車狂♪︎さんが投稿した草ヒロ愛好会に関するカスタム事例
2022年02月16日 00時05分
このアカウントでは私が撮影した草ヒロ、所謂廃車体を1日1台紹介しています。 あくまで趣味なので各メーカーさんや車種に特定の意図や不満を持ったものではなく、個人的な主観で書いているため気分を害してしまうこともあるかもしれません。 自動車が本来の用途で使われていないこと、廃棄されていることに対して不愉快に思われる方はご覧にならないことをお勧めします。 また悪戯や盗難防止のため、草ヒロ個体の詳細や所在地等に対するお問い合わせには、如何なる方法でもお答えできませんのでご了承ください。
梅雨前の長野へ〜早朝から日没までの大探索〜(44)
本日の草ヒロ(廃車体)シリーズ
今回は“ダットサン キャブライト 1150 ライトバン VA221”です😄
出ました!これは長野県内では1位2位を争うくらいの有名個体なのではないでしょうか?
インスタやTwitter等でもよく流れてくるのでご存知の方も多いでしょう。
個人的には有名個体よりもあまり開拓されていない山あいの果樹園のような場所で眠っているレア車の草ヒロの方が唆られるのですが、この個体はかなり珍しい車種ですし、ロケーション、朽ち具合共に完璧なのでいつかは拝んでみたいと思っていましたが、やっと訪問できました。
キャブライト1150です。
こちらのキャブライトは当時ダットサントラックの下位車種として開発され、後のキャブスターなんかに繋がる車です。
年式は1966年〜1968年式と、歴代キャブライトの中では一番新しいモデルですが、それでも十分珍しい個体でしょう。
それに加えて、いくらダットラの下でリーズナブルな車種であったとはいえ、ライバルのハイエース、トヨエースには性能やボディタイプのラインナップの数でも到底及ばず、後塵を拝していたことが草ヒロの現存数に影響を与えていることが分かります。同じくらいの年式でもハイエースやトヨエースの方が見かけますからね。
それでもこのキャブライトという車は見ての通り愛嬌のあるデザインを持ち、さらに特筆すべきは日本で最初にスライドドアを採用した車種でもあり、カタログには「狭い軒下にぴったり横づけでき、雨の日でも大切な商品が濡れません。」と書かれています。
さらにはリアゲートを開けるとルームランプが点灯するというこれまた当時としては初(?)となる機能まで備えている1台です。
そのため個人的には今の日本の自動車史に繋がる大きなヒントを残した車だと思っています。
メカニズム面では、ダットラと同じ基本設計を持つ1138ccのD11型・直列4気筒OHVエンジンを搭載し、53psの伸びやかなパワーと、8.5kgm/2800rpmの実用域を重視したトルク特性によりクラス水準を抜くパフォーマンスを披露しています。
トランスミッションはフルシンクロ方式の4速マニュアルタイプで、カタログ上の最高速度は100km/hに達しています。
シャーシは頑丈なフルフレーム方式で、前後サスペンションはシンプルなリーフリジッドが採用されています。
このようにキャブライトは日本だけでなくアメリカをはじめとする輸出市場でも高い評価を得ていたダットラの血統を受け継いでいる名車なのです。
フロントエンブレムです。
リア。
これまた縦2灯のテールが堪りませんね✨
ちなみにタイトルにはライトバンとありますが、サイドウィンドウが塞がれているあたり、ライトバン改ルートバンなのかもしれません。
サイドの1150エンブレム。
室内です。
こうして見ると車内は質素であることが分かりますね。
ミッションはコラム式ですがシフトレバーが通常とは逆の右側に配置されているのが特徴です。
これは左側に配置すると前席3名乗車状態の場合、中央席の乗員と操作時に干渉してしまうため、限られたスペースを有効に活用するため、あえてシフトレバーを通常とは逆に配置したそう。
メーターはダットラと共通の丸型2連タイプ。
走行距離は69062kmでした。
うしろから車内を。
物置として使われているためシートは全て外されていました。
雄大な山々をバックに……。
どこか神々しいオーラが漂うキャブライトでした。
おまけ。
キャブライトの近くには・・・。
ハイゼットと
これは?
上を通る道から見ると正体が判明、TNアクティさんでした。
ライバル同士同じ畑で仲良くやってました。
ちなみにこの近くにはバネットや三菱360もあったのですが撤去されてしまっていましたね・・・。
キャブライトやこの2台もかなり目につく場所にあるので撤去されないと良いのですが。
平和な余生を過ごしていただきたいところです。