Kさんが投稿したLADA・VAZ・fiat・FIAT124・FIAT128に関するカスタム事例
2020年02月05日 08時03分
2輪/4輪/他、国内外のレースでデータロガーやECUを扱う電気系レース屋が副業。昔はバイクで8耐とか走ってました。 写真はほぼ携帯、時々NikonDfです。 C7 Z06にはこれから手を入れていく予定です。 よろしくお願いします。
海外で見かけたシリーズ✨
VAZ-2106 / LADA 1600
年末年始はドバイ/エジプトに居たのですが、興味深い車を何台か見かけたので、ちょっとご紹介します(^^)
一つ目のこいつは、旧ソビエト連邦製、1975年型のVAZ-2106というモデルです。
輸出名のLADA1600の方が西側では通りが良いでしょうか。
国内では、まず見ない車です。
LADA、ラーダというと、昔バズったこの画像のように「何十年もモデルチェンジしていない東側の車」というイメージだと思います。
実際、1970年型のVAZ-2101から、2012年まで新車で買えたVAZ-2107まで、基本的にほぼ同一の構造・部品構成で製造されていました。
作っていたのはソ連最大の自動車メーカーであるVAZで、国内向けにはVAZやZhiguliブランドで売られていて、ラーダというのは、その輸出向けブランド名です。
いかにもソ連っぽいLaikaという名前が使われた事もあったようです。
“東西冷戦”などというと、もう歴史の教科書の中の話のようですが、今でも東側の影響の強かった国々では、その文化や習慣がかなり残っています。
(学生時代、バックパッカーで西欧から東側の国々を回った事がありまして、独特の世界をよく覚えています)
特にこのラーダという車は、構造のシンプルさ、長期間の製造による部品の入手性の高さなどから、多くの国で大人気で、圧倒的なシェアを誇っていました。
古い車ですが、国によっては親子3代4代乗り継いで、今でも愛されて走っていたりします。
エジプトも、あのナイル川の巨大ダム、アスワンハイダムがソ連の資金援助で建設されていたり、東側と関係が深かった時代がありまして、その縁だろうと思います。
ラーダは、今でこそ、古い・壊れる・品質低い、と悪車の代名詞のように言われますが、発売初期の東側ではなかなかの高級車でした(^^)
これ、放置車じゃないです! 普通に走って来て、今目の前に止まった FIAT128 です。
ソ連のVAZは、1966年にFIATの技術を受けて誕生しました。ラーダのベース車両も FIAT124(勿論、旧(笑))で、とても良く似ています。というか、ほぼ共通部品でしょう。
ちなみに、世界最古のガソリン自動車はベンツが1886年に開発したのですが、FIATの創業はそのわずか13年後の1899年。
プジョーやルノーと同じく、19世紀創業の最古参自動車メーカーの一つです。
パリ万博が1900年、ライト兄弟の初飛行が1903年ですから、この時代の機械工業にかける夢や盛り上がりは本当にすごかったと思われます。
まさにベル・エポック真っ只中! 現代を除いて、一番憧れる激動の時代です。
まあ、この直後に全部つぎ込んで世界大戦やっちゃうわけですが。。。💧
[鈴鹿のダンロップで全開にした瞬間ブローした私のGSXR1000]
いつものように取り留めのない話になりましたが、この2020年に、半世紀前のFIATベースの東側車両がめちゃくちゃ綺麗な状態で走ってて、また、ボッロボロの後継車が、やはり普段使いされてるのが感慨深かったです。
個人的に、去年最大のニュースは、開発者であるベンツ自身が「新規エンジンの研究開発を終了する」と発表した事でした。
背景には、2035年にもエンジン搭載の車の販売が禁止されるヨーロッパの時勢があります。
ついに、“内燃機関終焉の日”が来てしまったとショックでしたが、ラーダの愛され方を間近に見ると、陽が沈んだ後にも、今しばらくは生暖かい黄昏の日々が続くのでしょう。