コルベット クーペのドライブ・ライン取りに関するカスタム事例
2021年04月21日 08時03分
2輪/4輪/他、国内外のレースでデータロガーやECUを扱う電気系レース屋が副業。昔はバイクで8耐とか走ってました。 写真はほぼ携帯、時々NikonDfです。 C7 Z06にはこれから手を入れていく予定です。 よろしくお願いします。
おはようございます(^^)/
ドライブに最高の季節になりましたね!
展望駐車場っぽい所で撮った一枚がちょっとお気に入りです✨
で、乗り方の違いについて少し書こうとしたら、めちゃ長くて分かりにくい🥺文になってしまったので、興味ある方だけ読み流して戴ければ嬉しいです。
7代目のコルベット、C7は全幅1970mmと結構デカイ車なのですが、ペースを上げるほど小さく、自在に操れるように感じます。
これは低重心で50:50の重量配分という素性の良さも効いているのですが、それ以上に決定的に走らせ方の違う車でした。
前に乗ってたFD3Sや986Sなどより200mm以上幅広で、絶対的なライン自由度は確かに厳しいです。
しかし、狭い峠なんかでも妙に簡単に乗れてしまいます。
なぜかと言うと、トルクが圧倒的だからです。
普通はクリップからアクセルを入れ始め、全開にして、加速Gと横Gの合計でタイヤグリップを使い切るようにコーナーを立ち上がりますよね。
この時、アクセルは全開にしているので、ドライバーがコントロールできるのはステアリングだけです。
理想的な立ち上がりラインの曲率は、計算上、自動的に決まってしまいます。
それを実際のコースの形の中に収める事を「ライン取り」というのですが、どうしてもエンジンパワーには限界があるので、十分な横Gをかけられないセクションでは、タイヤグリップを使い切る事ができません。
例えばアクセル全開で切り込みを待っていたり、コーナー出口でステアリングを戻した所などですね。
ドライバーはアクセルを全開にしているので「頑張って」いるつもりなのですが、タイヤグリップ的には余力がある状態です。
結局の所、「理想的に速い」走らせ方にはタイヤグリックを使い切って走行する事が必要なので、この状態は無駄が発生している事になります。
データロガーでの解析で一番指摘する部分です。
でも、それはトルクが40kgm位までの車の話で、こいつみたいに100kgm近い力をいつでも瞬間的に取り出せるとなると、走らせ方そのものが変わって来ます。
どんなラインを選んでも、使った横Gの残り分をアクセルワークで全て使い切る事が出来ます。
なんなら直線でも不用意に踏んだら即ホイルスピンです🤐
要は「待っている」時間が無い訳です。
格段にライン取りの自由度が上がります。
言い方を変えると、「1.スピードを落とさないで大きく回る」ラインと、「2.奥まで突っ込んで減速し、小さいRで素早く向きを変えて、鋭く立ち上がる」ラインが理論的に同じタイムになる事はよくあります。
レース見てても、ラインが交差しながら順位の入れ替わる熱いシーンですね。
しかし、十分なパワーのないマシンでは、そもそも2.のライン取りは出来ないのです。
せっかく向きを変えて横Gのかからない脱出ラインに乗れたとしても、「鋭く」立ち上がる力が足りないので、結局タイヤグリップを余らせてしまうだけです。
有り余るパワーがあると言う事は、ただ直線が速いというだけではなくて、ライン選びの自由度そのものも大きくなります。
少し変なラインを選んでしまったとしても、アクセルワークで取り戻せる範囲が広く、ミスにならないのです。
これが、妙に簡単に乗れてしまう、という言葉の意味です。
500馬力を超える二輪駆動車は、リッターバイクのように、基本的にタイヤグリップよりもエンジンの勝った乗り物の走らせ方が必要です。
4駆になるとまた変わってきますが。。
長過ぎて、最期までお付き合いいただいた方々、ありがとうございます💦
しかし、どんなマシンでも走らせるのは最高に楽しいものですね✨