(ФωФ)。ニャーさんが投稿した小説のプロローグ・自作に関するカスタム事例
2019年04月09日 22時04分
11と71と23に、乗ってます。ハードな所なんか、行かないんだから!クロカン何か好きじゃ無いんだからね、勘違いししないでよね‼️ニャ。
ウチは、小説を書いたりします。
勿論、キャラクターセッテイなどもちゃんとします。
童話なども書きます。
でも、ひねくれ者なので、
他の人では読めません。
(日記の一部)
しかも、パソコンは全く出来ないので、原稿にするのが、迚も大変です。
プロローグ
森さんとした、美しい山々
緑樹多く生い茂る谷間に
春の名残を惜しむかの様な、一陣の風が
新緑の芽生えた木々の葉を
さらさらと撫でていった。
何時しか、その風は雲を呼び
青快だった空に鈍色が広がり始めた。
雲と共に訪れた湿りを帯びた空気は、
やがて冷され、湿度が上がる。
ポツリ。ポツリ。
飽和した大気は、我が娘らを抱え切れなく成ってしまい、その娘らを、悲しくも手放し、それは涙と成って落ちて行く。
ポツリ。ポツリ。ポツリと、緑雨と成った。
其の娘らは、美しい山々の深域の葉を、
ざわざわと啼らす。
其れが呼び水と成ったのか、暗雲から大粒の涙が滴り落ちて行く。
森の動物達は走り巣に、あるいは岩影に隠れ込む。
動物達は知っている。
自然の悲しむ姿を、畏怖の念を抱いた事を。
動物達は知っている。
自然の偉大なる姿を、畏怖の念を伝えた事を。
動物達は風雨の唄で其の事を知ったのだった。
人も立ち入れぬ程に、奥深き森の中に苔むした古き時代の御社が有った。
其れが、どの様な言われの有った物なのかは、今はもう誰一人として知るものは居なかった。少なくとも人間達には…
社には、小さな鏡が御神体として、今も鎮座して居る。是の深き森が護って居たからだ。
其の御神体としての鏡には、未だ光を反する霊力を秘めて居る。
光に対じするのは闇だ。
人間程、闇を恐れる生き物は居ない。
鏡は光の象徴でも有るが、其の裏には深き闇が潜むのである。
古い時代、人間が人間たらん頃には闇を怖がる事は無かったのだか…
其んな古き時代を唯一知「其れ」は、長い時間、深淵の闇の中で揺蕩う様に眠って居た。
「其れ」を包む闇がざわつく。
"しゃらん"
鈴の音がした気がする。
「君はまだ、僕が必要なのかい…其う。
時代は又、終焉の時を迎えたんだね。
まったく、度がしがたい生き物だな。」
眠た気に、ゆっくりと身を起こすと、目を開いてゆく。
其の黒曜の様に美しい瞳に、冷たい光が宿った。
しなやかな肢体に柔らかな黒衣を、シュルルと纏う。
小さく清楚に、整えられた顔立ちは人栄えが良さそうだったが、"ひひひひ…"と笑うと、口元が醜く歪み、「其れ」の本来の姿の片鱗をみせる。
"しゃらん"鈴の音がした。
既に闇のざわめきは止まって居る。
深淵には、何も無い闇だけが広がって居た。
第1話 「回奇」