ミニ1000のTIG溶接・DIY・エンジンオーバーホールに関するカスタム事例
2020年08月15日 17時00分
昨日の作業です。
ボルトの頭を切り飛ばして面を挽きます。
タイミング側のはしりをみています。
垂直方向は±.03といったところ。バッチリ。
奥行き方向は一番広くみると0.1ぐらいの弓なりになっています。
ヘッドが載る部分ではしりを.02ぐらいにおさめました。
下に見えるピックはワークが動かないか、どれぐらい振動が出ているかを見ています。
手前が結構下がってました。開口があるので経年で歪みますね。
予め作っておいたゲージで、真ん中のスタッドを基準に取ります。
ここで大問題が発生しました。
水路のために開けた手前の穴がクランクケースに貫通します。
どうやら、850 998 1098ブロックの系譜、プッシュロッドの通り道に蓋があるタイプでは、よく知られたこの方法では改造はできないようです。
驚きと落胆で30分ぐらい抜け殻のようにすごします。
元気は少なめですが、おもむろにスタッドを立ててヘッドをのせます。
もともとのスタッドがギリギリの位置なので心配でしたが上手くいきました。やはりフライスは偉大です。
悔やんでいても仕方ないのでやるべき作業を決定します。こんなことは仕事のしんどさに比べたら大したことありません。おっさんはこんなことではへこたれません。
ミニ乗りの皆さん薄々感づいていると思いますが、ヘッド、シリンダブロック共にDry deckに加工します。
つまるところヘッドの溶接が再度必要になります。
そして今日に繋がります。
とりあえずもう一つのブロックをDry deckに仕上げます。
機械から下ろす前にガスケットを自作するためにボアの中心を取ります。
1‐2番と3‐4番のy座標が0.4弱ほど違いますが真ん中を取っておきます。それぞれは揃っているので大丈夫でしょう。
x方向はズバリ出ています。スタッドから取った基準は間違っていないようです。
加工したヘッドとの合わせ面を基準にしてクランクベアリングの底を拾ってみます。
どうやらミニのエンジンは精度がよろしくないようで、本気の人たちはタイミング面を基準に加工してから、4bolt center main capに変更してクランクベアリングのラインボーリングを入れるようです。
ピックで底を拾っただけですが端同士で0.06違います。±0.03と自分に言い聞かせて受け入れます。私は改造に多くのお金をかけられません。
広範囲にわたって水路を埋めるのでカムラインの歪みが心配です。残材でプレートをこしらえてDIYの神様に祈ります。
相変わらずフライスはビシビシなのです。
こんなに溶接して歪まないんですかね?
こわい。
防火シートで蓋をしてゆっくり冷まします。
歪み防止プレートから定盤に熱が逃げるように置いたので2時間ぐらいで触れるぐらいになりました。
エンジン側が引っ張るので、カムシャフト側が早く冷えて引っ張り返すほうがいいかなと予想。
明日もう一つだけDry deck用の溶接をして今夏のチャレンジは終了します。
本当はヘッドの面削までやりたかったのですが予定が狂いました。
本日はここまで。
お疲れ様でした。