2017年12月05日 (更新:2020年06月04日)
愛車のエンジンを保つには、オイル交換だけじゃ足りない!自分でできる「フラッシング」をやってみよう
愛車を健康に保つには、エンジンの調子に気をつけなければいけません。エンジンの中身は簡単に掃除ができないもの。今回は、エンジンを洗浄するフラッシングとは何か、そしてフラッシングオイルの効果や、フラッシングのやり方についてご紹介していきます。
フラッシングとは
フラッシング(flushing)とは、洗い流すという意味の英語です。主に車で使われる場合にはエンジンの内部を洗浄し、溜まった汚れを落とすといった意味合いで使われます。エンジン周りではエンジンのフラッシングと、ラジエーターのフラッシングが有名です。今回はこの中でもフラッシングオイルと呼ばれる専用の洗浄剤を使って行う、エンジンのフラッシングについて見ていきましょう。
フラッシングオイルの効果
本当に効果はあるの?
フラッシングオイルの効果には賛否両論あり、効果が無いという声もあれば効果を実感した!という声もあります。科学的には効果があると言われても、実際に体感できなければ本当に意味があるのか決めにくいところ。あくまで気持ちの持ち方次第、と言ってしまえばそこまでなのですが、期待される効果について説明していきます。
フラッシングで落ちる汚れとは?
車においてエンジンオイルは、血液のような役割も担っています。エンジンを守ってくれるだけではなく、洗浄効果もあるので定期的にオイルを交換することでエンジンだけではなくエンジン周りの保護を行うことができます。
ですがエンジンオイルの交換を怠けているとエンジン内の汚れであるスラッジがどんどん蓄積されていきます。エンジン内の燃え残りや不純物がオイルできれいにならず、徐々に汚れが溜まってしまうのです・・・。このスラッジこそが、フラッシングの狙いとされる汚れです。
溜まったばかりのスラッジであれば、フラッシングで落とすことができる柔らかさかと思われます。つまり、オイルだけでは洗浄しきれなかった汚れをフラッシングで綺麗にする、という効果であれば、大いに期待できるのではないでしょうか。しかし一方でこびりついてしまったスラッジというのは、溶剤だけで溶かし切るのが難しくおそらく効果が無いと思われます。エンジン内のコゲのようなものですので、こういった頑固な汚れを落とすことをイメージして使ってしまうと「効果が無かった・・・」という落胆を生んでしまうのかもしれませんね。
スラッジが無くなると?
では、スラッジが溶け出していくとどのような効果が起きるのでしょうか。エンジン内部に蓄積されていた汚れが落ちることで、エンジンがスムーズに回転してくれるというのが一番期待される効果です。他にも、タービンなどのエンジンオイルを使っている補機類の汚れも落ち、スムーズに動くのが期待されます。また、汚れが溜まってしまうと故障の原因になるのでエンジン全体の寿命を延ばす効果も期待できます。
フラッシングはどんな車に使うといいの?
オイル交換されてない車
フラッシングをやってみる価値があるのは、オイル交換がしばらくされていない、軽度な汚れが溜まっていると考えられる車です。使い古された、ドロドロの汚れたオイルがエンジンの中を回っているなんて、想像するだけでゾッとしますよね・・・。最後にオイル交換をしたのがいつか思い出せない車や、オイルを確認してみたら真っ黒だったという車はエンジンにも汚れが溜まっているはず。フラッシングをしてみる価値がありそうです。
フラッシングのやり方
それでは、フラッシングのやり方を紹介します。ご自分でやる場合には車の下に潜る場面もありますから、必ず車が落下してこないよう安全対策を施してください。カー用品店でもメニューを用意している所はたくさんありますので、自信が無ければお願いするのが確実です。
エンジンオイルを排出する
まずは、エンジンオイルを排出します。先ほども説明したオイルを溜めるオイルパンから抜き出していきます。オイルパンにはドレンボルトというオイルの抜き出し口が用意されていますので、そこを緩めることでオイルが出ていきます。オイルの流れが止まったらボルトを再び締めるのを忘れずに。出てきたオイルで火傷してしまうので、エンジンが冷めている時にやりましょう。
フラッシングオイルを入れる
オイルが抜けたらフラッシングオイルを入れていきます。この時にどのくらいフラッシングオイルを入れるのかを確認しましょう。エンジンオイルと混ぜて使うものもあれば、フラッシングオイルだけでよいものもあります。入れ終わった後はオイルレベルゲージを見て、しっかりと規定の量が入っていることを確認してくださいね。
エンジンをかけて放置
フラッシングオイルを入れ終わったら、フラッシングオイルをエンジン中に循環させてあげるためにエンジンをかけてしばらく放置します。必要な時間も使うフラッシングオイルによって変わりますが、長くても大体1時間もあれば充分でしょう。
オイルを入れ替える
フラッシングオイルが循環したら、エンジンを冷ました後、普通のエンジンオイルと入れ替えて終了です。フラッシングオイルは少量、エンジン内部に残ってしまうので走り出す前に少し循環してあげると良いでしょう。
フラッシング注意点
エンジンオイルの交換とやり方はほとんど同じのフラッシング。いくつか注意点を挙げておきますね。
エンジンを回さない!
フラッシングオイルは普通のオイルよりも、エンジンを守る効果が弱いです。なので、フラッシングオイルを入れて循環させる時には吹かしたりせず、のんびりとオイルが回るのを待ちましょう。
フラッシングオイルを入れて走らない
フラッシングオイルは普通のオイルと違い、洗浄専用のオイルです。オーバーヒートや故障の原因になりますので、フラッシングオイルで洗浄している間は車を動かさないようにしましょう。
汚れが大量にある(と思われる)車には使わない
かなり年季が入った車や、汚れが大量にある車で使うと、溜まっていた汚れが一気に流れて詰まりが起こり、エンジンが壊れてしまうことも。あまりに汚れが溜まっているエンジンだけれど、どうしても元気にしたい!というエンジンはオーバーホールをプロにお願いしましょう。
終わりに
今回はメンテナンスの一つである、フラッシングについて解説しました。オイル交換に気をつけるのが一番ですが、やっぱり愛車は健康に保ってあげたいですよね。愛車を大切にする気持ちは常に忘れないようにしましょう!CARTUNEには、愛車を大切にしているユーザーさんがたくさん!あなたもアプリをインストールして、コミュニティに加わりませんか?
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