アルトバンのSIRAKOBATO魔改造・コアンダ効果・空力・ダウンフォース・燃費向上に関するカスタム事例
2022年08月10日 09時19分
写真はALIENさんからお借りした画像です
東北新幹線はやぶさ、かっこいいですよね
この先っぽがカモノハシのような形状
トンネルを入るときの衝撃波を
弱めるための形状と説明されていますが
空力的にはどうなの、?
以前コアンダ効果について話しましたよね
角の物体の丸みによって
斜め前方に力が現れる
上の図形は
左が0系の新幹線
右が今の新しいカモノハシの形
の新幹線です
※図の上側に進んでいると考えます
コアンダ効果は発生する面積に
比例しますので
0系の新幹線、今のカモノハシの形の新幹線
斜め前方に発生するコアンダ効果の力は
変わらないのです
つまり空気が当たる方向には
空気低減の恩恵は得られていないのです
だがしかし、、
この前方の形が
後方になった場合
0形の場合は全体が丸い形ですので
全体に斜め後ろに力が加わってしまう
ですがカモノハシ形の場合は
初めの空気の曲がりが
その後のまっすぐの形のところで
もう一度曲げられますので
その曲がった空気の流れが
斜め前方に力を発生させるのです
そのことで初めの曲がりで起こった
コアンダ効果での斜め後ろの力が相殺され
空気抵抗が少なくなる
ですが最後の曲がりで
斜め後ろにコアンダ効果が発生してますよね
実はここの空力処理も考えられていて
それは連結器のカバーです
この連結器のカバー
車体より小さく作られていて
段差が生まれています
この段差によって渦が生まれ
一番最後に起こるコアンダ効果
その効果をなくしているのです
実によく考えられている
形だということがわかります
実験してほしいことがあって
この連結器のカバー
新幹線の後ろ側になった時
開けたままの方が燃費が良いのでは
開けたままにしていれば
連結器のカバーで起こるコアンダ効果はゼロになります
一度テストして欲しいものです
あら、引っ張る方向について解説してなかったですね
カモノハシ系の新幹線
この後方の空力処理により
かなりの空気抵抗の低減が起きていると考えられます
それはこの新しい形の空力
上側に支柱の付け根を移動した GT ウイングですね
この支柱を移動したことにより
ウィングの下側の面積を増やしたことになります
つまり引っ張る方の面積ですよね
見た目では(実際も)少しの面積しか追加されていないようですが
実は20%から30%ほどのダウンホースの向上が得られます
つまり引っ張る方の空力を改善することによって
その力はより多く得られるのです
逆に言えば
引っ張る方向の力をなくすことで
空力の向上が得られるのです
魔改造アルトは
引っ張る力という考え方を中心に
改造しています
ボディ後方で起こるコアンダ効果
この引っ張り力をなくすために
ボルテックスジェネレーター
空力改善テープ
バンパー下の空力処理
※引っ張る力を利用する
バンパーの穴開けと
トーションビームエアロカバーによる
空気の後方の抜けを速くすることで
床下の段付きによる
ダウンフォース(トンボの羽の形)
フロントバンパー下の丸みで
起る、斜め前方のコアンダ効果
ダウンホースや燃費向上は
引っ張る力を起こす、またはなくすことで
改善しています
究極は
アンチロールゴムバンドですね
これはサスペンションの伸びを
引っ張ることにより、なくし
コーナーでの安定性を極めています
「押してもダメなら引いてみろ」
これがSIRAKOBATO魔改造の原点なのです