コペンの東京時代のお話・沖縄・足廻りのナラシ中・ネタ切れ・今はコペンに夢中なオッさんに関するカスタム事例
2019年04月12日 18時02分
クルマ関連の仕事をして、いつしか好きでやってた板金塗装の仕事により、お客さんのクルマばかりやってたせいで、自身のクルマはそっちのけ。職種変えてから出会ったコペンが数十年ぶりの楽しみになりました。沢山のいいね!フォローありがとうございます。
皆さまお疲れ様です。ここ数日忙しい毎日ですが。
んんん。。かなり下がってきてますが、写真ではわかりにくいですね。各4つのサスペンションや車高がバラバラで不安定なのはわかります。ボディーにも良くないですが、大丈夫。。少しくらいスパルタンに扱きます。最悪な状態でどんな走りをするのか、どこに負荷が掛かるのかもみてます。
さて。。ネタ切れにつき、予告した昔話を。
めんどくさい方はスルーでお願いします。
写真画質悪くて申し訳ありません。過去の写真なのです。ご理解下さい。正面からみて直ぐにわかると思います。 はい。。左がかなり下がってます。これを見る限り、専門の職人さんから言わせれば、
「これはリスクが大きく大掛かりな仕事になる。ウチでは。」って言葉が出て当たり前。モノコックボディーで見てわかるくらいのボディーは、ボディーを安定させる骨、骨格自体が終わってる事を意味しますから。オーナーさん有名なショップ5社の門を叩き、断られたのはわかります。何処の職人さんかはわかりませんでしたが、「あの人に相談してまて。」と自身の名前が上がったらしくて。
フロント左下がり。リヤは右上がりのひねり入ってるMGB。オーナーさんと色々話してみました。
「なぜこのMGを?レストア費用で程度の良い同じMGが2台は買えると思うけど。」
「このMGBは、個人輸入で日本で初めてナンバー取得した1台目のMGBなのです。ここまで運ぶのにも時間とお金が掛かってます。どうしても生かしたい。もしそちらも無理なら諦めます。再生できますか?どうでしょうか?」
「このMGBは生きますよ。。ちなみにオリジナルにこだわってますか?現行のフレームの厚みだったり、フロアのプレスラインの形状や、空気穴(水逃しの穴の拡張やオリジナルの逃がし方の変更)だったり。見えないところですが、モディファイは必要ですね。後はパネル一個一個開けなきゃ見積もりが出来ないって所です。細かなパネル類の部品が出ないなら再現し作るしか無いよ。特に骨はね。」
「わかりました!!お願いします!」ってガッチリ握手され手首ブンブン振られて(笑)
見積もり出来ない分、悪い部品の写真と部品として取れるのか?取れなきゃ作り直し、作ったパーツの写真を撮り残す事で了承してもらいました。
着手して完成までに撮った写真は約800枚以上。オーナーさんも確認の為に週何回か確認してもらう形で。
かなり掻い摘んでます。😊すみません。入荷着手から半年。1日の一般の板金塗装の業務を終えてからの作業です。1日3〜4時間。オーストラリア製のフレーム修正機、オートライナーに乗せ、フレームとボディーの修正。そこからモノコックフレームのモディファイ。写真ありませんが、推定オリジナルは1ミリの厚みのフレームに対して、フロント1・6ミリ、リヤ1・2ミリ、フロアー下左右2・3ミリで製作し取り付けました。
フレームパネルのプレスラインも骨の1つ。少し形状を変えて左右作り変えて取り付け。
ここまで約半。
一般的な板金塗装屋で、レストア用のローリングフレームもなく。(笑)ロープで天井に吊るし上げボディー下を仕上げた。全てのアンダーパネルと骨格を取り付けた後、もう一度フレーム修正機に乗せて微修正(溶接接合、スポット溶接、部材の厚み変更での歪みの修正。)を。
かなり掻い摘んでます。😊サビも全て削り除去した部分、作り変えた部分。全て下地から防錆処理の後、クッションゴム系のチッピングコート(白)を施工した後に、元々のボディー色の黒を塗装。アンダーにウレタン塗料4回塗り。対殺傷性クリアーを4回塗り込みました。アンダー終了。ここまで来てようやくボディーです。
ようやく普通に馬に乗せられます。ボディーもハンパなかったな。パテの量が。泣きたくなる。。イギリスの新聞がボディーとパテの間のカサ増し材として使われてたり。もう。。リヤフェンダーは後期のボディーが入手可能だったので、新品を。って。。エクボだらけのプレスラインのズレとか。。ボディーパネルの接合部分は、オリジナルと同じ半田を刷り込み削り処理。極力パテはつかいません。
リヤ廻りをスポット溶接でキメるオッさん。(笑)
このあたりから、オーナーさんの話し。良い方向に仕上がるのが確定、エンジンと足廻りはMGB専門業社(海外)シート内張、ホロ系のフレーム等もその専門の業者さんに委託されてて、
レストア費用考えるだけで物凄い。それだけ思い入れのあるクルマ。そんなオーナーさんは沢山みて来ましたし、その思い入れを形にする仕事をして来たオッさんです。。
同僚が帰宅した夜。ある日MGBのボディーは完成した。約2日でボディーの塗装。蛍光灯の光を見て頂けたら分かると思いますが、歪みの無いシャーシ&ボディーです。チリやボディー寸法全てオリジナルと同じに完成。。
写真はオーナーさんが撮ってくれました。