アルトバンのSIRAKOBATO超理論・ロールセンター・扁平率・SUV・ローダウンに関するカスタム事例
2022年09月04日 07時21分
ロールセンターの高い車に
扁平率の少ないタイヤを履くと
バーストしやすい
ロールセンターアダプター
巷でこのような名前の商品が
売っているのですが
取り付ける前にちょっと待って
特に扁平率の低いタイヤ
薄いタイヤを履いている人は
ちょっと待ってほしいのです
あと SUV に扁平率の低いタイヤ
そのようなタイヤに履き替えようとするかたも
一度この文章を読んでから
考えてください
ロールセンターが高い車とは
サスペンションが上の図のような感じになっている車
左がストラット式
右がダブルウイッシュボーンや
マルチリンク式
様々な形式がありますが
基本的にはサスペンションの下を覗いてみて
ロアアームがタイヤ側のほうに
大きく下がっている
そのような車がロールセンターが高い
車となります
ですので SUV のように
車高を上げている車
車高を上げる事によって
ロアアームの角度が変わります
タイヤ側の方が下がることになりますので
SUV はロールセンターが高いということに
ロールセンターが高い車には
どのような恩恵が得られるかと言うと
コーナーでアウト側のサスペンション
タイヤは外側から力が加わりますよね
※簡単に考えるため図のタイヤは
縦に固定されると考えてください
外側から内側に伝わる力は
ロールセンターが高い車
(ロアアームがタイヤ側 下がっている)
そのような車の場合
サスペンションに下側の力が
加わることになるので
タイヤを下側に下げようとする
その力は
ボディを持ち上げようとしますので
コーナーでロールが少ないのです
※コーナーで内側のサスペンションは
逆の力が加わり
タイヤを上にあげようとしますよね
そのような力が加わるため
逆にボディを下げようとする
そのような動きをする
ロールセンターの高い車
とても良いサスペンションセッティングのように思われますが
実は重大な弱点
危険な動きをするのです
それは
車が縦に揺れたとき
ロールセンターが高い車
(ロアアームがタイヤ側下がってる車)
タイヤが上に動いた時に
左右のタイヤを外側に動かします
この広がるような動き
扁平率の高いタイヤ
横から見てタイヤが厚い車ですね
そのようなタイヤの場合
タイヤ側面の歪みによって
この横の動きを吸収するのですが
扁平率の低いタイヤは
横の歪みがほとんどないので
タイヤ表面を横にずらしてしまう
その横の動きは
タイヤ表面のゴムを削ることになるので
タイヤ自体の寿命が短くなり
その動きが連続する場合は
タイヤ表面が暑くなることによって
ゴムが溶け出し
バーストすることになってしまうのです
あとロールセンターの高い車は
タイヤの扁平率によって
乗り心地がすごく変化してしまう
扁平率の高いタイヤ
そのようなタイヤは
タイヤの横の動きに対して
しなるような動きをする
ロールセンターの高い車は
縦の動きの時タイヤを横に広げますので
横に対して しなるような動きをする
扁平率の高いタイヤを履くと
柔らかい乗り心地になるのですが
扁平率の低いタイヤを履くと
そのしなりが少なくなりますので
乗り心地が固くなってしまう
マツダ CX 60
評論家の批評で
路面からの突き上げが強い
そのような評価で
あまり良い評価が得られていないのですが
それは扁平率50のタイヤを履いているためと
考えられます
車高を高くしているため
ロアアームの角度がきつくなり
ロールセンターの高いSUVは
タイヤの影響がとても大きいのです
ロールセンターの高い車に
扁平率の低いタイヤを履くと
バーストしやすい
それは特にトンネル内で起こりやすいです
トンネル内の路面は
アスファルトではなく
コンクリート舗装です
アスファルトの場合は
小石を混ぜているので
ぶつぶつしてますよね
そのためタイヤの接地面は
多くの点で接触しているのです
コンクリート舗装の場合は
まっ平らな路面ですので
タイヤに対して
面で接触している
そのために
タイヤ表面にかかる力が強いのです
その表面にかかる力が
ロールセンターの高い車
上下の動きでタイヤが横に広がってしまう車
そのような車の場合
横に広がる動きによって
タイヤの表面の温度は
徐々に上がっていきます
そのことによりタイヤ表面のゴムが溶け出し
結果的にはバーストするということに
ロールセンターアダプター
前から見て
ロアアームがバンザイみたいな
形に見える場合は
取り付けることをお勧めします
しかし無理にロールセンターをあげようとすると
上に書いたような不具合が起こります
ですので前から見てロアアームが
極端に への字になるような
セッティングは避けた方が良いです
あと SUV
車高を下げることによって
ロアアームが水平近くなり
車体の縦の動きによっての
タイヤの横の広がりが少なくなる
そのような場合は
扁平率の低いタイヤを履いても良いのですが
ノーマルの状態で扁平率の低いタイヤを履くのは
お勧めできません
ロールセンターを上げることによって
車体のロールが少なくなり
スポーティな走りができる
そのような謳い文句で
ロールセンターアダプターを売っている
業者がありますが
取り付ける方は
十分に欠点を頭に入れて
取り付けてください