ロードスターの車高調・バネレート・バウンス共振・ロール剛性配分に関するカスタム事例
2023年10月29日 11時16分
神奈川でNCロードスターに乗ってます。 ロードスターが好きで、NA8→NB8→NCと乗り継いできました。 まだフルノーマルですが、少しづつ走れる仕様にしていきたいです。 なるべくお金を掛けずに、 ナンバー付きで毎日乗れて、通勤〜サーキットまで気持ちよく走れるクルマを目指したいです。 色んなロードスターのチューニングを見て 参考にしたいです。 【今の仕様】 ホイールAVS その他ノーマル
車高調制作に向けて、少しづつ仕様を考えていきます。
そこで、まずはノーマルNCのサスペンションがどういうセッティングなのか分析する事にしました。
NCの諸元やバネ、スタビのレートはオートエグゼの貴島先生のページから引用しました。
(どのグレードか分かりませんが参考で)
まず、スポーツカーにしてはスプリングが柔らかいと思いました。
ホイール端のスプリング分バネがフロント1kg/mm弱リア1.4kg/mmくらい。
(※スプリングレート➗レバー比の二乗でタイヤ接地点で発生する実際のバネレートになります。
例えばレバー比1のストラットとレバー比1.5のウィッシュボーンに同じレートのバネを組んでも、全然違う硬さになります。)
次にバウンス共振周波数を考えます。
コレが低い車(1Hz以下とか)は、段差を超えた後等のフワフワした動きが大きくなるイメージです。タクシー的な乗り味。
まったりして乗り心地は優しいけど、車の動きがダルい方向。
コレが高い車(2〜3Hz以下とか)は、路面の凹凸を拾ってヒョコヒョコする動きがが大きくなるイメージです。チューニングカーやレーシングカー的な乗り味。
車の動きがシャープだけど、乗り心地は厳しくなる方向。
NCのノーマルは、フロント0.95Hz リア1.17Hzと出ました。スポーツカーとしては随分マイルドな方向だと思います。
次にロール剛性の前後配分を計算します。
ちなみに、コーナリング中に左右輪の荷重移動が大きくなると、左右輪トータルでのタイヤのグリップが減って、限界が下がります。
フロントとリアの左右輪の荷重移動は、前後のロール剛性(ロールのしにくさ)のバランスで決まります。
例えば、フロント硬い》リア柔らかいバランスだと、
フロントの左右輪の荷重移動が増える→フロントの限界下がる→アンダーステアになります。
NCノーマルのロール剛性前後配分はフロント56%リア44%でした。ちょっとだけアンダー方向に振ってあるのかな。
ロール角も計算しました。
横Gが0.5Gで2.2deg、横Gが1Gで4.3deg
サーキットでは1Gくらい出ると思いますが、ロールが大き過ぎて戻ってこない。動きがダルすぎる。
これをベースに、改善したい所を考えて車高調のバネレートを考えてみます。