日以上業務に使用する |
③ | 車体に企業名がペインティングされていて、その企業の業務に使用する |
④ | 記名被保険者が法人である |
運転者限定特約とは、自動車保険の補償範囲を限定することで保険料が安く抑えられる特約です。限定範囲は主に4種類あります。
割引率 | 説明 | |
---|---|---|
本人限定 | 7% | 運転者を記名被保険者のみに限定するものです。本人以外が運転すると補償されません。 |
本人・配偶者限定 | 6% | 記名被保険者とその配偶者に運転者を限定するものです。夫婦以外が運転すると補償されないということです。 |
家族限定 | 1% | 記名被保険者と配偶者、その同居の親族、または別居の未婚の子までを運転者の範囲とします。 |
限定なし | 割引なし | 家族だけでなく友人・知人、誰が車を運転しても問題なく補償されます。 |
まず同居の親族について説明します。親族の範囲ですが、一般的には記名被保険者からみて6親等以内の血族、配偶者および3親等以内の姻族と定義されています。少々わかりにくいですが、記名被保険者からみて義理の同居の弟でも補償される、孫が運転しても大丈夫くらいに考えておいて頂ければ問題ありません。大家族で不安な方は、補償されるかどうか必ず保険会社に確認しましょう。
次に別居の未婚の子について説明します。別居の未婚の子とは、記名被保険者および配偶者からみて別居している結婚歴のない未婚の子供という事です。
別居の未婚の子とは誰のこと?知って得する自動車保険料の節約術契約者と記名被保険者という言葉を聞いたことがある方は多くいると思いますが、その明確な違いを皆さんはご存知でしょうか?「契約者」というのは、保険料を支払う人のことを指します。「記名被保険者」は、車を主に運転する人(補償の中心になる人)を指します。
「車を運転するのは自分だし、保険料も自分で支払う」という方は契約者と記名被保険者は同一となります。「車を運転するのは娘だが、まだ若いから保険料は父親である私が支払う」という場合は契約者=父親、記名被保険者=娘となります。
運転者限定特約は、「記名被保険者」から見た運転者の範囲となります。契約者は補償の中心ではないので、注意が必要です。
自動車保険のお得な割引制度
エコカー割引とは、電気自動車やハイブリッド自動車を対象とした割引のことです。エコカー割引の対象車種ですが、具体的に指定されているわけではありません。そのため、契約前にエコカー対象かどうかを見極めるためには、車検証での表記がどうなっているかを確認する必要があります。
ソニー損保 | 名称:電気自動車割引 割引額:1,000円 適用条件:次の3つを満たしている場合 自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車のいずれかであること 電気を燃料とし、車検証に電気自動車と記載されていること 保険開始月が初度登録後(または初度検査後)37ヶ月以内であること |
---|---|
あいおいニッセイ同和損保 | 名称:ECOカー割引(先進環境対策車割引) 割引率:3% 適用条件:自家用自動車の電気自動車、ハイブリッド車、または圧縮天然ガス自動車で、契約期間の初日の属する月が初度登録から13ヶ月以内の場合 |
チューリッヒ保険 | 名称:エコカー割引 割引率:明記なし 適用条件:被保険自動車が、「ハイブリッド自動車、電気自動車(燃料電池自動車を含む)、メタノール自動車、天然ガス自動車、自動車重量税および自動車取得税の特例措置の対象となる自動車」のいずれかであること |
東京海上日動 | 名称:Eco割引(ハイブリッド車・電気自動車割引) 割引率:3% 適用条件:自家用自動車の電気自動車、ハイブリッド車、または圧縮天然ガス自動車であることが確認でき、かつ契約期間の初日の属する月が初度登録の翌月から13ヶ月以内の場合 |
セカンドカー割引とは、車を2台保有している人のための割引制度です。通常、2台目の車も他の車と同様、自動車保険に加入すると6等級からスタートしますが、セカンドカー割引が適用されると、7等級から保険に加入できます。そのため、セカンドカー割引は保険料が約20~30%引きになるといわれています。
車2台目購入で保険料が高くなる…自動車保険料を抑える2つの節約術ただしセカンドカー割引を利用するには、満たさなければならない適用条件があるので、契約前によく確認する必要があります。
新車割引とは、車検証の初度登録が25ヶ月以内の新車のみに適用される自動車保険の割引サービスのことです。新車は大事に扱う人が多く、事故を起こしにくいということで、各保険会社で保険料が大幅に安くなります。
新車割引の活用で自動車保険料がより安く!新車購入で使うべき裏ワザ「ゴールド免許割引」とは、記名被保険者(メインドライバー)が保険の開始日時点でゴールド免許証(優良免許証)を持っている場合に自動車保険料が安くなる制度のことです。
運転免許証の帯の色 | 有効期間 | 備考 |
---|---|---|
グリーン | 免許を取得した日から3回目の誕生日の1カ月後まで | 初めて免許を取得した場合 |
ブルー | 3年間 5年間(※過去5年間に軽微な違反が1回のみのドライバー) | 初回の更新手続き後 |
ゴールド | 5年間 | 5年間無事故・無違反 |