ミラの走行会・エンジンスワップ・ターボ化・ミサイル・徳島県に関するカスタム事例
2021年12月22日 14時26分
走行会前編…
何の変哲もないミラ。
免許取り立ての自動車部の学生が、おばあちゃんが乗っていたミラを貰ってきて、先輩から部品をもらったりアップガレージの訳ありコーナー漁って、山走れる仕様にしました!みたいな、何の変哲もないミラ。
実際には僕達の先輩(以降ボス)が、1日限りの走行会のためにジ◯ティで2万円で買ってきて、僕らを含む様々な人々が部品を提供して3週間で完成させた、何の変哲もないガチャガチャのミラである。
しかしこのクルマには様々なドラマが詰まっている…
以降黒ミラと呼ぶ。通称回天。
買ってきたときはこんな感じ。
ボスとの出会いは僕が高校生の頃、mixiの個人売買である。
ちょうど10個上の先輩で、金はなくてルーズだけど面白くてアツい元走り屋。
この人に付いていれば間違いないと思って色々なことを共にやってきた。(間違いだらけだったが)
クルマやバイクのことはもちろん、人生において大事な事、アンダーグラウンドな世界…反面教師的な意味でも、下手すりゃ家族以上に色々なことを教えてくれた。
出会ってなければアメ車は買っていないし、僕の思想や人格にも多大な影響をもたらした人物である。
さて、ミラの話に戻る…
Twitterクルマ界隈のある事件がきっかけで、走行会が開かれることになった。
Twitterで一連の流れを見ており、首を突っ込んでいた僕達のボス。
「走行会で走れるクルマが欲しい」と言い出し、あちこち探し回った結果入手したのがこのミラだったのだ。
ワンカムNA5速、4枚。
少しでも速くするために、触媒をくりぬいてみたり、サブコンを入れてみたり。
内装はほとんど捨ててしまった。
結構速くはなった。
走行会の舞台は徳島県の阿讃サーキット。
正直僕は走ることには乗り気ではなかったのだが、バラクーダが壊れた直後で(バラクーダは香川のお店に預けている)、その様子を見に行くついでに走行会に参加することに。
結果、めちゃくちゃ楽しいけどアップダウンが激しすぎる阿讃ではNAは辛い。
次回はターボに換装して、完成した暁には走行会の主催者が所有するアヴィRSと勝負する!とボスは言った。
この時点ですでにドナーも用意していたようだ。
しかし、今年5月半ば…
我々のボスは心不全でこの世を去る。
あまりにも突然すぎて、実感がなかった。
3日間、仲間と共に泣き続けた。
心にぽっかりと穴が空くとはこういうことか…と思い知らされた。
しかし、立ち止まってはいられない。
ボスの意志を継ぎ、ターボエンジンにスワップし、主催者とバトルをしなくてはならないのだ。
次の走行会は12月。
ドナーはアヴィRS。
エンジンが吹けないということで購入してきたらしいが…
ボス繋がりで仲良くなった、後輩の凄腕メカニックを拉致し、大変な作業をやらせる最低な先輩の我々。
一通り部品を外す。これが6月。
その後、黒ミラの鍵がなくなったり、遺品整理等々で作業できる日が無く…
ようやくなんやかんやし出したのが11月。数週間しかないwww
突貫工事で黒ミラのエンジンを降ろす。
エンジン降ろしたついでに、ダイハツ車の弱点であるサスタワーをガチガチ♂に補強。
この作業はミラのスペシャリストであり、やはりボスの繋がりで知り合った溶接職人の仲間にお願いした。
油圧パワステも取り外して重ステ化。
エンジンルームを塗装し、ターボエンジンを載せていく。
そこそこ順調に進む作業。
アクセルワイヤーの取り回しが全然違うくらいで、意外となんとかなるのでは?と話をしていたが、この後とんでもないことが発覚する…
ネット情報等ではほぼそのまま使えるはずのECUが全く違うwww
左がアヴィのECU。
こんなこともあろうかと、ダイハツの仲間(やはりボス繋がり)に要請して2車種の配線図を取り寄せていた。
カプラーのピンを抜いて差し直そうとしたがうまくピンが抜けず、ほぼほぼギボシ接続www
もうあと1週間!最後の日曜日。
ようやくエンジンがかかり、走り出すことができそう。
アクセルワイヤーの取り回しは、仲間が新たなステーを自作して解決。
だが…
エンジンが3000回転から吹けない。
一気にテンションが下がる僕達。
とは言えここまできて諦めるわけにもいかない。
ボスのため、このミラを楽しみにしてくれている人のため、あとはつぎこんだお金のためにも…
色々な情報を調べるが、時間切れ。
平日集まってプラグとコイルを変えてみようということで、解散。
果たしてどうなるのか…!!!???
後編へ続く。