フェアレディZの旧車・レストア・マスターバック・L型に関するカスタム事例
2023年09月23日 20時41分
こんどー@S30Zです。よろしくおながいします。 20歳の頃に買ったZ。今年で35年目っす! 日産旧車以外の車には疎くて話題について行けないので基本的にフォロー&フォローバックはS30 L型 日産旧車のいずれかに乗っている方とさせてください( ´ ▽ ` )ノ
ブレーキマスターバックのオーバーホール続編です。
一般的にはマスターバックの故障の原因は、マスターシリンダーから漏れたブレーキフルードがマスターバック内部まで流れて伝わっていってゴム製のダイヤフラムを侵してしまい破れてしまう為と云われています。
確かに過去に、マスターシリンダーのトラブルでフルードが漏れたことは何度かありました。ブレーキフルードは塗膜を侵すのでフルードが付着したまま放置すると塗装がベロベロになって錆だらけになってしまいます。このマスターバックも表側は漏れたフルードでサビだらけになっていたのでサビを落として再塗装をしました。
なので、内側もフルードが流れ込んで酷いことになってるかなぁと思ってましたが、フルードが漏れた形跡はあるものの酷いというほどではなく、若干のサビが出ている程度でフルードの影響でダイヤフラムが破れていたという感じではありませんでした。
フルードが流れ込んだと思われるマスターバックの下側には、フルードが原因のサビは出ていてダイヤフラムも破れていましたが、、、、。
反対側のほうが酷い破れかたをしていました😅
ブレーキフルードに侵されたというよりは、ゴムの経年劣化と疲労破壊が原因でしょうね。
ダイヤフラムの気密性を考えて、サビを落として塗装します。
分解の時にキズをつけてしまった部分も含めて2液ウレタンで補修塗装をしました。
インナープレートは負圧を受けてブレーキ踏力をブーストするピストンと、負圧をバイパスして放出するポペットバルブのシリンダーとしての役割を持っています。
ブレーキペダルに繋がるロッドの先にポペットバルブがあり、リペアキットにはカップ状のシールも付属してくるのですが、、、。
バルブの先端が、カシメてあって分解出来ない構造になってました。。取説には送ってくれれば有料で分解組み付けして送り返してくれるサービスがありますよと書いてありましたが、シールに破れもなく問題なさそうだったので清掃して、そのまま再利用しました。
キットにはリチウムグリスが付属してましたが、ラバーにはシリコングリスのほうが安心だなぁと思いワコーズのシリコングリスをバルブとシリンダーに塗って組み付けます。固定は押し込んだ状態でリテーナープレートを差し込むだけです。
ダイヤフラムの穴の周りにシリコングリスを薄く塗ってインナープレートの溝に嵌め込みます。
元々はポペットバルブのリテーナーが下向きに組んでありましたが、ダイヤフラムの内径が若干大きくなるのでリテーナーの噛みが浅くなると嫌なので最終組み付けの時にリテーナーが上側に来る位置に来るようにしました。
社外品なので微妙なサイズの違いはありました。内径が4mmほど大きく取り付け部の厚みも2mm厚いのですがシリコングリスを塗ったら、すんなり入りました。
左側が社外品で右側が純正品。若干の寸法の違いはありますが、外径と外側のリップ部の寸法は一致してるので取り付けには問題はありませんでした。
made in USA
おそらく8.5インチの他車用の流用品かと思われ。
純正品は日立製なのかな?
パリパリにはなってなかったけど新品と比べると柔軟性に乏しくゴワゴワした感じ。48年前のゴム製品だから仕方ないねぇ。
アメリカから個人輸入したリペアキットの構成はこんな感じ。
ペダル側はピストンのシールとフェルト製のフィルターと蛇腹のブーツ。純正のシールは花形のリテーナーで固定されていたけど、こちらは打ち込み式でした。大きなソケットを当てて叩き込みました。
マスターシリンダー側のシールは純正の花形リテーナーを再利用して組み付けます。マスターシリンダーを押すロッドの根元に組み付けるラバーブロックも付属してました。
別袋に入っていたポペットバルブのシールとリチウムグリスは使用しませんでした。
組み付けはバラす時の逆で、ダイヤフラムの外側のケースとの接触部分とインナーピストンの摺動部分にシリコングリスを塗って組み付けましたが、リターンスプリングが意外と強力なので難儀しました。縮めながら回すので、けっこう力技な感じですね。せっかく塗装したのですが内側のバックプレートとの嵌合部分は塗装剥がれちゃったので、はみ出たグリスを拭き取ってシリコンオフで脱脂してからタッチアップしときました。
マスターバックの分解組み付けにはバイスが必要なんですが、アルミ製のアングルを介して固定しないとマスターシリンダーの台座のプレートがギタギタになっちゃうので注意が必要です。
で組み上がって取り付けです♪
ロッドが脱落しないように、テープで固定しています。シリコングリスを塗って組み付けてるのでグリスで貼りついてはいますが、ロッドが抜けてしまってラバーブロックがマスターバックの中に落ちてしまうと超厄介なのでマスターシリンダーを付ける直前までテープを剥がさないでおきます。
フルードを注いで、マスターシリンダー、リアブレーキ、フロントブレーキの順にエア抜きして終了〜‼
負圧の配管を繋いで、エンジンをかけて緊張の一瞬!
おお!そうそう!この感じ!このタッチ!
というわけで、無事にマスターバック復活しました〜‼️
これで、しばらくは安心して乗れるね😁👍