その他のドライブフェイス・ドライブフェイス考察・KN企画に関するカスタム事例
2020年07月18日 16時08分
スクーターの駆動の要となるパーツのドライブフェイスについて考察してみる
純正は鉄製でなおかつ王冠ワッシャーも一体型でクランクシャフトのスプラインにギアが全部接するため鉄製ともありギアの剛性自体が元々強い。
しかし加速タイミングを早めに行い、30㎞/hの安定変速走行のためフェイス角度が15度になっており、有効最大変速域は時速にして50㎞/h程度で、セルスターターピニオンギアスプライン(外周のギザギザ)から約8㎜程内側迄になっている。
純正プーリーも角度が15度で最大変速で速くて55㎞/h程度に納められている。
純正プーリーは時速15㎞/hから安定して速度を出すための設計上60㎞/h以上はCDIを変えても出すのは難しく、ベルトが持ち上がって速度を出そうとしてもセカンダリー(クラッチ側)の張力もあり限界ということになる。
方こちらは社外品の軽量レーシングアルミドライブフェイス。
一見して分かる通り王冠ワッシャーが別となっており、ドライブフェイスも元々のスプラインに嵌まるギアが3.5㎜程度しかない、王冠ワッシャーを噛ましても純正ドライブフェイスのシャフトに嵌まるギアの幅は一回り薄くなる。
その為100㎞も走らず≪チンチン…キャリン🎵≫と異音がでてきて開けてみると指でドライブフェイスが回ってしまう〓スプラインギア破損となってしまう。
しかしこれはドライブフェイスの方だけ、王冠ワッシャーの方は真鍮製となるためギアは健在である。
しかし社外品のドライブフェイスの最大のメリットは変速タイミングを高速側にずらし、画像に印をつけている通りセルスターターピニオンギアスプラインのほぼ真下までベルトを押し上げれる程広く角度を付けられている、ちなみに画像は13.5度というハイスピードドライブフェイスでハイスピードプーリーとの相性が良い。
しかしそれを承知の上で取り付けるに当たっても注意展がある。
対となるプーリーの角度(〇綱プーリーは角度が最悪で走ったら直ぐに壊れたとかあったり…)
大口径(89Φ以上)プーリーを入れる時
そしてセカンダリープーリーのベルト落とし込み加工も場合により必要(セルスターターピニオンギアスプラインの真下まで引っ張るためセカンダリープーリーに負担がかかるため異常摩擦&超張力によりベルト破断、クランクシャフトギア破損)等のいらないアクシデントが発生する恐れが大いにあります。
こちらはKN企画の純正タイプのアルミドライブフェイス
ベルトの押し上げ幅は変わらない
使用した経験は無いが、王冠ワッシャーの収まる部分に肉を盛っている
恐らくはベルトを押し上げている時に王冠ワッシャーに応力を逃がす構造だと推測、しかし公式ページでは公道走行不可能としている
恐らくはアルミである以上純正の鉄製ドライブフェイスに剛性面で劣り公道で走った際に走行不能になる恐れが払拭出来ないことから公道走行不可能としているのだろう。
ちなみにフェイス角は14度でやや高速側に加速タイミングをずらしている。
次に同じくKN企画のドライブフェイス、現在在庫が無いため注文出来ない。
しかし良く見るとこのドライブフェイスは王冠ワッシャーも全て一体型になっている、見た目は純正ドライブフェイスと何の変化もない。
しかしこちらのドライブフェイスは鉄製でありながら純正ドライブフェイスよりも軽くなっており、更にフェイス角が純正のドライブフェイスとは異なる14度に設計されている
こちらのドライブフェイスはその為かなり貴重な物になっている。
再販を期待したい。
ただあくまでも角度が14度でありベルトの押し上げ幅は純正ドライブフェイスと同じ、変速タイミングを高速側にずらせるためプーリーの組み合わせ次第では速く出来るアイテムになっている。
KN企画さんお願いですから再販をお願いします😭✨