デルタのDIY・レッドメモリー・エンジンオーバーホール・サーキット走行に関するカスタム事例
2019年04月03日 00時58分
今日は僕がデルタに惚れてから今日に至るまでとこれからについてを書いていこうと思います。
僕がデルタに惚れたのは20数年前。
父親がガンメタの16vに乗っていた事がほったんでした。
デルタの前に居るチビが僕です。
その後、父親がデルタを手放しても心のどこかにデルタの存在があるのを感じながら十数年。高校3年の夏に晴れて免許を取得!
当時の父親の車をボコボコにしながら練習し、専門学校を卒業する頃にマイカーが欲しいと感じるようになりました。
最初はランエボやインプなんかを考えたところでしたが、どうしても脳裏に浮かんでくるのは昔父親が乗ってたデルタでした。
両親に自分の気持ちを話すとやはり父親の代で痛い目に遭っていたので反対されましたが父親ももう一度デルタに乗りたいと言う気持ちがあったらしく、最終的には理解を得られました。
そこからまずは車探しのスタートです。
ターゲットを16v〜Evo2に絞り色々な中古車屋さんを見て回りました。
しかし、どの個体もどこかピンっ!と来るものが無く、買った後の事を考えると車よりも先に面倒見てくれる主治医を先に探した方が良いと判断し、路線を変更。
デルタに精通したショップを駆け巡り、その中の1店舗で見つけた16vに今までにない何かを感じました。
濃い紺色にオールペンされたその16vはパッと見綺麗だと思いましたがよく見ると右フロントフェンダーをぶつけてたり、リアフェンダーの付け根に錆があったり、極め付けは酷いオイル漏れを起こしてたりと父親とショップの社長も反対するような個体でした。
しかし、どこか心の中で惹かれるものがあり、このデルタに乗りたい!と既に僕はこの16vにゾッコンでした。
その日は諦めて帰ったのですが、後日ショップから連絡があり、オイル漏れを治してみたらまだまだ走れると言う事が判明!直ぐに父親と一緒にショップへ出向き試乗しました。
昔懐かしいデルタ独特の匂いとドッカンターボの暴力的な加速を初めて体感し、感動した事を今でも覚えてます。
この時点で父親と僕の気持ちは決まってました。
「こいつと一緒に歩んで行こう」と・・・
そして、ハタチの夏に念願叶ってデルタオーナーになりました。
傷んでいた所は納車整備の時に全て治してもらっていたので安心して乗り出す事が出来ました。
ショップで納車して父親に「運転してみな!」と言われ、心臓バクバクの中運転して帰ったのを今でも覚えてます。
その後いつ壊れるのか・・・とドキドキしましたが全く壊れる気配なく、いつも軽快に走るデルタ。
こんな幸せな事があって良いのか!?と毎日思いながら過ごしました。
メンテをしながら少しずつ車に手を入れて乗っていた時、転機が訪れます。
主治医様の誘いでサーキットデビューする事になったのです。
最初は主治医様の主催の走行会に父親と参加し、レクチャーを受けながらひたすら練習!
慣れた所で2013年にランチアクラブジャパンが主催するランチアデルタをメインとしたタイムアタックイベントであるデルタカップに参戦しました。
初参加の時はウエットで結果も散々でしたが練習を重ね、翌年のデルタカップではクラスアップを果たしタイムも大幅に縮まりました。
ここで、多くのデルタ乗りの方々と交流が持てたのも今では大切な財産です。
2015年、デルタの延命措置としてエンジンのフルオーバーホールを行う事にしました。
エンジンを下ろして全てバラし、バランス取りやWPC加工などを行い更なるステップアップと耐久性の向上を目指しました!
キツキツのエンジンルームもエンジンがなくなってしまえばスカスカですね!
エンジンが乗り、慣らしを終えた後でレブリミットの6500回転まで回した時、今までに無い感覚に襲われました!
エンジンが滞りなく綺麗に回るのです。そこにギャレットターボの強烈なアシストも加わり、これは恐ろしい車になって帰ってきたな!と実感しました。
その後、エンジンが良くなってもボディーがよれていっていたのを感じた僕は主治医様の指導の元、ボディーのスポット増しを自らの手で行いました!
3日連続の作業は流石にこたえましたね。
でも、スポット増しをする前と後では大違いでした。
嫌なきしみ音がなくなり、コーナーでも踏ん張ってくれてるのを体で感じる事が出来ました。
そんな事を経験しながら、2019年、自分が思い描いた通りのデルタが完成しました!
後はいつも通りにメンテしながら乗って行くだけです。
今年でデルタ歴8年目になりますが幸いな事に大きなトラブルも無く楽しく乗れてます。
出先でレッカーされた事なんかまだありませんからね(笑)
でもここに来て少し方向性を変えて行こうと思います。
一番大きいのはデルタの異常な価格高騰。車体の価格高騰により、部品も価格が高騰している今サーキットでガンガンエンジンを回して乗り回すクルマではなくなったと感じるようになりました。
もちろん今現役でデルタでサーキットを走るデルタ乗りの方を否定するつもりは全くありません。
ただ、長いこと構想を練って作り上げてきたいわば自分の分身を死なせたくないのです。
なので、僕はここでサーキットを降りこの8年で出来たデルタ仲間との交流を大切にしつつ、静かにこれからもデルタと付き合って行こうと思います。