MAZDA3の構造変更車検・審査事務規定・10mm未満・ハミ出しタイヤ・公認改造車に関するカスタム事例
2024年09月07日 00時47分
構造変更(車検)終了編。
備忘録として今回の車検に対して行なってきたカスタム、主にフェンダーやタイヤ、ホイールに対して行った事を過去を遡りながら残していきます。
タイヤ突出10mm未満ルールに関してもネットで散見する意見、多くのプロショップの見解等と審査事務規定との違いも最後の方に書き残しておきます。
⚠️結論から書くとフェンダーからのタイヤ突出10ミリ未満ルールは最外側がタイヤであれば、ホイールリムやスポークがフェンダーから突出していても関係ありません‼️
❶23年12月堺市にあるチューニングガレージREVに一度目の訪問。
私のMAZDA3にフレアフェンダーを施してくれた岩崎さん。最初に訪れたのは寒過ぎる冬でした。
この時爪おりペッタンコ&フロントフェンダーに5mm〜7mmのワイド化を施していただきました。
初回でこれだけフレアに!!
鉄板…アルミ率は分かりませんが基本的に一度叩いてワイドになって、固まったらまた叩いてワイドに…という工程で何度も工程を重ねて広がっていく様ですが初回で爪折りとここまでのワイド化、しかも塗装を割らずに熱とハンマーだけでやりきってしまうのがゴッドハンドと言われる由縁。MAZDA3のフェンダーを上から見てもらうとわかりますがこの様にはなってません。
❷2023年4月、REVに2度目の訪問。
目的は前回叶わなかったリアフェンダーの叩き出しとフロントフェンダーの更なる叩き出し。
写真はリアフェンダーを既に叩き出しきったところ。一回でMAX限界まで叩いてくれました。
めちゃくちゃ出ています、タイヤが。
8J+44のホイールに15ミリのワイトレ装着状態です。MAZDA3にしてはタイヤがかなり出ています。
ホイール
ADVAN Racing GT BEYOND 19/8J+44
コンケイブ1
タイヤ
ADVAN FLEVA 225/35/19
フレバはリムガードが全く無く引っ張るとリムが完全に最外側に。ホイールもコンケイブ1の型のものはスポークの盛り上がりがリムよりも1.2ミリ程突出しています。つまりはこの状態では構造変更をかけてもアウトな状態です。ホイールとタイヤの関係でクリアできるものが出来なくなるのを思い知りました。いわゆる前30度後50度の問題に直面します。直上もツラツラ過ぎてスポーク突出部分が危うい、というかアウト。ワイトレを抜くともちろん車検🆗のホイールです。あくまでこの状態で車検OKかどうか、がテーマでした。
リアフェンダー直上からの眺め。
めちゃくちゃワイドに、そしてフレアに仕上げてくださいましたね…デザインが完璧です。おそらく12ミリ程ワイドに。左右差は勿論ありで鉄板の硬さが違うと仰ってましたね。その他リアは二重構造、加えてボンドの関係でどうなるかわからないとの事でしたが見事に叩き出しされました。塗装は割れる寸前、少しメラついていました。もうこれ以上は割れなしでは無理とのことでした。
続いてフロントに。前回の処置(爪折り、叩き出し)のせいかMAZDA3の個性なのかはわかりませんがフェンダーが相当に柔らかく叩いてもほぼ変形しない状態でした。
それでも熱入れ、叩き出しを繰り返しプラス3ミリ程は出していただけた感じです。この回は2日預けだったのでもう少し日数をかければまだ出せたかも?との事でした。
パネルの分割ラインからして1回目と比べてもめちゃくちゃワイドになってます。ここで私のMAZDA3の形の基礎は築かれました。
リアに迫力あるビューが生まれました。8J+44+ワイトレ15です。
上の写真のフロント。この時のワイトレの予備を持っていなかったのでスペーサー5ミリで対処。すごいツラ内です。キャンバーが付いてのこの状態であればまだ踏ん張り感がありマシだったと思うのですがなんせ真っ直ぐ。この頃からネガティヴキャンバーというのを意識していました。
この後ワイトレ11ミリを即購入してフロントの5ミリと交換しました。
❸↑フロント8J+44+11ミリ
リア8J+44+15ミリ
の見た目です。かなり良くなりました。ツラ内だと車高が高く見えるので…今見てもかなり決まってますね。
しかしながら次のスタイリングに着手。テイン特注のピロアッパーマウントを発注。高級品です。
MAZDA3は前後ともキャンバーが殆ど付いておらずフロントに関しては超真っ直ぐです。ルーフからフェンダーそしてタイヤへと流れる様な踏ん張り感が欲しかった。
❹そして以前に発注していたビッグブレーキキットの到着。めちゃくちゃ高級品ですがこれは本当にカスタムして良かった安心アイテムでした。ブレーキは指定部品なので車検には関係ありません。
耐熱コーティングも施しました。装着編は割愛。
❺続いて発注していたピロアッパーマウント到着。
全振りで約3度ほどです。
ワイトレ追加購入、25ミリと念の為20ミリも。
ワイトレ25ミリ装着。斜めになって踏ん張り感出てカッコいい感じに。ナチュラルだと+11が席の山でしたがキャンバーを付けることで+25ミリに変更できました。地面設置面はそれだけはみ出してます。
かなりエグい見た目に。リアは15のまま。かつノーマルキャンバーで1.7度ほど。前を傾けたら今度は後ろが気になりだしました。バランスって大切…
叩き出しフェンダーの絶妙なシルエットがとても分かりますね。普通のフェンダー、ピロなしでは8J+25ミリ装着は無理でしょう。
❻そして色々あって今のホイール18インチに変更。
9J+38です。
コンケイブは3。ADVAN GT BEYONDといえば逆ゾリスポークです。1と3では天と地の差です。スポーク突出部分もリムより中側となり、1の時に無理矢理傾斜を付けるためにリムよりスポークが飛び出している、という何かの難癖が上がりそうな工夫は影を潜めます。いや、潜めてくれました。
ちなみにコンケイブレベルは5まであります。
タイヤは235/40/18。
リムガードがブリブリのBSのポテンザスポーツです。この頃から車検を意識したタイヤ選びでした。
この時は5月。そろそろ9月の車検が近づいてくる時期でした。
着地前ですがフロント出幅。9J+38+5ミリスペーサー。それでも以前のホイール+25ミリより数ミリ引っ込んでる計算。しかしタイヤのリムガードが巨大なので前よりもめちゃくちゃワイドに。この時からリムガードで車検クリアをする事を念頭に置いてました。車検を受かってディーラーにも点検で入れるカスタムカーを目指してたんですが実現に一歩一歩近づけれましたね。
写真をアップにしてみるとびっくりするくらいフェンダーがフレアに。着地すると頂点部分は中に入ります。
こちらはリアです。ノンスペーサー。めちゃくちゃはみ出てる様ですがリムガードです。ほぼ10ミリ未満で収まってますがリア50度が、正直微妙だったので不安を抱えることに。ディーラー入庫可能なカスタムカーへの道はなかなか険しい。
とはいえかなりのイカれたMAZDA3が誕生しました。後ろがやばい。何度も書きますが叩き出しフェンダーだからこそのこのリアビューです。
ふーむ🫤フェンダーの叩き出し分を構造変更する事が正義。そうすれば叩き出し分が基準ボディになるからタイヤ10ミリ未満が"そこから"okとなる。この時、巨大に後ろ50度角部がはみ出しているのでこのままではちょっと無理。なかなか険しい。構造変更+車検合格=ディーラー入庫可能という計算式です。
反対側もやはり無理。
キャンバーをつけるかフェンダーを更にフレアにすれば…と呪文が繰り返される。さてどうしようか、拡げるしかない。
あともうちょいなんどけどなぁ…見た目的にはすんごい出てますが基本9ミリは出てますからね。リア50度があと数ミリでクリアできます。
その数ミリ引っ込めるのではなく数ミリ分膨らませます。
❼とりあえず一旦休憩。前後角度合わしたくてリアにキャンバーをサクッと付けていただきました。所謂キャンバープレートなので施工はわりかし簡単でしたがここに辿り着くまでに多分一年くらいかかってます。ショップに一年前に相談メッセージ出してましたが見つけてもらえず…ついに夢実現。
❽ついでにリアにcx30のキャリパーとビッグローターを取り付け。MAZDA3のリアローターはとにかく小さい😰5本スポークから見え隠れするローターはとにかく小さ過ぎましたのでビッグ化です。
↑前後約3度ネガティブキャンバー化
リアビッグローター化。
MAZDA車のカスタムで有名なbespoke京都にて。キャンバープレートにより3度ほど付きました。5度になるプレートも存在します。タイヤは突出しつつも上側は以前より中に入りました。多分5〜6ミリは入ったかも?ちなみにキャンバープレートを入れての車検通しは想定しておらずあくまでフェンダー拡張での寸法合わせでのチャレンジです。
❾力づくでリアフェンダーをフレアにする挑戦の始まり。真夏の暑い日々が始まったその時を利用しました。走行後はフェンダーはかなり熱くなりますのでかなり柔らかく。ゴムハンマーの柄でテコの原理で可能な限り拡大しました。一生懸命になり過ぎてホイールを少し傷付けてしまいましたが…ある程度平気になってしまいました😂車検を通るためにフレアにする日々。
遂に完成。タイヤはこの膨らんだ部分から外側9ミリのところにあります。
反対はこちら。こちらはすっぽり隠れてる様ですが案外こちらの方がタイトでした。カメラの角度で大丈夫な様に見えてるだけです。
斜めから見るとこんな感じ。完全にブサイクに変形させてしまいましたがここまでしないと飛び出たタイヤを10ミ未満に出来ませんでした。今回受ける構造変更を無駄にする訳にはいきません。
遠目から見ると分からないのでよしとしました。個人的に調べに調べ尽くしこの状態で車検に受かるところまで持ってきました。あとは地上高上げたりです。前後とも10ミリ未満の突出に収めました。
➓前も更にフレアに。問題全くありませんでしたがついでに膨らませました。ちょっとだけ巻いた様な線が入ってしまう事態に。
この状態でもフロントは後ろ50度タイヤ突出10ミリ未満です。
11.再登場、レクサスRC-Fフェンダーアーチモール。昔付けてましたがこの度再購入です。以前はドレスアップ用でしたが今回はオーバーフェンダーとして使用します。現在の状態で車検は受かるのですが構造変更をするのだからついでに"更にワイド化"してしまおう、という魂胆が閃きました。こちら汎用性の高いアーチモールをリベットで止めてボディ化です。叩き出し&グイグイと更に変形させて拡張させたフェンダーにこのモール分を加味。それをボディ登録する訳ですからタイヤはこのモールから更に9ミリ外に出す事ができます。アーチ上げしてないので限界はありますが今よりも出せることになるので施工開始しました。
位置決めと仮留め。見てわかる通りめちゃくちゃツラ内になります。車高上げるかアーチ上げするとこの分外に出せる事に。ツラで見るとおそらく30mm程のオーバーフェンダーを付けてるのと同じワイド感です。
リベット止め完了。錆止め的にソウルレッドで塗りました。アーチモールは10ミリまでならタイヤ隠しとして機能しますが構造変更をする場合はビスやリベットなどでの恒久的な取付が必須となります。
このレクサスのモールは10.5ミリ〜11ミリあるのでタイヤ隠しとしてはそもそも機能せず、必ず恒久的な取付が必須となるオーバーフェンダー扱いの品物となります。
しばらくしてリア用のモールも届き構造変更に間に合わせる事が出来ました。なんせワイドにする目的があるので間に合わせないと意味がありません。駐車場でこんな事してるオッサンは今時はあまりいないでしょう。
妻がリベット止め作業してる所を記念に撮影してくれていました。初のリベット止めなので何回が失敗して車体やモールを傷付けてしまいましたがあまり気にしなくなりました。これもMAZDA3との良い思い出です。フロントをやったときは極暑レベルで暑かったですがリアの時はかなりマシでした。
て事でリアも完成。めちゃくちゃ余裕あるツラ内。
後ろから見るとこんな感じ。叩き出し+自分で拡張+オーバーフェンダーです。アーチ上げしてないのでツラツラには出来ませんがあと10ミリは出したいところ。車高上げてでも出す予定です。フロントは15ミリは出したい。
完成。前後オーバーフェンダー化したアーチモールの取り付け終わり。あとは構造変更をクリアするだけの状態に。
今回の構造変更に伴ってなぜこの様なカスタムをあえて施してきたのかをおさらいしておきます。
画像にある通り現在のタイヤ、ホイールの突出基準は回転軸中央から前30度、後ろ50度部分までの範囲全てがフェンダーの中に入っておかなければなりません。
こちらは前方が逆になってますが同じ事を解説しています。しかしながら最外側面がタイヤの場合は10ミリ未満までは突出してない事とみなす、というルールになっています。2017年程からこちらのルールに改変です。全ては輸入車の大きく太いタイヤ、1センチ近くもあるタイヤレターが施されたオフロード車が履いてる様なタイヤに対してのグローバルな措置です。しかしながらタイヤはタイヤです。引っ張ろうが分厚いのだろうが立体レターだろうが関係ありません。ちなみにタイヤが引っ張っていれば?通常の履き方?であれば突出最外面チェックポイントは範囲を示す直線上にあるリムガード部分からの直上になります。扁平薄いタイヤや引っ張っていればおのずとタイヤはフェンダー内に入っていますので。
上の画像はフェンダーからタイヤの突出10ミリルールに対してホイールの関係を描いています。この画像はホイールが突出しているので前提として成り立ってません。アウトリップなどはこの感じですね。
でこちらです。多くの物議を醸しているのが上の画像の状態。
タイヤは突出しているが10ミリ未満状態。しかしホイール単体で見たときにフェンダーからとび出てる場合はどうなるの?
てやつです。
答えはOK、が審査事務規定の答え。
多くのネット記事、そして多くのプロショップがアウト、と答える上記の状態は実は車検に受かります。
考えるのはただ一点。最外側面に何がきてるか?です。それを今の突出ルールに当てはめれば良いだけです。ホイールは関係ありません。自動車検査独立行政法人近畿検査部兵庫事務所に電話をして確認、それと実際の構造変更した際に検査官にも確認しましたので確実です。アウトリップが好き、スポーク出したい、タイヤよりスポークが出てるてのは問題が付きまとうのでいわゆる"車検戻し"てのが必要です😌
車検合格(構造変更合格)
公認に喜ぶMAZDA3
全幅1830(1795)
全長4490(4460)
全高1380(1440)
に変更、小数点以下は切り捨て。
※カッコ内ノーマル値
遂にローダウン状態が基準車高に変わりました。今回ワイド化の登録だけのつもりでしてが広さ、長さ、高さの全てが変わっておりました。全幅はもうちょいあると思ったんだけどな…メジャーで測ってたからちょっと適当かな?
全幅1839とかでも端数切りしてる様です。
今回ホイールとタイヤのサイズが大きく変わった事が全ての始まりでした。通常はホイールとタイヤのセットを純正などに戻してから車検に行く事が多いと思いますが自分は更にワイドにして構造変更をかける、という事で今回の車検をクリアする事ができました。しかもオーバーフェンダーを付けての登録なので今後の更なるハミタイに余裕を持たせました。あえてカスタムする、そして受かる為に合法登録をする、というのもありかと思います。
今回の審査事務規定によるタイヤ突出ルールに関して厳密に理解してるショップは少ないのですが意外にもディーラーは把握しておりました。
※関西マツダ、神戸マツダ共に。店舗名は伏せておきます。
という事でワイド化、ついでに全長拡大とローダウン車高も共に構造変更終了。ついに公認車両です。
公認取らずに事故ったりすると保険が降りない事もあるらしいので迷ったら構造変更した方が良さそうです。
おしまい
※ちなみに今回程度の変更では改マークは付きません。オーバーフェンダーやワイドボディ化程度の変更では何もなくエンジンの積み替えやミッションの変更を行うレベルの時に改は付くようです。
改マークが付くと保険に入り難くなったりする様なので考えものですね。