510190さんが投稿したカスタム事例
2018年09月24日 11時28分
サーブ9-3カブリオレをメインに、ジェミニ・イルムシャーも飼ってます。 ずっとアルファ・ロメオばかり乗ってきたので、イタリア車と違ってナニゴトもない日々に感謝と感動を感じています。
(愛車遍歴11)
仲良くなったピニンファリーナのチーフデザイナー、エンリコ・フミア氏と話していると、
「あなたは何故、私がデザインしたスパイダーに乗らないのか?」
と言われてしまった。確かに、私は115スパイダーの美しいデザインが気に入っていた。私のスパイダーはヨーロッパ仕様の最終モデル。日本に正規で輸入されたスパイダーは北米仕様で、外観的には無粋なハイマウントストップランプがトランクに取り付けられていたのだが、ヨーロッパ仕様にはそれがなく、美しいボディラインが保たれていた。
しかし、ヨーロッパ仕様であったため、エアコンレスのスパイダー(あっても大して効かなかったが)は夏場には乗れたものではなく、セカンドカー(もはやファーストカー)としてスパイダーに乗るには、厳しくなってきたのも確かだった。
そこで、一念発起?してフミアデザインのスパイダー(916)に乗り換えることにした。クルマをデザインするときには最初にイメージカラーを設定するそうで、このスパイダーのイメージカラーはシルバーだったそう。じゃあ。とシルバーの916スパイダーを探して乗り換えることになった。
それを一番喜んでくれたのはフミア氏で、ダッシュボードにサインをしてくれた。
それまでのスパイダーでは雨漏りしていた幌も、新しいスパイダーでは余程の豪雨でなければ大丈夫で、何よりもエアコンがちゃんと効くことが、スパイダーを一気にファーストカーに昇格させた。
以前のスパイダーからするとデザイン的には全く連続性がないと思われた916スパイダーだったが、デザイナーから直々に解説されると、ジュリエッタ・スパイダーから連綿と引き継がれてきたアルファ・ロメオのデザインアイコンが随所に生かされていることが分かった。
もはや、アルファ164Q4をサーキットに連れ出すことはしなくなったが、このスパイダーはサーキットイベントでも活躍してくれた。
この何物にも似ておらず、年代を感じさせないデザインはフミアデザインの最高傑作だと思う。