ビートの深夜の妄想・グダグダ長くなってすみませんに関するカスタム事例
2024年03月23日 11時29分
昨日は買い物でちょこっとビートを起動。
なかなか構ってやれません😅
話が変わりますが最近某オクで見かけるデュアルスタックファンネル。見た目にも厳つく、装着すればそのビジュアルに気分も上がりそう。
二つのファンネルが低回転と高回転時でそれぞれ効果を発揮すると言われてますね。細く長ければ低回転、太く短ければ高回転に効果あり・・・。
そもそもファンネルの目的はエンジンへスムーズに空気を送ること。言い換えれば吸気効率を上げること。
ビートの場合、ファンネルを追加する場合は空気の流量を更に増やす、つまりパワーアップの手段として採用されているかと思います。
僕がビートを買った21年前にも、すでに「蜜ファンネル」が人気でした。
そして買ってからじっくり読んでいなかったこれ。
最近読み込んでいます。
エンジンが多くの写真と図解で丸裸にされてますね。
そもそもビートはスロットル手前のインマニ入り口は面取りされていてファンネル形状になっているんですよね。
開発者の思想がよく表れている部分だと思います。
で、追加ファンネルを思いながらこのページを読むと何かが引っかかる。それはこの文章。
“「吸う」部分では、3連スロットル・テーパーポートマニホールド・サージタンクがポイントです”
そして
“サージタンクの大きさは特大の5リットル”
説明によると気筒同士の吸気干渉をしない容量として5リットルとした、とある。
サージタンクの大きさを振ってテストし、パワーの変化が頭打ちになった5Lを採用したそうだ。1L時に比べて1.5馬力アップしたとのこと。
逆に言えば吸気干渉のある場合は1.5馬力マイナスになる可能性があるということです。
つまりインマニ入り口より外側に大きな空間が必要な訳です。
そこで思うのは、ノーマルのサージタンクのままファンネルを追加すると、せっかくのサージタンクの容量を削ってしまわないか?ということ。
ファンネルをつけるとインマニの入り口がサージタンク内にニョキっと出てきます。
するとサージタンク内のファンネル先端~根本の空間(赤色の部分)は空気が滞留する為、開発者が期待した効果が薄くなると思うんです。
仮に空気が滞留せずエンジンに吸われたとしても、新たに生まれた複雑な空間となるので空気抵抗は上がるはず。。。。
更にはサージタンク自体もインマニに向かってすぼまる漏斗形状になっており、これも吸気効率向上に寄与しているはずだが、追加ファンネルによってこれもその効果が殺されていないか。。。。。
吸気効率を上げたいのに、逆走している可能性はないか?
さらに読むと、
“マニホールドの太さや長さ、形状は空気抵抗だけでなく回転数によって違う流速や脈動効果の発生度合に大きな影響を与える”とある。
独立のスロットルとした経緯や径が徐々に小さくなるインマニ形状など、幾度も検討を重ね、設計と実証を繰り返して作られた吸気系であることが読み取れる。
そしてこれに合わせたセッティングがされているはずなので、実質的にインマニの長さや太さや形状を変えてしまうファンネル追加は燃料マップ変更などチューニングが同時に必要ではないだろうか?
ECUのリセットと再学習程度でOKなのかな?
そういうのを無視しても得られるパワーアップ効果が大きいのだろうか。
(でもそれでは3歩進んで2歩下がってるような気も)
むむ、疑いの目を向けるとそういう思想に染まってしまいそうだ。
で、否定一色にならないためにはデータで納得するのが一番。机上の空論で終わらないように。
個人の感覚などの定性的な指標ではなく、フラットな目線で間違いのない定量的比較(数値比較)が必要。
ファンネルの効果を数値で表しているデータが欲しいところですが、僕はファンネルもシャシダイも持っていないだだのサラリーマン。お金も時間も制限が多く自分での実証はできません。
ネットで先人達の残した情報を調べてみました。
シャシダイに乗せて測定したら馬力が上がっていた、という情報もありました。だいぶ古いですが以下は一例。
赤いプロットがファンネル有り。
横軸は速度ですが、95㎞/hと110㎞/hで3.3馬力のアップがあったとの事。
でも・・・・その前後で差が無い所もありますよね。うー--ーん、このデータでは何とも。。。
次はファンネルの長さを変えた別のデータ。70~100㎞/hで一定の差がありますね。
なるほど、であれば効果はあるんだな、素晴らしい!!・・・・と思いたいところですが、私の仕事柄の性が邪魔をします。「測定値」を見るときの癖ですね。
私は技術者として長年仕事をしています。
数字・数値を適当には扱えません。エンジニアにとって数値は基本データにして神様なんです。
測定値には「測定誤差」が必ず存在します。同じ条件、測定器で測っても真に一致する数値は絶対に2度と取れません。つまり、測定誤差以上の差があった場合に初めて「差がある」と言える訳で、測定誤差内での変動は「有意差無し」となるんですね。
何が言いたいのかというと、シャシダイで測定される馬力などの数値の「測定誤差」ってどのくらいなんだろう?って事です。
ネット検索の方向をシャシダイの測定誤差範囲に切り替えて調べてみる。。。。
1時間ほどあれこれ見てみましたが、これといった数値情報は無く。。。それもそのはず、シャシダイは直接馬力を測っているのではない上に得られるデータは補正係数がかけられていたりします。
「測定条件で変わりますので参考値です」なんて書いてるページも多くありました。
もちろん測定値の100馬力が200馬力になった、となれば測定誤差を十分超える差だろうと思います(あくまで感覚)。僕が知りたかったのは数馬力の差って測定誤差内か?それ以上か?でした。
従ってネットで見つけた比較データが有意差があるかどうかは明確にならぬままでした。
という訳で僕の限られた時間による調査と知識と知見では、ファンネルに対して生まれた疑惑が払拭できませんでした。時間ができたらもっと深掘り調査してみます。
最後に言いたいのは、「ファンネルを否定している訳ではない」という事です。人によっては気分を害したかもしれません。
僕も「ビートのファンネル追加の効果は絶大で疑いようがない!」とスッキリしたかったのが本音で色々調べました。
見えなくなりますが付ければカッコいいし、気分も上がります。音も変わってドライブも楽しくなるでしょう。「ファンネルあるけど要る?」と言われたら飛びつくと思います。
ただ気になって仕事のように理詰めで考えてみたらこんなになったというだけです。僕は専門家ではないので、間違いや知識・知見不足も多いと思います。
夜中にこういう風に色々考えるのは楽しくそれも含めてクルマ趣味ってことでご容赦ください。
長くなって申し訳ありません。読んでいただき有難うございました。
僕の知見のアップデートになりますので、ココ違うよ!って所は是非教えて頂ければと思います🙇