スカイラインのなすなすさんが投稿したカスタム事例
2019年12月02日 23時45分
デフです。
加減速の切り替わりでドン音がする…という事で、いろいろ診断。
まずギアを変えてクラッチを繋ぐ…その時に少しでも回転が合わないとドン音。
そもそも発進時にドン音。
サイドブレーキを強く引いて、エンストしない程度にクラッチを荒く繋ぐと速度ゼロでもドン音。
ただしブレーキのバックラッシュ的な遊び?があるので、結局前進荷重にはなります。
デフを目視してみてもあまり違和感はないのですが…デフにジャッキをかけて押し上げてみるとかなり動いちゃいます。
…デフマウントの痩せですね。
デフマウントは右&真ん中の部品が組み合わさって、左のような形でデフを挟み込みます。
このゴムの部分で挟み込み、動きを抑えてクッションも兼ねる訳ですが。
少しわかりにくいですが。
デフに挟み込もうとすると、ゴム間に隙間ができてしまいます。
ゴム同士の間の方が広いです。全然挟めてないです。
そりゃデフも動きますね。
ゴム間の上の方、金属の部分に注目。
この飛び出してるコイツを短く切れば、挟み込めるはず。
短く切りました。
綺麗に隙間が埋まっています。
硬くなって痩せたゴムで再度挟み込んだ訳なので、純正のような質感のあるヤワさはないと思われますが。
ひとまず正しく挟まっています。アクセルオンの異音はしなくなりました。
ただ、なんか別の音が気になる気がして。
33用に用意してたメンバーカラー 、挟んでみました。
かなり良くなりましたね。
メンバーのブッシュが痩せて隙間ができているようだったので、コイツを挟むことで正しくメンバーが固定されたようです。
ちなみにこの車。
基本的に前オーナーの整備が酷過ぎて一々やる気をなくしてしまう仕様になっているのですが。
デフ周辺は全ボルトオーバートルク。
ペラシャのボルトは4本中2本ずつ、見た目がなんか違う。
リアメンバーはナットゆるゆる。
ハイキャスロッドのエンドナットは脱落…というかボールジョイントのネジ山潰れ。
車高調はロアシート超絶固着、サイドブレーキゆるゆる、シフトゴムブーツ全滅、テレビアンテナ?が窓に10枚くらい貼ってある。
ミッションの配線はぶらぶら垂れ下がっていて、速度センサーはただ被覆向いて捻ってあるだけ。絶縁すら無し。ミラーなどの電装は一通りカプラー外れで不動。
なぜか燃料フィルターが2つついてるなどなど…。
ER34クーペなんか買って喜ばない人ってそう居ないと思うんですが、それでも私がずっとこの車を好きになれなかった理由…前オーナーの後始末に大変イライラする為ですね。
整備のセンスはトルク管理のセンス…これは壊れるなって感触をきちんと手で感じ取るセンス…そういう所だと思いますが。
その点前オーナーは二度と車と関わらない人生を歩んで欲しいものです。
ひとまず、この車のレストア企画自体はもうすぐ完了しそうです。
次はハイキャスロッドのボールジョイント交換です。
車を買った時、なんかポケットに入ってるなーとは思っていたんですよね。
それでフロントのタイロッドを見て無事だったために油断していたのですが。
こんな整備をする人間が事前交換だなんて殊勝な事するわけないですね。リアのハイキャス側がしっかり死んでいました。
タイロッド類って、外すの面倒ですよね。
どんなに外そうとしても手応えゼロなのに、突如爆音とともに外れます。それがいつ来るのか全く読めません。
圧入&経年固着の合わせ技って、わりと脱トルクが予測不能なんですよね。
さっき書いたことと矛盾するようですが、対固着ばかりは無理だと思います。
さて、面倒なことばかりですが、やっていきましょう。