アルトバンのSIRAKOBATO超理論・ピッチングモーメント・キャスター角・ロードスター990 S・KPCに関するカスタム事例
2022年09月15日 08時44分
普通の車って
ブレーキ時、前が つんのめるように
フロントが下がりますよね
F 1はそれほど前が下がらない
これはバネが硬いのもあるのですが
レッドブルの場合は
サスペンションジオメトリー
サスペンションの動きによって
ブレーキ時の前下がり
後ろ上がりを抑制している
そのため
レッドブルは他の F 1マシンより
柔らかめのバネで
全体的なバランスが取れる
今年の F 1マシンは
床下のフラットボトムが廃止され
昔あったウイングカー
床下の後ろが跳ね上がるような
形状になったため
できるだけ床下を地面と水平に保つ
そのような考え方が主流になっているはず
基本的には上の図
わかりやすく簡略化したのですが
フロントサスペンションは
前に下がるような配置
リアサスペンションは
後ろが下がるような配置
基本的にはこのような考え方で
ブレーキ時
フロントはタイヤが下に下がり
ボディを持ち上げるような動き
リアはタイヤが上に上がり
ボディを下げるような動き
このようなサスペンションの動きによって
ブレーキ時、前下がりになるような
動きを抑制して
床下を水平に保とうとしているのです
ではレッドブルは
このような動きをするために
サスペンションにどのような
仕組みを取り入れているか
左フロントを横から見た
その簡略図です
青い線が
サスペンションのアーム
特に注目すべき点が
上の後ろのアーム
極端に下に下がってますよね
この後ろのアームが
後ろに下がっていることによって
サスペンションが縮んだ時
フロントのキャスター角の角度が変わる
オレンジの線ですね
角度がより強くなるのです
この上下することによって
角度が変わるキャスター角
それはブレーキ時にも影響していて
ブレーキをかける時
タイヤの下側に後ろ向きの力がかかる
つまりキャスター角を立てようとしますよね
縮む時にキャスター角は
寝る方向に力が掛かりますので
垂直方向に力がかかる場合
逆にサスペンションは伸びようとするのです
つまりブレーキ時
サスペンションが伸びようとするので
フロントをあげようとする
そのような力が働きますので
ブレーキ時前につんのめるような動きが
なくなるのです
そしてリアのサスペンションは
これと前後反対のような構造です
つまりブレーキ時
フロントと反対の動きをするので
サスペンションを縮めようとする力が加わる
これによってブレーキ時
リアが持ち上がるような力を
縮める力で無くす
レッドブルのマシンは
このフロントとリアの
サスペンションジオメトリー
ブレーキ時のサスペンションの動きによって
床下を水平に保とうとしているのです
市販車にもうこのような考え方の
サスペンション ジオメトリ
様々な形式がありますが
例えば ND ロードスター
そのリアサスペンション
赤丸の部分のトレーリングリンク
それが下に下がるように取り付けられています
トーコントロールリンクとも言われてますね
このななめ下に下がった
形で付けられたリンク
ブレーキ時、後ろにかかった力は
このトレーニングリンクの後ろの部分を
上に持ち上げるような動きをし
その動きは
サスペンションを縮めようとする
ND ロードスターは
ブレーキ時リアが下がるような動きをするのです
そして新しい990 S
ロードスター990Sのサスペンションですが
あるものが付いていない
私がいつも否定しているあるものが
ついていないのです
それはこの赤丸部分
赤丸部分のところについているはずの
アンチロールバーが付いていない😳😳
私はアンチロールバーについては否定的で
アンチロールバーは
コーナリング時外側のタイヤを押し付けてしまうので
タイヤと路面との追従性が悪くなる
そのためコーナリングスピードの限界が下がってしまう
ですのでできれば
外した方が良いと
ですがアンチロールバーを
外してしまうと
車がロールしてしまう
不安定な動きになってしまいますよね
そのロールしてしまう動きを
ロードスター990 S は
コーナリング時リアのIN側にブレーキをかける
ブレーキをかけると
サスペンションが縮み
ボディを下げる方向に力が生まれる
ND ロードスターは
そのようなサスペンションジオメトリーと説明しましたよね
つまりコーナリング時 伸びてしまう
IN側のサスペンションを
ブレーキをかける事によって
伸びを抑制する
その動きによってロールを抑え
安定したコーナリングを作ることができるのです
マツダはそれをKPC
キネマティック ポスチャー コントロール
と名付けました
この伸びを抑えることによって
コーナリング時安定する
アンチロールバーを取り付けないことによって
コーナリング時外側のタイヤの追従性を良くする
この二つの考え方は
魔改造によって実現していて
それは
魔改造アルトバンにつけている
「アンチロールゴムバンド」
これをつけることによって
コーナリング時、内側の伸びを抑制し
コーナリングを安定させ
あえて
アンチロールバーをつけないことによって
外側のタイヤの動きを良くし
路面との追従性を高め
コーナリングスピードを上げているのです