カルボさんが投稿したカルボ的試乗レビュー・試乗レビュー・9段階評価・オーナー様閲覧注意・酷評レビューに関するカスタム事例

レンタカー・カーシェアシリーズ第278弾
三菱 トッポ(4代目 H82A型)
本日乗ってきました。デリカミニやeKスペースが出る前に、三菱が販売していたハイトワゴンのトッポです。2008年に復活し、一部改良のみでマイナーチェンジはせずに2013年に生産終了しました。個人的にはあまり印象に残っていない車ですが、どうだったのか、当時のライバル車であるタントやパレット(そちらはCVTですけど)と比較しながら見ていきましょう。

4代目トッポとは？
『軽乗用車クラス最大の室内高による広々とした室内空間と、広大なガラスエリアを特徴にもつ、トールボーイタイプの「トッポ（Toppo）」。1990年発売「ミニカトッポ」、1998年に「トッポBJ」と同コンセプトながら、進化したセキュリティシステム、紫外線・赤外線を低減する「UV&ヒートプロテクトガラス」など、クリーンで心地良い室内空間を実現する「cocochi（ここち）‐インテリア」を採用している。また、500mlのペットボトル2本が収納可能な運転席前のアッパーボックスや、ティッシュボックスが収納可能な助手席前のグローブボックス、アンダートレイ、サングラスホルダーなど多彩な収納アイテム、さらに全ての窓に挟まれ防止機能を採用、頸部衝撃低減フロントシートやダブルプリテンショナー付きシートベルトを標準装備するなど、安心・快適装備を多数採用した。660cc 直列3気筒SOHC12バルブエンジンと、同インタークーラーターボエンジン（3G83型）。ベーシックな3速AT設定の「S」、AM/FM/CDオーディオや電動格納式リモコンドアミラー、プライバシーガラス装備のスタンダードモデル「M」、ディスチャージヘッドライトや本革巻ステアリングなどを備える充実した装備「G」。それにターボエンジン、マフラーカッターや14インチアルミホイール、スポーツサスペンション、フロントフォグランプ、デジタルスピードメーター＋アナログタコメーターなど、走りが楽しくなる機能装備をもった「T」をラインアップする。また、同時に内外装をドレスアップしたエアロ仕様の「ROADEST（ローデスト）」を設定。カスタマイズ特装車として、エクステリアは専用メッキフロントグリル＆エアダム、インテリアはブラックメタリックの専用センターパネルを装着する。「ローデストT」はターボ搭載で、スポーツサスペンションやパフォーマンスロッド、14インチアルミホイールを装着する。』
(goo-netより引用)
という感じです。CMでも親子を出したり、その世帯に向けた特別仕様車があったりと、子育て世代に向けた三菱の軽自動車です。なので、そこら辺意識しながら見ていきましょう。今回の車両は中間のGグレードです。2011年式の車両でした。新車価格は120万3000円、四駆が132万9000円です。
※今回はボロクソに言うので、見たくない方はブラウザバック推奨です。

外観

外観、見るとトッポBJの面影がありませんか？それもそのはず。外観は基本的にトッポBJの使い回しです。メーカーは違いますが、最近やとN-BOXとかセレナも一部使い回しでブラッシュアップされていましたね。そんな感じのFMCです。これで中身もしっかり進化して、時代の基準に合わせた車作りが出来ていたなら高評価出せますが、トッポはどうだったんでしょうかね(オーナー様閲覧注意って書いてる時点でいつも見てくださる方でしたらお察ししているかもですが)。フロントは当時のeKワゴンに近いデザインで、これはこれでアリだなと私は思います。グリルですが、これ実は車の鍵を使って外すことができます。車をカスタムする人なら良いかもしれませんが、一般ユーザーからしたらそんなの要る？って話です。私は要らないと思います。ヘッドライトとグリルも繋がっているデザインで良いですね。サイドはトッポBJのままです。リアもトッポBJの面影が強く出ています。ちょっと手抜き過ぎないか？とは思いましたが、当時三菱が不正後の建て直しをしていた時期とも言えるため、あまりコストをかけられなかったのかもしれません

内装
ドア側はファブリックの使用範囲が広いのは良いと思います。ただ、ドアハンドルはメッキとかシルバー装飾は無いです。上のTとかローデストにも無いので残念です。インパネですが、ダッシュボードとかは基本的にハードプラです。中央にシルバーのパネルが使われて、見栄えを良くしようというのは伝わります。ただ、全体的にライバル車と比較すると質感低いなという印象は否めません。ハンドルは革巻きでした。ここは良いですね。ただし、チルトステアリングがありません。どうやら上級グレードでも付かないようです。しかも、シートを一番下に下げても膝回りの空間が狭すぎる。残念。レイアウト関連で気になったのは、ハザードの位置が遠すぎます。室内照明は豆球です。この時代なら全然OKです。で、次の問題はシート。かなり固いです。柔らかすぎるのも良くないですし、固すぎるのも良くないとは思いますが、今回乗って30分くらいでお尻側が痛くなりました。腰痛持ちの方なら大丈夫かもしれませんが、私のように腰痛持ちじゃない方だとこれは苦行と言えそうです。ファブリックの感触は普通です。シフトはストレート式です。節度感は悪くないと思います。エアコンはマニュアル式みたいですね。節度感は良かったですが、これが上のグレードでも見た目が変わらないので、そこはどうなの？と思いました。ペダルレイアウトは悪いです。足をパンと出すと、アクセルを踏んでしまいます。続いて助手席。23cm〜平手入らないくらいの空間があります。座った感じはシートが固いので、長時間は嫌だなと思いましたね。続いて後席。ドア側は質感変わらないです。剛性とかは無いです。安っぽいの一言です。シートは逆にお尻側が柔らかくなりました。今まで乗った中でもかなり柔らかい部類に入ります。当時の開発者は何考えて作ったんですかね。こんなシートじゃアカンでしょ。身長177cmの私で、頭上空間が拳6個、足下空間は17cmでした。ただ、前席をある程度下げると狭くなるので、ライバル車と比較すると狭いかなという印象はあります。角度調整はできますが、レバーが脆いので注意です。やろうとしたら壊れました。反省します。申し訳ございません(補償入ってるから大丈夫なはず？)

助手席は上下に収納があります。下側のグローブボックスにせめて蓋くらいは付けてほしかったですね。丸出しじゃないですか。

カップホルダーは中央のここだけです。ドア側とかには無いです。これは後付けした方が良いかもしれません。一応、500mlのペットボトルにカバー付けても入りました。アームレストも一応あります。

ペダルレイアウトは先程も触れましたが問題ありです。私は気にならないレベルですが、人によっては気になるかもしれません。パーキングブレーキは足踏み式で、給油口はレバー式になります。

車幅はボンネットがあまり見えません。ワイパーも根元まで見えてます。残念。今回はあえて"減点"というワードを使っていません。最後にまとめますので、どれだけ減点になっているか楽しみにしてください笑。

メーターはセンターメーターです。言い忘れていましたが、前回の60ノアもセンターメーターでしたね。私は嫌いです。視線移動が増えて嫌なので。

荷室
その前に、トッポは横開きバックドアです。少しだけ開けることができますので、狭い場所では重宝はします。ただ私は縦開きの方が良いですかね。

荷室を計測しましたが、大体幅が117cm、奥行き49cm、高さ92cmです。

床下収納があります。計測していませんが、細かい物とか入りそうです。

後席を倒しました。奥行き131cmになりました。フルフラットになるのは良いポイントです。タントやパレットと比較するとシートの格納方法は楽です。

横になってみます。無理でした。狭くてキツイです。

ただ、前席と後席は繋がるので、これなら一応寝れなくはないかなと思います。

ヘッドライトを点灯させました。HIDですかね。ハイビームは豆球です。テールランプは豆球ですかね。

タイヤ
社外ホイールが履かれていました。グッドイヤーのタイヤですね。純正はホイールキャップ付きの物になります。

搭載エンジン
3G83型の50馬力。4ATになります。3G83型は、90年代のミニカからこのトッポまで、かつての三菱車の主力だったエンジンです。耐久性は高いようですが、私の評価項目には耐久性は含めていません。なので評価には反映しません。アクセルは問題なかったですが、ブレーキが微妙なところです。効きが弱く、5割くらいまでは効きません。ブレーキタッチも踏み始めがカシュっとなります。残念です。アクセルタッチが悪い車と比べたらまだ全然マシですが。加速は正直悪いです。アクセル踏んでから2テンポくらい遅れて加速しますし、踏んでもパワーが無いので全然加速しない。デイズルークスのNAと同じくらいか少しマシですが、他の軽自動車のNAモデルに5割近くアクセル踏んでも全然追いつかないレベルです。860kgの車体に50馬力のエンジンは明らかにパワー不足です。これが4人フル乗車だったら・・・。想像したくないですね。ATも、ややギクシャクする時があり、どうしてもタントやパレットのCVTと比較するとイマイチです。パレットのNAも全然加速しなくて悪かったですが、それ以下です。静粛性は悪くはなかったです。ただ荒れた道だとロードノイズが結構入るかな程度です。停車時は、シートやフロアに振動が来て残念です。その結果、足に振動が来ますので疲労が蓄積されてしまいます。30分くらいで少し足が筋肉痛起こしている感覚に陥りました。ハンドルは重すぎます。もう少し軽くしてほしいです。で、唯一褒めれるのがサスペンションのセッティング。ソフトで良かったです。大きい段差では流石にバタつきますし、ハンドルが一瞬取られる感覚には陥りますが、乗り心地の良さは素晴らしい点です。後ろからの突き上げも結構抑えられています。しかもカーブでもロールしている感が少なく、良く出来てるなと思いました。ここは褒めれます。坂道は、全然ダメです。7〜8割くらい踏んでやっとまともに加速する印象です。高速道路は、軽自動車なのであまり評価には入れないところ・・・と思いましたが、90kmくらいが限界です。100kmだと4000回転くらいで、流石にここまで回しっぱなしだと壊れないか不安にはなります。で、90kmが限界と言いましたが、これくらいのスピードで加速が全然しなくなる印象で、ちょっとした坂道も床までベタ踏みしても全然ダメという場面もありました。また、このくらいの速度でフロアが振動し始めて不安定になります。飛ばす車じゃないです。高速道路は安心して乗れませんね。直進安定性に関しては、背の高い割にはそこまでハンドル取られるかなという印象は無かったです。ここまで、結構デメリットが多い印象でしたが、いつも見ている方なら評価も察せますよね。では行きましょう。

まとめ
良いところ
・ストレート式シフト 節度感⭕️
・ダイヤル式エアコン 節度感⭕️ ただし上級グレードでも見た目は変わらない。
・サスペンションがソフトで乗り心地は良い。+0.5点

悪いところ
・シートが酷すぎる。前席固め、後席かなり柔らかめ。−1.0点
・ペダルレイアウトは悪い。
・車幅は掴みにくく、ワイパーの根元からガッツリ見える。−0.5点
・ブレーキの効きが弱い。ブレーキタッチも違和感あり。−0.5点
・加速性能が悪すぎる。−1.0点
・停車時の微振動の多さ。−0.5点
・ハザードの位置が遠すぎ。−0.5点
・チルトステアリングが無いため、膝回りの空間が狭い。−0.5点
・高速道路を安心して走行できなさ過ぎる。100km以下でもフロアが振動し始める。−1.0点

評価:1.0点 論外。回避するべき。
正直言ってもいいでしょうか。今までマイナーチェンジとかグレード違い除いて200台近く乗りましたが、その中でも一番酷い車です。私の文章見てもらえれば納得できるかと思います。軽自動車として求められることが、2008年頃の基準で見てもかなり遅れているなという印象が強かったです。三菱も、不正問題がありお金をかけられなかったんだとは思います。ただ、幾ら何でもこれは手抜き過ぎます。これが2000年代前半までなら、まだギリギリ許せたかなと思いますが、2008年ですとCVTが普及し始め、ATは少なくなりつつありました。その中で見てしまうと、明らかに出来は悪いですし、まだタントやパレットの方が良かったです。もちろん、トッポにも乗り心地が良いとか、エンジンの耐久性があるという強みはあります。13万km走っている個体でしたので、経年劣化していた部分もあるかもしれません。ただ、2008年頃の他の軽自動車と比べると商品力が明らかに低く、本当に親子をターゲットにして、ユーザーのことを考えて作ったのか疑問しか思い浮かびません。今回、正直30分乗ったくらいで早くレンタカー屋さんに返したいと思ってしまいました。ターボならまだマシかもしれませんが、それくらい酷い出来の車でした。4代目トッポのオーナー様、見ていたら申し訳ございません。私なりの感想を正直に書かせていただきました。では次回の車で。