ミラの扇風機・当時もの・マルエヌに関するカスタム事例
2024年08月31日 23時25分
昭和40年代の国鉄車両に装着されていたというとある物を入手した。
先方も動作はOKとの事で入手した物だそうだが動かない。
んまぁ、全く動かないという訳ではないがとても動作OKとは言えない代物なので原因追求の為ばらしてみる。
構造的には右のダイキャストケースの中に縦軸と横軸にあるギアが噛み合ってモーター軸後方にあるウォームギアで回転させるのだが
横軸を受けるギアBOX側面の穴が磨耗して長穴になりギアの噛み合わせが悪くなってロックし
一番弱いモーター軸のウォームギアと噛み合う樹脂ギアがなめてしまった様子でモーターは一応回るがギアBOX内の駆動系の重さが負担になってモーター回転が渋くなってしまっている。
樹脂ギアは軟質樹脂(ナイロン樹脂?)で出来ておりギア山が欠損では無く潰された感じで破損していたのでマイナスドライバーで山を立て直して何とか使えそうなレベルに補修出来たがギアBOXの長穴をどう補修するかを考えてみて
手持ちであった730のフランジベアリング(外径7mm/内径3mmのツバ付きベアリング)を
ギアケース穴を拡張して圧入し
3.4mm程のシャフト軸は
(ミニ旋盤出すのが面倒臭かったので)ドリルに咥えてヤスリを当てて手旋盤加工し
ベアリングを組み付けたギアの噛み合わせは問題無さそうなのでギアBOXの補修は完了。
モーターのコミュテーター(コミュテータ?コンミテーター??どれが正解なんかな?)が汚れているので
ドリルに咥えて回し軽く(細かな)紙ヤスリを当てて綺麗にし
モーターケースに戻して
修理したギアBOXを組み付ければぎこちなかったモーターもスムーズに回って
補修したギアを介しての動作切り替えも良好。
そんなこんなの今回補修品は
扇風機。
40年代の国鉄車両運転席に設置されていた品だそうだが
大元は自動車用のマルエヌ製扇風機(右)を流用しているのかと思い予備機(もしくはパーツ取り)として入手してみたが
12V用の自動車用と比べると
電車用(との事の)扇風機は12V入力では回転が遅い。
ケース背面の塗装されてしまっているシールに定格電圧が記載されているかもと思い塗装を剥がしてみたが何も表記は無い。
24Vのトラック用を流用してるんか?
それともやはり鉄道車両用としての専用商品なのか?
んまぁ、飾りとして使うんらば12Vでも一応動作するからOKかな、って事で(インチキ)修理完了。