BGFKさんが投稿したカスタム事例
2024年12月10日 19時02分
音楽を語り楽しみ感じるオーディオを
2台目のZR360を整備
この個体は2年前に弄ってる途中でおかしくなって、原因箇所が分からなかったからそのまま保管してて、
今回、電流制限4Aにして電源入れたら予想外のところから煙が出て笑
結果、原因箇所が特定出来た
バーで隠れているけど右下あたりがオペアンプ用電源の回路になってて、そこのちっこいコンデンサが煙を出した
ツェナーダイオードか、レギュレーターか、トランジスタか
そこのパーツを一掃したら電源が生きていることを確認
オペアンプ電源は別に作れるので、その左上の基盤がそれ
LM317LM337で±15Vを用意
これを外した回路の出力部分に戻す
その後、現時点での自分のデフォルト構成である、
入力アイソレーション回路、レベル調整可変抵抗、パラレルバッファ、からメイン回路へ
を設置
SP繋いでなんかトロイダルトランスが発振してるような音が出て焦り、
結果的には必要なかったかもだけど電源のMOSFETを4つ交換、
(これも、隠れてるけど右上)
それでも発振してるんでバイアスのトリマーを最小にしたところ収まる
トリマーを少しずつ開いて行き安堵の音出しへ(←イマココ
KICKER ZRの「チューン」機をよく見るが、
その中で「?」に思ったのを言っとくと
一つは入力のカップリングコンデンサを容量の大きいデカいフィルムコンに変更しているもの
大きくして動作的には問題ないが、ノーマル1.5μというのは根拠があって、その直後にGNDに落ちてる抵抗とでRCハイパスフィルターを形成していて、1.5μで十分ローエンドをカバーしている
大きくする必要性は特にない
またノーマルのフィルムコン(茶色いの)は松下製で、変更するとしたらそれは好みにすぎず、オーディオグレードとしては十二分過ぎるものが搭載されている
もう一つ、電源部入口にショットキーバリアダイオードが追加されてることがあるが、ショットキーバリアダイオードの使い方としては適切とは思えない
というのは、このダイオードの特徴として順方向電圧が低いことがあるのだが、一方で逆電圧にたいする漏れ電流が通常の整流用ダイオードよりも大きく、電源部入口に逆流防止用で使うには疑問符なのである
あと、いわゆるゲインボリュームを変更しているのも見るが
ZRのボリュームの回路的な入り方は、
入力部のプリアンプ回路での、オペアンプの負帰還の抵抗の大小に入っていて、そこの変動でプリ回路の増幅が変化する
その意味では、メイン回路のゲインは一定であるのだが、プリ回路のゲインは可変になってるのでゲインボリュームといえる
で、このボリュームを東京光音のものに変更する例があるのだが、東京光音のCP系(コンダクティブプラスチック)は使い所が要注意で、型番によってはラダー回路というある意味特殊な回路で、
シンプルな音量調整のアッテネーターとしてのみ使用が推奨されていて、そのほかの回路的な使い方はNGとされている
https://www.tkd-corp.com/jp/product.html
ラダーのをDSP用にとか訳わからない
ZR改造メニューでフルではあとメイン回路中の抵抗をチップから変更するのがあるんだけど、ちょっとこの個体は煙と発振と、2回肝を冷やしているので今回はここで留めて、もう一台と合わせて2台をミラに積む予定
あと、ZRには前期型後期型があり、自分が発見した明らかな違いは、DCDCコンバータの制御IC周りの配置が前期後期で違っているのと、
あとより気になるのは、
この個体もそうなのだが、出力段のパワートランジスタ(TIP35C、36C)が、
お隣K印品が使われている個体が多い印象
前期型でK印は見たことがない
要するにコストダウン
性能差は確信はないが。