CR-ZのイニD聖地巡礼の旅・頭文字D聖地巡礼・椿ライン・乾 信司・最終回に関するカスタム事例
2022年12月12日 08時10分
【聖地巡礼 Re:椿ライン④ 最終決着の時】
物語最終回の地にて今年最後の聖地巡礼の旅へ。
最後を締めくくりの最終決戦の地での巡礼、遂に今回で決着の時を迎えます。
絶対的な自信の源となっていた中速複合コーナーを1発で攻略されピタリと着いて来る藤原拓海に乾信司は弱気で引っ込み思案な気持ちが現れ出して来た。
ACT.4「ドリーム」
巡礼当日も満月🌕でしたー
藤原拓海の猛追に自信を失いバトルに参加した事を後悔し始めた乾信司は母親との会話を思い返していた。
乾信司
「母さん、昨日も北条さんに褒めてもらった。皆んな僕のこと凄いって言うんだ。北条さんのチームの人が僕の後ろ着いて行けないって。自慢していい事だよね?年上の人達にこんなに褒めてもらうのは生まれて初めてだよ」
信司の母
「いい事だけど謙虚で居なきゃダメよ信ちゃん、天狗になってはダメ。世の中には信ちゃんより速い人、沢山いるのよ」
乾信司
「なんかね近いうちに公道レースの大きなイベントがあるらしくて、北条さんがそれに僕を出場させるかもって言うんだけど。そのイベントの話をする時、北条さん凄く怖いんだ。普段の優しい北条さんとはまるで別の人みたいでいやなんだよね。だから僕はあんまり、やりたくないんだ」
「やっぱり母さんが言ってた通りだったよ、速い人は沢山いるんだ、僕なんてまだ全然ダメだったよ。やるんじゃなかった、もうやだ、逃げ出したい」
藤原拓海
「ひょっとしたら…だとしたら、行ける!」
乾信司の速さの要因がつかめた拓海はヘッドライトのスイッチに手を掛けて「ブラインドアタック」を仕掛ける。
「思っていた通り、お前の生命線はラインだ」
思い描いたラインでスピードに乗るタイプなら乗れなかった時の失速感は大きい。少し強引だったかもしれないが悪く思うなよ、俺は車ぶつけて無いからな」
乾信司
「抜かれた、このコースで僕が抜かれた💦」
乾信司
「出た、羽根!」
乾信司
「母さん、僕はいつの間にか天狗になっていたんだ。おだてられていい気になっていた、恥ずかしいよ。こんな速い人にワザと抜かれたりして空気が読めないにも程がある。見物人の多さに舞い上がっていたのかな。ヒーローになりたいなんて柄じゃなかった。やっぱり僕は平凡で引っ込み思案で目立たないクセに自意識過剰で女の子にもモテないショボイ奴。それが僕、乾信司なんだ。でも僕は、本当の僕は、これだけは負けたく無いんだ、誰よりも沢山この道を走っているから、たった一つの取り柄だから、このバトルだけは」
高橋涼介
「俺たちの知っている全ての速いドライバーはコーナーの手前で減速が終わった後でもブレーキペダルから足を外さない。厳密言えば一つのコーナーの中で前半は減速し後半は加速する為にスピードに変化がある。ところが乾信司はコーナーの入口から出口までスピードを変化させないんだ。減速も加速もしないという事はタイヤのグリップを全て横方向に変えるという事であって、理論的にはそれが最速のコーナリングスピードを実現出来る」
髙橋啓介
「ちょっと待ってくれ兄貴!って言う事はあのスタイルの最大のメリットは…」
髙橋涼介
「そう、タイヤだ」
髙橋啓介
「ブレーキング引きずりながらコーナー深く攻める時はフロント外側のタイヤ1点に車の全重量がのしかかっちまう」
髙橋涼介
「それに対してスピード変化の無いコーナリングならばタイヤの負担を均等に分散出来る。ただでさえダウンヒルはフロントタイヤをイジメるからな。同じペースで走っていてもタイヤの消耗が遅いという事は終盤の勝負所で決定的なアドバンテージになるんだ」
セパレートコーナー入口
セパレートコーナー出口
「秋名のハチロク」時代から見守って来た「武内樹、池谷浩一郎、ケンジ先輩」がギャラリーしているコーナーに2台が来た。
藤原拓海
「フロントタイヤが…」
乾信司
「ぬるい。隙が出始めてる。行けるかも、イヤ行く、絶対に行くんだ」
拓海が抜き去られたのを目の当たりにした3人は衝撃を受ける。
池谷浩一郎
「北関東最速と言われたコーナリングのスピードが…向かう所敵なしだった超高速ドリフトが…」
再び窮地に追い込まれたプロジェクトD陣営だが、
今回のバトルに際し切り札を準備していた。
高橋涼介
「最後の切り札は高回転ゾーン」
髙橋涼介
「ハチロクの心臓部に収まっているこの4AG改20バルブは10,000回転以上楽に回る超高回転型ユニットだ。だがプロジェクトDを始動するにあたってエンジンの出力特性を少し変更した。中間トルクを太らせて以前よりもフラットなパワー特性に。エンジンの耐久性と戦闘力の両面を追求した結果だが目一杯回しても以前ほど高回転ゾーンでパワーは出ない。REVリミットを9,000に設定してここまで戦って来たが封印して来たその上のゾーンも使う作戦を今回は準備しておこう。
藤原拓海
「でも回したからって速い訳じゃないんですよね?」
松本
「それは時と場合によるんだ」
「確かに10,000回転を超えても馬力が出る訳じゃ無い。それでも回るという事はそれぞれのギアの守備範囲が広いという事だ。相手が頭打ちになってシフトチェンジを迷う様な場面でもためらう事なく踏んで行ければコンマ3から4は稼げる。車1台の半分くらいの距離かもしれない」
高橋涼介
「ギリギリの競り合いの中でそのアドバンテージを生かせるシュチュエーションが峠のステージには必ず存在する。あくまで最後の手段だがらな、エンジンに負担をかける。出来るならば使いたく無い」
プロジェクトD陣営の秘策は禁断の切り札だった。
藤原拓海
「攻めるしか無い、もう一回ぶち抜く。堪えてくれ俺のハチロク!」
「ここだ!」
乾信司
「えっ?嘘だろ、そこに居るのか?!ヘッドライト消してる、そんなのアリ?」
藤原拓海
「リアタイヤのグリップは残っている、立ち上がりの加速なら負けない」
乾信司
「狭くて息苦しい、ラインが作れない、けど、負けたくない、アクセルは踏む」
藤原拓海/乾信司
「最終コーナー❗️」
「❗️❗️❗️❗️❗️」
「❗️❗️❗️❗️❗️」
「❗️❗️❗️❗️❗️」
「❗️❗️❗️❗️❗️」
「❗️❗️❗️❗️❗️」
「❗️❗️❗️❗️❗️」
【聖地巡礼 Re:椿ライン④ 最終決着の時】
一度のバトルで五度もポジションが入れ替わる熾烈を極めたハチロク同士の頂上対決は、誰もが想像し得なかった衝撃的な結末でここに決着する。
傷だらけで辿り着いたゴールは同時にプロジェクトDのパーフェクトウィンをカウントする栄光のゴールでもあった。
聖地箱根で繰り広げられた死闘は関東エリア全域の公道シーンで語り継がれる伝説となっていく…
松本
「すまなかったな、あんな作戦の指示しか出来なくて」
藤原拓海
「いえ、完全に俺のミスですから。物凄いオーバーREVさせて回らない所まで何故か回っちゃったんです」
高橋涼介
「エンジンブローしたハチロクを180度回転させた所でクラッチを切りタイヤのグリップを回復させたのか。最後はドックファイトの経験値の差が出たな」
藤原拓海
「どうしても勝ちたいって念じたからハチロクに何か意思みたいのが有って自分を犠牲にして俺の為にさいごのひと伸びをくれたのかなって思います」
乾信司
「ごめんない、ヒーローに、ヒーローになれなかった…」
北条豪
「いいんだ」
久保英次
「ホンマや、誰も責めやせん」
信司の母
「無事で良かった」
北条豪
「この敗戦で信司はもっと速く、もっと強くなる」
【聖地巡礼 Re:椿ライン④ 解散後】
単行本48巻では藤原拓海がインプレッサで秋名を流しているシーンで完結しているが、アニメ版の方ではレーサーになった髙橋啓介、真子ちゃんやドリキンらしき人物に声をかけられる藤原拓海、峠に行き新たな原石を探す髙橋涼介など主な登場人物それぞれのその後が描かれています。そして最後にFT86と遭遇するシーンで終わります。MFゴーストへの布石の如く…
【聖地巡礼 Re:椿ライン④ おまけ①】
ボディ剛性からラリーで活躍した 2ドアクーペ、空力性能からサーキットを主戦場とした3ドアハッチバック
【聖地巡礼 Re:椿ライン④ おまけ②】
ありし日の乾夫妻
それではまた、聖地巡礼の旅でお会いしましょう!
see you next