紫さんが投稿した溶接加工・tig溶接・アルミ溶接・ドルフィンテールに関するカスタム事例
2022年09月16日 12時57分
自分からフォローしませんがフォローされたらフォロバします。 趣味で自宅DIYにてtig溶接してます。 自宅で溶接出来るように自分で200v電源と30Aブレーカー入れて和室をDIY用にしたので帰宅後や休日に和室でtig溶接してます。 【自宅保有機材】 200v直交tig溶接機 溶接ポジショナー 新ダイワバンドソー 卓上ボール盤 卓上グラインダー サンダー パイプベンダー 15t油圧プレス レーザー彫刻機 直流安定化電源 燻製器
ステンTig溶接のビードについて
OKとNGとの差
板厚t1.5にてビード幅をストリンガーで2種類用意
見本のNGビードをどうやっても汚く出来なかったので上2つは目をつむって何も見ずにしてなんとか出来ました。。
溶接棒を均等に入れれてない為にビード飛びをしている、真っ直ぐ走れてない。
下側OKの方は特に綺麗にやろうとはしてないですが何も考えずに棒を入れただけ【ビード間隔がある程度揃っていれば】パッと見は綺麗に見える。
続いてパルス溶接について
これも逆に汚くやるのは大変だったので目をつむりました。
上側は溶接だと思っちゃダメなやつ。
2つ共同じ電流Aで溶接してあります。
ワンオフマフラーと言って作ってる人もちらほら居て、よく出てくる画像が上側の部類だと思う、トーチスイッチを押して切って押して切って(インチング)してひたすら点付けの繰り返しで見た目もあまりにも汚くて溶接とは呼べるものでは無いが、これをみてtig溶接とかパルス溶接と勘違いしてはいけない、逆にどうやったらパルス溶接でこれ程のビード飛び起こせるのか聞きたいくらいです。
上下とも溶接条件は同じ、本来こういう風にやるべきものと知識としても知っているかの差もあります
注意しないといけない事が1つ(これ大事)
溶接をこれから始めようとしてる人は参考に。
まず始めてからすぐにパルスばかりをしない。
送り速度である程度溶けてくっつくから溶接出来てる。と勘違いしやすく上達しない。
これも同じで、先程のインチングみたいになってても溶接できてると勘違いしてしまう。
正しく知識として覚えて欲しい。
母材同士の隙間が少しでもあるとパルスでも熱が伝わって溶けてしまい隙間が広がりどうしようもなくなるからである。
特にマフラーのフランジとパイプをパルスだけとか、ガスケット側の内側をナメ付けだけでつけるとかは問題外で溶接棒を入れていくのが定説。
Tig溶接は棒を送ってなんぼの世界とも言われてて新品の溶接棒は1本1mあってデカ物になると止めずに送り続けて1m全て送り切る事もある。
【ピンホール】
通常クレーター有りの溶接では穴が空くのが怖いとかでインチング(手動でON OFFのひたすら点付けの繰り返し)やパルスのビード飛ばしで発生する点(ヘソみたいな針穴がピンホール)は基本的にNGで溶接欠陥の部類になるので問題外。
9割近くピンホールは溶着されていなく、穴が貫通一歩手前付近で強度も無くいずれそこから割れる恐れがあり、見た目が綺麗に見えない。
インチングやパルスビードは均等に、ビード幅が4mmなら最低2mm前のビードに被せてないと写真上側の様にビード飛ばしでピンホールが無数にできるから注意。
板厚が何ミリでも電流とトーチの角度と送り速度さえ合わせれば裏に抜けることもないです。
裏波出す為のバックシールドは別
続いてアルミの交流溶接
3mm板にて
なかなか上手く出来ないとか聞きますが、アルミの放熱性を理解して電流とトーチの角度と送り速度さえわかれば出来ます。
上側は電流が足りずに盛り上がってしまった場合
下は電流が高すぎてor送りが遅すぎる
スタート熱が伝わるのが遅く、伝わってからが溶けるのが早くなっていく。
3mmまでは予熱掛けなくて大丈夫、それ以上はアセチレンガスで炙って予熱掛けてから溶接する、あと冷めて行く段階での収縮によるクラックは減る。
最初はスタートの見極め(プールが出来るのを視認できるように)低めの電流で少しずず上げてみるのがいいかも。
スタートでプールができる前に棒入れてしまうと写真のように玉になる、ちゃんとプールができてから(3mm厚なら直径2〜3mmくらいのプール)に、ちょんと1回入れてみてからが良いスタートができる、プールが大き過ぎると棒を入れた瞬間にプールが広がり過ぎる。
アルミは特に不純物を嫌うので脱脂してからやるようにしたほうがいい
黒くなるならシールドガスのガス不足 不純物 タングステンの劣化。
これは同じ電圧で幅だけ変更、上より下は送りを少しだけ遅らして幅を出す。
アルミは割れやすいのでビードの高さと幅も大事になってくる。
別の話しで高い自転車のフレームはtig溶接されている、安い自転車は半自動溶接でミミズが引っ付いたような粗悪な物や継ぎ目が繋がってないやつとかもある。
コスト掛かって高くても綺麗なら付加価値になる。
AとBの商品があったとする
ステンなら塩害か、もらい錆をしない限り半永久に近い物
Aは1000円
Bは1300円
Aは仕上がりが綺麗ではないがBより安い
BはAより少し高いが綺麗である
どちらを買うかはその人の価値観次第だけど多分後者が大半だと思う。
またはBがあること知らずにAを買うか、本物の溶接を知らずにAが綺麗に溶接されてると思い買うか。