N-ONEの冠山トンネル・国道417号・徳山ダムに関するカスタム事例
2023年11月26日 00時29分
えむ・どーぐ です。家族でホンダ車を3台所有しています。 フォローは歓迎ですが、当方が興味を持てない内容を頻繁に上げる方の相互フォローはご遠慮させて頂きます。 私のクルマ プレミアムクリスタルオレンジメタリックⅡの2020年式 GB7 フリードハイブリッド クロスター 妻のクルマ ブリティッシュグリーンパール/クリスタルブラックパールの2022年式 JG3 N--ONE RS 長男のクルマ フィヨルドミストパールの2023年式 GR3 フィットe:HEV リュクス
今月19日より供用が開始された、冠山トンネルを走って来ました。
岐阜周辺在住者でないと、どこにあるトンネルなのか分からないだろう、そこで説明から。
岐阜県大垣市を起点として福井県越前町に至るのが、国道417号です。
しかし岐阜/福井県境には分断区間があります。
その分断区間にあるのが冠山(1,256m)で、国道の代替路線として冠山林道と塚林道(画像のジグザグの路線)が区間を結ぶ唯一の道路でしたが、道幅が狭く土砂災害や冬季通行止めで通行可能なのは1年の半分以下。ほとんど道路としての機能が無いに等しい路線です。
そこで冠山の下にトンネルを作り年間通して通行可能にするのが、冠山トンネル(画像のほぼまっすぐな路線)です。
トンネルには福井県側から進入。
トンネルは全長4,834mですが、内部の中間ほどに「福井県 岐阜県」のプレートが。
トンネルを抜けて岐阜県側に入ると、徳山湖が左右に見えます。
徳山湖の南端には、徳山ダムがあります。
これは岐阜県揖斐川町の公式サイトからですが、好天だとダムから北を望むとこんな風景に。
2008年に完成した徳山ダムは日本でも有数なロックフィルダムですが、建設によってダムより上流にあった旧徳山村(現揖斐川町徳山)は全村水没することに。
建設前には反対運動で社会問題になりましたが、結局全村民が移転して村は廃村。旧徳山村は今は徳山湖の底に沈んでいます。
私は1977年、当時所属していた高校の放送部の番組で徳山ダム建設を取り上げるために、取材で旧徳山村に行った事があります。
当時交通手段はバスしか無かったので、顧問の先生のクルマ(確か3代目カローラ1200 2ドアセダンデラックスだった)に先輩と乗せてもらって3人で行ったのですが、今なら岐阜-徳山は1時間30分程度で行けるところを、まだトンネルで最短距離とか行かず、場所によっては未舗装区間もあり、3時間くらい掛かりました。
村役場でダム建設についての話を聞いて、村民の自治会長らしき人にインタビューをしたのですが、それは先輩の役目で私は録音係だったので、内容の記憶は余りありません。
それより驚いたのが、当日は雨降りでしたが『蓑(みの)』を着て歩いている年配の女性が複数いた事です。46年前の1977年でも私の周囲で雨具ならば、ナイロン製のレインコートか雨合羽です。長いこと人間をやって来ましたが、コスプレや時代劇のロケ以外に、実用で蓑を着用した人を見たのは後にも先にもこの時だけです。それからインタビューをして気付いたのが、一度も海を見た事がない、見た事はあっても泳いだ事がない人ばかりでした。年配の方が多いせいもあったでしょうが。
たどり着いた旧徳山村は、前述したように西と東は山に囲まれて、北はほとんど通行途絶、唯一南のみが岐阜方面とのルート(それでも隣の町まで10km以上離れている)。秘境とまでは行かないがまさしく陸の孤島でした。
そんな陸の孤島だった場所が、北のルートが開けた事によって、岐阜-福井間を通年通行可能な路線になるのは、昔を知っているだけに信じられないような出来事です。
但し旧徳山村が廃村になったので、岐阜県側には通過するクルマによる利益の受け皿となる町や村の集落がない、岐阜県側のルートの道路整備状態がよいのは、ダム建設の車輌をスムーズに通行させるためだった、というのは何とも皮肉ですが。
時間が前後しますが、冠山トンネルを通行したのは岐阜への帰路で、本当の目的はこちらで蕎麦を食べる事でした。
こちらのメニューは蕎麦と蕎麦粉を使った物だけです。
十割蕎麦なのに、ボソボソの蜀漢ではなく普通の食感です。
こちらはそばがき。
意外に腹持ちがよくてお腹いっぱいに。
ぜんざいは蕎麦だんご入り。
小豆の粒が大きくて、最近食べた小豆の中ではトップクラスにおいしい。仕入れ先に相当こだわっているのが窺えます。
こちらのお店も人里離れた場所に、ただ一軒のみポツンとあるお店で、土日祝日のランチのみと短い営業時間ですが、食事をしている間もひっきりなしにお客が来店していました。おそらく常連さんとインターネットの口コミを見て来るいちげんさん(私もそうだ)でしょうが、再訪したくなるお店でした。
しかし、福井県にも板取という地名があるのは、今回初めて知りました。
うちから滋賀北東部や福井に行く場合は、国道303号を使います。うちの目の前を通っていて、渋滞はほとんど無く道幅も広くて路面も良好、揖斐川町から滋賀県木之本町までの山間部は景色もよい、1本で福井の若狭湾まで行けるといい事づくめです。
国道303号より東の、国道417号が岐阜県境を越えるルートとして加わるのは、岐阜市在住者としてはありがたいです。
その更に東にある国道157号は、岐阜-石川の最短ルートなのですが、かつては『危険!落ちたら死ぬ!』と看板が岐阜県側入口にあり、クルマ1台がやっと通れる、路面を川が横切る洗い流しが3箇所もある程の凶悪酷道です。
国道157号は国道417号より距離が長く、切り立った崖に沿って道路が延々と続くため、2車線路面を確保することすら難しく、ルートを直線化しようとしたら、何本トンネルを掘削すればいいのか総工費はいくらなのか見当もつきません。
157号線の道路改良は、私が生きている間、いや将来にかけても、画期的な道路敷設工法が開発されない限り無理でしょうね。