サニートラックのクラッチ交換に関するカスタム事例
2021年05月17日 23時13分
サニートラック クラッチ交換
整備下手くそな自分に向けてのメモです。
この作業、特に必要なのは良いジャッキ、汚くなっても良い長袖長ズボン、心の許せる友人です。理由は後述します。
①ジャッキアップ
ホムセンで買える1番安いジャッキを使用。ジャッキの下に板を何枚も敷いてリフト量を稼ぎました。少しづつあげて行き、タイヤの下に安全装置としててっちんが入るくらいあげられれば、車両後側をあげなくてもミッションが前から抜けます。この工程は危険なのでかなり気を遣いますし、良いジャッキを使えば時間が短縮できるし、気を使う必要もなかったと後悔しました。ジャッキアップをする時は、地面がどういう状態なのか、サイドブレーキはかけるべきなのか、周りどめはするべきなのかなど、気を使うポイントが多いです。車両はめちゃくちゃ揺らす事になるので、ジャッキアップはケチらない方がいいと思います。車に乗るためのメンテナンスなので。
②マフラー取り外し
エキパイから後ろ全て取り外しました。
スペースを確保するため、外した方が無難です。私の場合、触媒のセンサーが外れないので、吊るすことになり非常に邪魔でした。
③ミッションにつながる部品の取り外し
カプラー、メーターワイヤー、クラッチケーブルを取り外しました。ペラシャも取り外しました。この時、マーカーでペラシャとホーシングを取り付ける際の位置を決めている記事を見たことがあるので真似しました。この時ミッションオイルが漏れるためオイルは先に抜いておくといいかと。私の場合は車載でドレンが外れなかったため、ミッションオイルが抜けなく、オイルが入ったままミッションをおろしました。あと、セルモーターが外れるので、バッテリーのマイナス端子も外しておきます。ミッション着脱の際エンジンをかなり傾けるため、エンジンにつながるホースやダクト類を緩めておく人もいますが、私は特に何もしなくてもいけました。
④ミッションとエンジンの間のボルトの取り外し
長いエクステンション、ユニバーサルジョイント、Tハンはあると便利です。下からだけでなく上からもアクセスする必要があります。この時ボルトの場所が判るように絵を書いたダンボールにボルトを刺し、記録しておきました。メンバーを外した時ミッションが落下しないようボルトを一本だけ残して後は全て外しました。外し終わったらミッションにジャッキを軽く当てて、メンバーを外し、ミッションを抜く作業に入りました。かなり苦労しました。理由としては斜めに抜いてしまったからです。叩いたりタイヤレバーでこじったりしたのですが、無意識にきき手側ばかりこじっており、斜めに抜けていました。叩いて真っ直ぐにしたらスルスル抜けました。本来であればそれほど苦労する工程ではないと思うので、あれ?なんか抜けてこないな?と思ったら、ボルトの緩め忘れと上下左右均等に抜けているか?を意識してください。あと、気の合う友人を2人は呼んだ方がいいと思います。ミッション自体はヒョロガリの私でも天高く持ち上げることが可能なレベルの重さです。写真は降ろしたミッションです。
内部はすごく汚かったです。灯油で洗いました。
フォークのダストブーツは破けていたので交換しました。
これは外れなかったミッションオイルを入れるフィラー側です。14ミリのスパナをパイプで延長して外しました。ドレンは10.5mmの凸の四角のソケットをストレートで購入し、外しました。1/2のスピンナーハンドルは入らないし、3/8だと若干ガバいです。
外したクラッチディスクです。12万キロでこれくらいひどい状態になっていました。めんどくさがらず開けて良かったと思いました。クラッチワイヤーの調整がギリギリなのにクラッチミートが遅い場合はあなたのサニーもこうなっているかもしれません。
クラッチカバーです。クラッチプレートを見れば予想はつきますが、段べりがすごい。ちなみにこれを外す時とてつもない量のゴミが落ちてきます。このごみは人体につくとなかなか落ちません。作業中は汚すぎてコンビニすら行けません。必ず長袖長ズボンで作業をするべきでしたし、出先のガレージでやるなら着替えが必要です。私は半袖で作業した結果、風呂入って体を拭いたタオルがウエスでガレージの床拭いた色になりました。
左が純正フライホイール、右がまつおかさんのフライホイールです。3kgになります。肉抜きがすごい!軽すぎて感動しました!
クランクシールの取り外し
ストレートのオイルシールプーラーを使用したのですが、内側のリップを痛めるだけで全然外せませんでした。結局ドリルで下穴を開けた上でタッピングビスを打ち込み、釘抜で抜きました。オイルシール裏側は割とスペースがありましたが、この方法をする時は十分注意してください。
外したクランクシールです。
パイロットブッシュ取り外し
ストレートのパイロットベアリングプーラーを使用。この時、どの位置まで入っているのか記憶しておいてください。他にも外す方法はあると思いますが、そんな知識も経験もないので正攻法です。
①クランクシール取り付け
リップ部にグリスを入れてから、外したオイルシールを当て、叩きながら入れました。結構するする入るので、無理に叩かないよう注意してください。
②パイロットブッシュ取り付け
パイロットブッシュの内側にグリスを薄く塗布し、外したブッシュで叩き入れました。ここも割とするする入っていきます。
フライホイールを取り付けた図です。めちゃくちゃカッコいいです。フライホイールの取り付けには位置があるみたいですが、つくようにしかつかないようです。ここは70N・mで締めました。
クラッチプレート、クラッチカバーを取り付けセンターを出した図です。センター出しにはヤフオクで専用品を買いました。
ミッションを清掃し、フロントのオイルシールを交換しました。天狗と呼ばれる部品の裏には、オイルシール、Oリング、シムが2枚入っています。あけるならここも変えておいた方がいいと思います。あと天狗には上下あると思うので気をつけてください。オイル抜き?のような穴がある方を下にしました。
レリーズスプリングを組み付けました。天狗の溝にハマるようになっています。スプリングも新品です。交換理由は安かったから。
①レリーズシートにレリーズベアリング圧入
万力にソケットを当てて入れました。最初はソケットをハンマーで叩いて入れようとしたのですが、斜めに入れてしまったので、万力を使用しました。
②グリスを塗布して組み付け
日産のクラッチグリスを友人から借りて使用しました。レリーズピン、レリーズシートも安かったので新品です。レリーズピンの頭には硬くなったゴミが溜まっていました。
交換したダストブーツです。ああ気持ちいい。
後ろ側のオイルシールは木を間に入れハンマーで叩き入れました。かなり硬いです。斜めに入ると全然入らないので入れたり抜いたりして水平に入れましょう。
今日はここまでです。明日は入れる時と交換した部品の痛み具合のレビューをしていきます。