ミニ クラブマンの村崎右近さんが投稿したカスタム事例
2019年09月22日 01時10分
クルマとラジオとジョギングに取り憑かれた、昭和世代のペケイチ♂です。 年輪を重ねてクルマも食事も、すっかり薄味を好むようになりました。 臆病風に吹かれているため、なかなか自分から絡んではいけませんが、のんびり無理せず更新&交信していけたらと思います(^-^)
皆様、こんばんは。
時に人は後ろを振り返りたくなるものである…
という事で、今回は現在のMINIロードスターの前に所有していた愛車『BMW MINI CLUBMAN COOPER S (R55)』との想い出を写真と共に、この場を借りて振り返ってみたいと思います。
前車のMINIコンバーチブル(R52)との約6年に渡る蜜月に少しずつ陰りが見え始めた頃、例によって定期的に徘徊していた某”腹の虫“中古車サイトで、このクラブマンと出逢いました。
まるで、ダックスフントのような愛らしいスタイリングに、鮮やかなレーザーブルー&シルバーのボディカラー、およそ45,000kmと脂の乗り出した走行距離に加えて車高調やスポーツマフラー等の豊富なパーツ群、そしてとどめはデュアルサンルーフ付きという三倍満ぶりに、この6年目の浮気者がココロを奪われるのに、さほど時間はかかりませんでした。
(※役満に届かないのはミッションが6ATだったからです)
そして、あれよあれよと契約に漕ぎ着け、あとは納車を待つのみ…というところで事件は起きました。
購入先の某O輸入中古車店から電話があり…
「すみません、現在装着されているマフラーが車検に通らないので、純正品に交換させて頂きます」
いやいや、そのマフラーも購入動機の一つだというのに「ちょっと何言ってるのかよく分からない」とサンド冨澤さん宛らに詰め寄ると、ここは下取り額のアップで何とか手打ちにして頂きたいと言われ、こちらも車検に通らないと乗る事もままならないだけに渋々ながらも条件を呑みました…。
そんな吸った揉んだ(?)の末に漸く納車の日を迎え、のらりくらりと長野から店舗のある神戸へと出向き、前車コンバーチブル(写真左)のと別れに一抹の淋しさを残しつつも、こうして無事に新たな相棒へバトンタッチと相成りました。
しかし、その喜びも束の間、後に更なる困難が自分とクラブマンに待ち受けていようとは、この時は知る由もありませんでした…。
春先の納車日から数ヶ月ほど経ったある日、その日は汗ばむような陽気で、初めてエアコンの恩恵に肖(あやか)ろうとA/Cボタンを押すと…
「冷たい風が出なひ…」
きっとエアコンのガス量が少ないのだろうと、軽い気持ちで地元の自動車工場に補充を依頼すると…
何と、ガスが抜けていただけでなく、そのガスを送るための装置自体が破損しており、どうやら破損の原因が前オーナーが過去に起こした何らかの事故によるものではないかと判明しました。
『修復歴無し』ではあったものの、まさか『事故車』だったとは…
それを知った途端、吹き出し口からは出なかった冷たい風が我がココロを吹き抜けていったのは言うまでもありません…。
そして、その修理にかかる費用が十数万円もすると聞かされ、さらに我がフトコロにも凍えるほどの冷風が吹いてゆきました…。
しかし哀しいかな、その時は諸々の事情で車にかけられる貯蓄額がほぼ底をついていたため、修理は保留を選ぶしか道は無く…というか泣く。
ただ、幸い信州はウインドウを全開にしておけば大抵の暑さはしのげ、どうにも堪えられない酷暑の時はエッセにすがり付き、どうにかこうにか夏を乗り切りました。
そして、まぁ人間というのは実に良く出来た生き物でして、一度その境遇に慣れてしまうと「まっ、エアコンなんぞ無くてもいいや」と結局その後も修理はせずに、それなりに快適で楽しいクラブマンとの日々を重ねていきましたとさ。
ところが好事魔多し…。
そんな蜜月の日々を送っていたところに、今度はインフォメーションディスプレイに黄色のエンジンマークが表示され、これはいかんと直ぐ様ディーラーへ持っていくと、どうやら燃料噴射装置にトラブルが見受けられる模様との事でした。
「ん?模様って…何?」
話によると、トラブルの原因が特定出来ないので、とりあえずン十万円をかけて装置をそっくり交換すれば直る…かもしれないと宣(のたま)いました。
「ちょっと何言っ(略)」
先送りしていたエアコンに加えて原因不明のトラブルと、もはや「これは詰んだか…」と悟った自分は…
ここで何と、このクラブマンをまだ走れるうちに売りに出し、そして次なる車を購入しようという、それこそちょっと何言ってるのかよく分からない暴挙に打って出ました。
そして、その暴挙の先に出逢ったのが、現在のロードスターでした。
まさにジェットコースターロマンスの如く、それはもうトントン拍子に話が進み、ありがたい事に残債がチャラになる額でクラブマンを下取って頂き、こうして新しい相棒を迎えると同時に、クラブマンとの日々にピリオドを打つ事となりました。
何だか、トラブルばかりの想い出に終始してしまいましたが、約3年という決して長いとは言えぬもクラブマンとの時間は自分にとって、とても刺激の多いものとなり、そして『シューティングブレーク』という類い稀なキャラクターは、それまで「ラゲッジスペースは小さくて良し!」と思っていた自分に、新たな価値観を見出だしてくれました。
そんなクラブマンから享受したエッセンスは後継のMINIロードスターは勿論、一方のN-BOXスラッシュへも少なからず受け継がれています。
長文お読み頂き、ありがとうございました。