N360のかずさんが投稿したカスタム事例
2023年10月03日 12時44分
50年の歳月を過ごしたアンテナトップの部品はもはや限界です。
トップの樹脂部は表面剥離や一部欠損して穴が開いてます。
ベースもかろうじてゴムの弾力を維持していますが表面は亀甲状に劣化です。
これを3Dプリントでリプロです。
先ずは樹脂製のアンテナトップです。
ABS材よりも耐光性の高いASA材にてプリントです。
普通にプリントするとFDM方式の場合溶けた素材を一層づつ積層するので側面に積層痕が目立ちます。
3Dプリント時の設定機能でファジースキンがあります。
ファジー=曖昧な、スキン=肌の意味ですね。
これはプリントする際にヘッド部に振動が起こり表面が粗くぼやける機能です。
かなり積層痕が目立たなくなります。
3Dプリントで一般的なバイオマス材のPLAに対してエンジニアプラスチックのABSやASAはアセトン溶剤の蒸気に晒すと表面が溶けて滑らかになります。
効果は絶大ですが蒸気密度や放置時間のコントロールが難しく実用的ではありません。
外注のDMMさんでの素材の可能性です。
ABSライクですが耐熱性をUPさせると色が白のみとなっちゃうみたいです。
またPA12WはMJF方式の為比較的表面がザラつき気味ですがバレルの磨きを入れるとかなり良い感じです。
色も選択肢が多く蛍光色まで選択できます。
しかし大きな問題は外注化に伴いコストがかなりUPしちゃいます。
ベースゴムの検討です。
DMMさんにてゴムライクでプリントできますが車載環境下では保証できない様です。
やはりTPUフィラメントでのプリントがマストのようです。
こちらも表面の仕上げはファジースキンがかけられます。
ベースゴムはTPU 95A+ファジーでほぼ決定です。
アンテナトップについては色の選択肢と表面の仕上がりを考えるとDMMさんのPA12WBlack+磨きがベストの様です。
しかし原価を考えるとASA+ファジーも十分満足がいくのではと思います。
後は先月からの猛暑の中私のN360取付けたサンプルの評価次第ですね。