マーチのマーチターボ・K10マーチ・ダブルチャージクラブオリジナル記事・マーチターボについて・日産に関するカスタム事例
2021年08月12日 23時05分
マーチターボについて
-略歴-
1982年10月 初代マーチ(K10)発売
1985年2月 マイナーチェンジでK10マーチシリーズ中期型へ。
3ドアハッチバック「ターボ」新発売(1型)
1987年8月 マイナーチェンジで中期2型へ。新車種でK10キャンバストップ仕様車の登場にともない「ターボ」の内装や機構など一部変更とパワーステアリング装着車の拡大。(メーカーオプション)
1989年1月 マイナーチェンジで後期型へ。3ドアハッチバック「ターボ」発売(2型)
1991年2月 同型エンジン使用のパイクカー第3弾フィガロ発売
1991年中期頃?、発売終了
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#1型(初期型)について
車種記号、
K10GFTI(5速MT)、K10GATI(3速AT)
-解説-
1982年新発売当初、
(4MT)の[E]→(Easy drive,車の基本性能に徹した車) 、(4/5MT) (3AT)の[L]→(Luxury,マーチの基本的な車種でファミリー若者向実用車)、(4MT)(3AT)の[S]→(Sufficient,機能、内装の充実を図り実用性に富んだラグジュアリーカー)、(4/5MT)(3AT)の[G]→(Grandスポーティムードの最高級車でマーチのイメージリーダーカー)タイプが、3ドアHBのみであった、K10マーチも、少変更の後、(1983・4)ファッショナブルスタイルと豪華装備、ラグジュアリーな3ドアHB(4MT)(3AT)[COLLET]、スポーティな、3ドアHB(5MT)[G-1]を加え、よりファミリーユースの(1983・5)5ドアHB(4MT)(3AT)の[FC]、(4/5MT)(3AT)の[FT]、1984・2追加発売、豪華装備の5ドアHB(5MT)(3AT)の[FV]とバリエーションを広げ、1985・2、マイナーチェンジ[中期1型]、アシストリー(非対象)なデザインのフロントグリルを与えられ、全車新機軸に変わり、ラインナップも、3ドアHBタイプは[E]は旧専用グリルのままで、[L]、「G]、[COLLET]、[G-1]←(※ターボと同形状のリアスポイラー付)で、5ドアHBタイプは[FC]、[FT]、「FV」と勢ぞろいし、よりスポーティグレードの
3ドアHBの[ターボ]を追加した。
ふたつの日本初、1000cc4気筒ターボ、日本初、1000ccターボ オートマッティクと謳われ、キャッチコピーは遊iNgターボ、I am、街の太陽などがあり、当時のイメージ若手タレント、近藤真彦が生き生きと前面に押し出され、ムードを盛り上げていた。
同じ年式のK10マーチの他グレードの燃料供給装置が電子制御キャブレター(ECC)に対して、今まで上級車のみの採用であったマイコン制御による、エンジン集中制御システム(ECCSエックス)の採用、新開発の小型ターボチャージャーにより、最高出力85ps、最大トルク12・0kgmを出した。(他グレードは57/8・0)新設計のUターン型ロングインテークホールドや、4連サイアミーズシリンダーブロックの採用により、低速トルクを図り、ダッシュ力を高めている。この出力に合わせて、足回りもファインチューニング、タイヤホイールもサイズアップ、マフラーのデュアルエキゾースト化。外装も専用エアロパーツや、フロントバンパー下に専用丸形ハロゲンフォグランプが採用されていた。
内装も専用メーターフードの採用により、合体ロボ感覚のコクピットを演出していた。左右にむかって左がフェールメーター、右がテンプメーターを配し、独立シェルに覆われ、メインメーターも、タコメーターがアナログ式、スピードメーターがオレンジのデジタル式とした、ハイブリッドメーターを採用、専用デザインのステアリング中央には、エンジンの性能曲線グラフを配している。シートも、ハイバックのバケットタイプを採用、ブラックを基調とし、明るめなオレンジのアクセントと新デザインのTURBOの文字を織り込んでいる。
-主な主要装備-
大型ハロゲンヘッドランプ
丸形ハロゲンフォグランプ
電動リモコン式ドアミラー
ハイブリッドメーターパネル(液晶デジタル式スピードメーター/アナログ式タコメーター)
ブースト計
小径三本スポークステアリング
フットレスト
ガングリップシフトノブ(5MT)
バケットシート
ターボ専用デザインフロントグリル
エアロスポーツバンパー
サイドマッドガード(サイドステップ)
リアスポイラー
デュアルエキゾーストパイプ
フルホイールカバー
前輪ベンチレーテッドディスクブレーキ
リアスタビライザー
165/70HR12スチールラジアルタイア
-オプション-
ガラスサンルーフ
175/60R13 76Hスチールラジアルタイア&13インチアルミロードホイール(タービンイメージと8ビートの音符をデザインしたZ1タイプのシルバー切削仕上げ、とフィンタイプ、シャンぺンゴールドとホワイトカラー2種は
メーカーオプション)。
AMラジオ、AM/FMマルチラジオ付カセットステレオ
シートウェアー(ストライプデザイン)はディラーオプション。他、オプションパーツが別カタログで多数用意されていた。
(K10マーチ中期型オプションパーツカタログ参照の事)
-ボディカラー/シートカラー(シンカーパイル・平織り)-
#002ホワイト/ブラック
#013レッド/ブラック
#826ブラックメタリック/ブラック
#137ダークブルー&ホワイト/ブラック(特別塗装色、上面ダークブルー、下面ホワイトのツートーン)
ターボ専用アクセントストライプ(※外板色がモノトーンの場合とツートーンの場合で、色、形状が異なる)
-主要諸元-
・寸法
全長×全幅×全高(mm) : 3730×1570×1385
室内寸法 長×幅×高(mm) : 1715 ×1305×1145
ホイールベース/トレッド前/後(mm) :2300/F1350/R1330
最低地上高(mm) : 150
車両重量(kg) : (5MT/3AT)710/730
乗車定員(名) : 5
・性能
登坂能力(tan)θ : 0.62
最小回転半径(mm) : 4.7
燃料消費率 : 10モード(運輸省審査値)km/l(5MT/3AT)、18.8/15.8、
60km/h定置走行 km/l(5MT/3AT)、30.2/25.6
・エンジン
形式、MA10ET型
種類、シリンダー数 : 水冷直列4気筒OHC
シリンダー(内径×行程mm) : 68・0×68.0
総排気量(cc) : 987
圧縮比 : 8.0
最高出力(PS/rpm) : 85/6000
最大トルク(kgm/rpm) : 12.0/4400
燃料供給装置 : ニッサンECCS
バッテリー容量(V-AH) : 12-30
使用燃料・タンク容量(l) : 無鉛レギュラー・40
エンジン整備重量 : 85kg(3AT車)
・諸装置
クラッチ形式 : (MT)乾燥単版ダイアフラム、(AT)トルクコンバーター、トランスミッション : 5速MT/ニッサンマチック・フロア(3AT)
ステアリングギア方式 : ラック&ピニオン
懸架方式(前/後) : 独立懸架ストラット式(ネガティブスクラブサス)/スタビライザー付4リンクコイル式
主ブレーキ(前/後) : ベンチレーテッドディスク式(セミメタルブレーキパッド)/
リーディングトレーリング式
駐車ブレーキ : 機械式後2輪制動
タイヤ(前/後) ; 165/70HR12
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*-マーチ・ターボ1型「マイナー」-
・1987年8月[中期2型]
K10マーチターボなど一部変更。
新車種新設時について。
-車両変更点-
1987年8月、キャンバストップ仕様車、車種新設。
L型5速仕様車を除く全車にパワーステアリングを
拡大設定、(メーカーオプション)、車体色に新色を
追加、内装ではトリム、シート生地の変更など。
-車種構成-
この時の車種構成は、3ドアハッチバック車が
E、L、G、パンプス、コレット、キャンバストップ、
ターボ、
5ドアハッチバック車がFC、FT、FT
(3ドアハッチバック車、G-1仕様は廃止)
・マーチターボ変更点・
新形状デザインのステアリングホイールの採用、
シートパターン及び表皮材の変更。
パワーステアリング装着車の設定
(ラインオプション)。
MA10ETエンジン搭載車はパワステ追加に伴い、
アイドル回転数補正補助の変更と空燃比の最適制御に
より、EGR装置を廃止。
ターボのボディはドア下端にターボストライブを採用、
またバックドア上端にターボストライプと同デザインの
ターボロゴステッカーを装着。
・ターボ車フルカラー仕様(オプション設定)
ドアミラー、サイドマッドガード、ホイールカバー、
リヤスポイラー、リアライセンスランプ、及び、
フルバンパーのフルカラー化を行い、
グレードアップ感アップ、イメージアップを図った。
・内装変更点・
従来は平織り/トリコットだったが新規に平織りに変更。
・ボディカラー/内装色・
ターボの外装色は、
♯531クリスタルホワイト、
♯532ブラックメタリック、
♯BG1グレーイッシュグレーメタリック
♯5G4ブラックメタリック/シルバーメタリックのツートーン
内装色はブラックを基調とした。
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-2型(後期型)について-
ニッサンE-K10
車種記号、K10GFTP(5速MT)、K10GATP(3速AT)。
エンジン
MA10ET、排気量987cc、出力76ps(NET/ネット値)
-解説-
長く生産し続けていたK10型マーチも2度のマイナーチェンジを繰り返し、(1型マーチターボはその1度目)大まかにはフロントグリルの意匠形状変更、前/後バンパーの形状を行った。最終的には、3ドアハッチバックは、4速MT/3ATの[E]、[i・Z]、5速MT/3速ATの[PUMPS]、[COLLET]、[ターボ]、[スーパーターボ]、モータースポーツ専用車両[R]、
5ドアハッチバック、4速MT/3ATの[i・Z]、
5速MT/3速ATの[FT]、[FV]、[iz-F]とラインナップ、
ここで述べる、1989年1月マイナーチェンジの2型(後期型)ターボは、この時点で、前期型のような派手さは影を潜め、外見上、スーパーターボと同じ、リアスポイラー、デュアルマフラーが付くに留まり、専用チッピングガードの採用、ボディサイドのウレタンモールを廃したのみ、ともすれば、ノーマルグレードとあまり変わらない外見になった。
内装は、K10型マーチのトップガンであるスーパーターボと同じシート、ステアリング、メーターパネル、ドア内張りとなり、スーパーターボ/Rに設定の時計、電圧計、ブースト計の中央別置き三連メーターが取り去られる形になっている。エンジンは、コンパクトで高性能なMA10ET、従来のMA10Sをベースに水冷式ターボチャージャーを装着。燃料装置や点火時期、空燃費などをマイコン(!)でコントロールするECCS(エンジン電子集中制御システム)を採用。燃料噴射システムも各シリンダーが吸入行程に入るのに合わせて順次噴射するシーケンシャルインジェクションを採用し、パワーと経済性を両立させている。
-主な標準装備-
電動リモコンドアミラー
AM/FM電子チューナーラジオ一体式カセットデッキ(ドルビー付き)
本革巻き3本スポークステアリング
パワーステアリング
フロントローバックバケットシート
マッドガード(フロント・リア)
リアスタビライザー
165/70R12 77Hラジアルタイヤ
-ボディカラー-
#531クリスタルホワイト
#549シルバーメタリック
#532ブラックメタリック
#TH9トワライトブルー
-内装 -
トリコット(シート表皮メイン部)
-オプション-
ガラスサンルーフ(メーカーオプション)
※注、注文時に申し受け。
サイドシルプロテクター(メーカーオプション)
電動リモコンキャンバストップ(ワンタッチ機構付き)(メーカーオプション)175/60R13 76Hラジアルタイヤ(アルミとセット)13インチアルミロードホイール(シルバー切削仕上げ/ホワイト)
-主要諸元-
寸法
全長×全幅×全高(mm) : 3735×1560×1390
室内寸法、長×幅×高(mm) :1715×1305×1145
ホイールベース(mm) : 2300
トレッド前/後(mm) : 1350/1335
最低地上高(mm) : 150
重量・定員
車両重量(kg) : (5MT)720(3AT)740
定員(名) : 5
・性能
最小回転半径(m) : 4.7
燃料消費率 : (10モード運輸省審査値)km/L : (5MT)18.0(3AT)14.2、
60km/h定地走行(運輸省届出値)km/L : (5MT)28.4(3AT)24.1)
・エンジン
形式、MA10ET型
種類・シリンダー数、OHC水冷直列4気筒
シリンダー(内径×行程)(mm)、68.0×68.0
総排気量(cc)、987
圧縮比、8.0
最高出力(PS/rpm)、76/6000
最大トルク(kgm/rpm)、10.8/4400
燃料供給装置、ニッサンECCS
使用燃料・タンク容量(L)、
無鉛レギュラーガソリン・40
・諸装置
トランスミッション、5速フロアシフト・%速オートマチックステアリングギヤ形式、
ラック&ピニオン式 懸架方式(前/後)、独立懸架ストラット方式/4リンクコイル式
主ブレーキ(前/後)、ベンチレーテッドディスク式/リーディングトレーリング式
タイヤ(前/後)、165/70R12
原文出稿、ダブルチャージクラブ
原文執筆、ek-10stとやま
2006年1月30日執筆投稿
※生前分与の為ウィキペディアに投稿。GFDLOK