ビートのプロジェクトXに関するカスタム事例
2021年09月19日 20時18分
風の中のすーばるー
砂の中のぎーんがー
プロジェクトエーックス
語り 田口トモロヲ
それは、純国産手づくり
アルミプレートに挑戦した
伝説の男の物語だ。
ことの発端は令和3年8月10日に襲来した
台風10号。
端がはがれ、めくれていたロゴプレートが、
台風に巻き上げられたカバーシートに引っかかり、
破損してしまったのだ。
「こんなものではダメだ。」
「このままでは欧米列強に勝てない。」
時代の波にのまれようとしていたとき
ひとりの男が立ち上がった。
のちに伝説となる男、髭次郎だ。
技術一徹の男だった。
本物にこだわり、
素材にアルミを採用。
とりあえず
ロゴをプリントしたシールを
アルミ板に貼り付けた。
ここから長く苦しい闘いが始まることを
髭次郎はまだ知らない。
ひとまず、切り出しやすいように
穴を開けるため、ボール盤を動かす。
ドリルが回らない。
髭次郎は、落胆した。
まず、ボール盤の掃除から
始めなくてはならなかったのだ。
ボール盤を掃除し、バンドを掛け、
なんとか穴が開けられた。
バンドソーでアルミを切り出した。
ここからいよいよ外形に沿って、
ヤスリでアルミを削り出していく。
髭次郎は奮い立った。
右手が悲鳴をあげた。
穴を開ける部分をどう削るか。
最強の的に敗北した。
しかし、髭次郎はもはや
あのころの髭次郎ではなかった。
「あきらめたら、そこで試合終了だ」
なんとか外形を削り出した。
そこに連絡が入った。
たいへんです。髭次郎がいません。
サボっていた。
より美しくするため、
内側の線を頂点に、斜めに削り出す。
技術者の意地をみせる。
そこへ連絡が入った。
たいへんです。髭次郎がいません。
サボっていた。
なんとか仕上げ、表面をペーパーでならしていく。
そこへ連絡が入った。
たいへんです。髭次郎がいません。
サボっていた。
サボりまくっていた。
仕上げにハゲ ピカールで
ツヤツヤに仕上げた。
裏面は両面テープの吸着力を上げるため、
ヤスリで荒らした。
裏面に両面テープを貼った。
令和3年9月19日
純国産手づくりアルミロゴプレートが完成した。
髭次郎の執念が形になった瞬間だ。
ヘーッドラーイ テールラーイ
旅はーまだー おわらーないー