マーチの日産マーチ・K10マーチ・マーチターボ・マーチR・マレーシアラリーに関するカスタム事例
2022年01月25日 20時34分
第12回ラリーオブマレーシア1988のマーチターボとマーチターボ改マーチR
アジア太平洋選手権
第2戦ラッキーストライクオブ
マレーシアラリー
9月24日~27日
P.エクルンド/D.ウイトク
日産マーチターボ改マーチR
グループA5位 タイム6“18“16
PD1988.12
アジア太平洋選手権シリーズ第2戦
ラッキーストライク オブ マレーシアラリー
1988年9月24日~27日
第12回ラリーオブマレーシア1988のマーチターボと
マーチターボ改マーチR
(※リトルダイナマイトカップレース車両タイプをラリー向けに仕様変更)
計700km,のロングステージ。前半は8位にいたオロフソン=マーチSターボが
勢い余って立ち木にヒット、リタイヤした程度で、波乱なく過ぎたが、夜になると
2位にいたカー=ギャランがガスケットブローで脱落、ダンカートン=フォードが
2位に上がってきた。
これを遠藤、篠塚、エクルンドが追う形で2日目を終えた。ランビとダンカートン
の差は4分もあったが、心配なのはギャランの最大の弱点、ミッションで篠塚車は
早々にトラブルに見舞われたが、他のギャランは症状が出るのがかなり遅かった。
26日夕方からレグ3で、やはり波乱が起きた。まず、夜に入る前にダンカートンの
フォードのミッションが壊れてリタイヤ。高速コースの続くナイトステージで、
1位ランピがコースオフ!
しかし、ランピの減点はターゲットタイムの13分0秒(トップの6分遅れ)、それに
ロードペナルティ2分で済んだため、代わって1位となった遠藤と3分差の2位に落ちた
だけにとどまった。
3位はミッションをノーマルに替えて好調そのもの、ベストタイムを連発している
篠塚だがランピはまだ彼の40秒上にいた。そしてランピの快進撃が始まった・・・。
同時に遠藤はペースダウンを余儀なくされていた。シンクロ機構が疲労して
ミッションからの異音が大きくなりいつ壊れてもおかしくない状態だった。ラリー
アートチームは各車それぞれ2~3回ミッション交換を行っており、その作業時間も
今や20分程度(!!)で済ますようになっていた。しかし遠藤チームのサービス隊には
そこまでの力量はなく、交換=大量ペナルティのため、なんとかミッションをなだめ
すかしながら走るしかなかった。
差はみるみる内に締まり、最終SS40を前にして35秒。ランピは17.16kmのSS40を
14分31秒で駆け抜けた。篠塚より36秒遠藤より45秒速い!さすがWRCのベテラン
ドライバー、と感心させられたランピの速さだった。
結局ランピ、遠藤、篠塚のギャランが1~3位を占め、ボーン=レオーネ、
エクルンド=マーチT(!)をはさんで6位にはS仕様ギャランのT・マハリールが入り、
三菱は総合、グループN、A、S、チームと5冠制覇を果たしてしまった。
他の日本人チームは藤本吉郎/市野ジェミニが9位入賞のほか、柑本寿郎/P・サイコ
ンAE86が19位、川村哲夫/岡所次郎AE92が24位、三瓶寛一/花田淳成が28位と計6台
が完走した。
約半分の33台が完走と思ったよりハードな内容のようだが、日本人にとっては
走りやすく、上位入賞も狙えるとあって、費用などからみても、来年度はさらに
多くの日本人エントラントが参加することと予想される。
WRCでもあるニュージーランドを含めたこのAPPCシリーズは、今後さらに充実
してゆくだろうから、ヨーロッパ以前にこちらにターゲットを絞るのも一興だろう。
★素晴らしい速さで総合5位を得たP・エクルンド組のマーチターボ。
「まだまだ速くなる。モンテを見ててください」とニスモ若林隆監督。★
◆日産マーチR(マーチターボ改)◆
大排気量、ターボ、4WDとアジアのラリー界もWRC並みのマシン構成になってきた
なかで、ニスモが送り込んだリトル・ダイナマイト、マーチ・ターボ&Rは注目を
浴びていた。150馬力プラスで重量は860kgというから、パワーウエートレシオは
5・7kg弱。足はカヤバの"別タン"式ダンパーを装備。思ったより乗り心地はソフト
なのは、トランクション追及の結果だろうか。名手エクルンドらによってWRCにも
出場するから、大いに楽しみだ。プライベーターにもお勧め!
★K・オロフソンが駆るマーチRは調子の出てきたところでコースアウト!★
スーパーチャージャー+ターボのエンジンは150馬力+αを発生する。
◆リザルト◆
1 L・ランビ/P・クウッカラ 三菱ギャランVR4 グループA タイム 6.02.41
2 遠藤俊明/M・ザイヌディン 三菱ギャランVR4 グループN タイム 6.02.51
3 篠塚健次郎/F・ゴセンタス 三菱ギャランVR4 グループA タイム6.04.54
4 P・ボーン/R・フリース スバルRXターボ グループA タイム 6.09.20
5 P・エクルンド/D・ウイトク 日産マーチターボ グループA タイム 6.18.15
6 T・マハリール/S・シューウェイ 三菱ギャランVR4 グループS タイム 6.20.11
7 K・チーホン/B・チン 三菱スタリオン グループA タイム 6.31.33
8 W・メイ/A・ゴー フォードTX3ターボ グループS タイム 6.32.54
9 藤本吉郎/市野 イスズジェミニターボ グループA タイム 6.38.24
10 J・シルベリオ/A・G・ナザレノ トヨタAE86レビン グループS タイム 6.39.35
2023年1月1日投稿 ダブルチャージクラブ ek-10stとやま