CX-5の写真好きな人と繋がりたい・ディープクリスタルブルーマイカ・一眼レフ・比較明合成・加工写真に関するカスタム事例
2020年04月13日 11時36分
リクエストのあった夜景撮影のテクニック紹介。
今回は比較明合成という手法を紹介します。
合成です(笑)
合成や画像加工に関しては賛否あるのは承知してます。
でもカメラがフィルムからデジタルになり
真実を写す写真から
より表現の選択肢が増えたフォトグラフィーの時代に変化してきていると感じてます。
なので個人的には表現に関してはいろんなアプローチがあってもいいかと思ってます。
使う使わないはそれこそ個人の自由なので
あくまでもこういう手法があるということを
知っておくのもいいかと思います。
前置きが長くなりましたが(笑)
車の夜景撮影で難しいポイント。
それはライトオンの状態でボデーも背景もはっきり写すこと。
最近は複雑なアイラインの車も多いので
それをはっきりと表現できたらいいですよね。
こちらがヘッドライトにピントを合わせた状態で
マニュアルモード、ISO100、F8、シャッタースピード10秒で撮ったもの。
ヘッドライトが明るすぎて
ボデーも背景もはっきり写りません。
何よりもCX-5のかっこいいアイラインが台無しです(笑)
シャッタースピード長くしていけば
両方とも明るくなっていきますが
ヘッドライトの部分は更に白くなっていきます。
ここで比較明合成の出番ですが
比較明合成とは複数の写真を重ねて
明るいところだけ抽出して写真にする手法です。
星が回転する写真を見たことがあるのではないでしょうか?
これも比較明合成を使って表現されることが多いです。
地球の自転によって星は動いて見えます。
建物や構造物はもちろん動きません。
その前で三脚を使ってカメラを固定し
何枚も写真を撮ります。
星の動きは止まることはないので
1枚と同じ写真が撮れることはないです。
同じに見えても微妙に動いているため
撮った写真を見比べると少しずつ星がずれて写ります。
カメラのモニターで画像を確認してコマ送りしていくと
パラパラ漫画のように星が動いていくのがわかります。
その撮った写真をソフトを使って合成します。
そのときに写真の明るいところだけを抽出するのが今回の比較明合成です。
この写真は三脚を使い手前のアンテナにピントを合わせて
シャッタースピード30秒で撮ったものを100枚ほど重ねてます。
アンテナの明るさは変わらないので
何枚重ねても同じ絵になります。
ただ星は同じ点にプロットされることはなく少しずつずれているので
その軌跡を描くように点を打ちます。
ほぼ途切れなく撮っているので点が線になるというのがカラクリです。
ちなみに画像左下の動いていない星が北極星です。
北極星中心に自転している証拠です。
気づいている人もいると思いますが
比較明合成を完成させるためには
三脚必須です。
なぜなら定点で撮らなければ
撮るたびにアンテナの位置がずれる
ということは明るい部分がずれる為重ねたときにぶれたようになってしまいます。
例えば100枚撮るうちに一瞬このアンテナに付いている
ランプが点灯したとしましょう。(このアンテナには付いてないですが)
写真に写ったのは100枚中1枚。
でもこの1枚を含めた100枚を合成すると
アンテナは光った状態の写真になります。
なんとなく原理は伝わったでしょうか?
それでは車に応用してみましょう。
昔撮った写真で紹介します。
まずはベースとなるボデーと背景の写真を撮ります。
もちろんライトはオフです。
ヘッドライトにピントを合わせて
マニュアルモードで撮影。
ISOは100。
Fは後ろをどれだけぼかすかで決めていいかと。
暗くてヘッドライトにピントを合わせてられないこともあると思います。
その時はヘッドライトに懐中電灯を照射して
オートフォーカスを作動させるとピントが合わせられますよ。
懐中電灯点灯させる行為は
特に星撮影してる中とかであると
他の撮影者の方の迷惑になる(光が映り込む)ので
その辺りは注意してください。
その上でボデーと背景が好みの明るさになるように
シャッタースピードを変えながら何枚か撮ってください。
一発ではなかなか決まらないと思うので
そこは納得行くまで撮り直してください(笑)
今回はライトの明かりを強調するために少し暗目にしました。
(1枚目の写真は少し明るめに撮ったもので合成してます。)
次はライトオンで撮影。
三脚やカメラは絶対に動かさないでください(笑)
ライトをつけたらシャッタースピードだけを変えて撮影します。
この時どう写すか次第ですが
ヘッドライトのアイラインを写したかったので
判るくらいの明るさで。
シャッタースピードは1/100くらいだったかと?
ほんと一瞬でいいと思います。
この辺も探りながらでOK!
あとは撮った二枚の写真を合成。
背景とボデーはより明るい最初の写真を抽出してますね。
ライトの写真の背景は真っ暗なので。
当然ライトをつけるとその部分だけ明るいので
そこを抽出して最初の写真に合体させてるわけです。
比較明合成にはkikuchimajickというフリーソフトを使ってます。
PC専用ソフトです。
スマホでも無料ソフトがいろいろあるようです。
使ったことがないので具体的なソフト名は書かないですが
比較明合成、スマホとかで検索するとすぐ出てくると思います。
比較明合成をマスターすると
肉眼では見ることの出来ない幻想的な
作品を表現できます。
1つの手段としてお試ししてはいかがでしょうか?
別々に上がる花火を一枚の写真に。
ホタルの軌跡を重ねて
光の絨毯に。