マーチのマーチターボ・K10マーチ・リトルダイナマイトカップ・マーチターボ改・日産に関するカスタム事例
2022年03月07日 16時28分
日産の座間の記念保管庫にもある、
マーチターボのボディをしたスーパーターボと称される、
日産のワンメイクレース、リトル・ダイナマイト・カップ使用車両ですが、
このたび雑誌バックナンバーを調べていた所、このような記事が出てきました。
出来ましたら研究のため、関係者及び実車写真記事、
エンジン、資料を拝見して事実を確かめてみたい物です。
`87リトル・ダイナマイト・カップ・レースを開催
リトル・ダイナマイト・カップ・アソシエーションが主催する、
`87リトル・ダイナマイト・カップ・レースが4月10~19日の
チェッカー・グレート30レースのひとつとして行われた
第1戦を緒戦に今年は全8戦行われる。
このレースは、日産自動車とニスモが開発した、
ターボチャージャー+スーパーチャージャー付エンジン(100PS)を
搭載する「マーチ・スーパーターボ」で行われるワン・メイク・レース。
マシーンはアソシエーションが参加者に貸し出し、全くの
イコールコンディションでレースを展開するという物・・・(後半略)
と情報募集しましたら
詳細な資料を発掘されたかたがいまして下記↓文章で判明しました。
88年に競技ベース車マーチR用としてターボ係数をかけてもレギュレーション上有利(グループAの1600cc以下のクラス)な930ccの排気量で「MA09ERT」として市販されたマーチスーパーターボですが、その1年ほど前に、レンタル車両によるワンメイクレース『マーチ・リトルダイナマイトカップ』専用モデルとして、従来のマーチターボをベースとしてベース車と同じ987ccの「MA10ET」にスーパーチャージャーをドッキングした“K10スーパー・ターボ・プロダクションレース仕様”(正式名称)が存在していたことは、あまり知られていないようです。
日産は当初マーチターボのバージョン2(アッパーバージョン?)として、この987ccバージョンでの市販化を予定していたようで、その開発途中の車両をテストがてら、年間8戦、出場台数25台、1戦ごとのレンタルという形で提供していた模様です。
★K10スーパー・ターボ・プロダクションレース仕様車両の詳細
-エンジン- ()内は市販版スーパーターボのデータ
・MA10ET+スーパーチャージャー型(MA09ERT)、OHC水冷直列4気筒
・シリンダー内径×行程、68.0×68.0(66.0×68.0)
・総排気量、987cc(930㏄)
・最高出力、110/6400PS/rpm(市販車も共通)
・最大トルク、14.0/4400kgm/rpm(13・3/4800kgm/rpm)
MA10ETと共通の日立製HT07タービン(市販版はより大型のHT10)と愛知機械製のルーツタイプ・スーパーチャージャーが装着されている。
市販版には装着されているインタークーラーは装備されていない。
外見的にもバキュームホースの取り回しが市販版と大きく異なる点や、ヘッドカバーがMA10ETのままであったり、サージタンク形状がMA09ERTやMA10ETとも異なる形状をしているのが特徴である。
タービンが小型でインタークーラーが装備されていないにもかかわらず、市販版と最高出力は同じで、最大トルクでは排気量で大きい分0.7キロ勝っている。(発生回転数も低い)
これはプロダクションレースカーという特性上、排ガス対策のデバイスが装備されていないとうのも理由であると考えられる。
そのためジャジャ馬的と表される市販版に比べて、よくバランスした、とても扱いやすいエンジンだったということなので、出力特性(トルクカーブ)は大きく異なったようだ。
-シャシ-
・ニスモレース用オプション(KYB製低圧ガスダンパー)
・6J×14インチアルミホイール
・トーヨートランピオTPADR 185/60R14
車両重量は内装が簡素かされるなどして620キロまでシェイプアップされている。
外装はフォグランプが装備されていない以外は、ベースとなった、スタンダードなマーチターボに準じています。
(市販モデルのカラードバンパーはOP設定)
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