360モデナのタイミングベルト交換・DIY・もうすぐGW・整備記録に関するカスタム事例
2024年04月29日 02時28分
車しか趣味がない30代です。雇われ医者です。 家建てました。オマケでガレージも付けました。 5台+1機所有しています。 新型の車がどうしても好きになれない古い男です。 型落ちばかりですが、好きな車ばかり。満足しています。 青春を取り戻している真っ最中ですが、 30代後半、遅れてやってきた青春はかなり楽しいです。
タイミングベルト交換、取り掛かりました。
1年前から準備してたんですが、入院やら何やらで…
かなりコアな内容ですが、タイミングベルトをDIYで交換しようとしている方は参考にされてください。
このカーチューンに加えてみんカラ、個人ブログでもタイミングベルト交換の手順は公開されて(?)います。
YouTubeでも公開されていますね。個人的にオススメはratarossaです。
ぶっちゃけ⚪︎ローリーはオススメしない。
sns、YouTube共に、大事な部分はかなり端折られています。今回はタイミングベルト交換、つまりタイミングベルトを外して取り替えるという一見簡単な作業の裏で躓いた箇所を書き留めてみます。
ぶっちゃけ、この作業で30万とか取るの妥当だわ。クソ大変。
因みに後ろ側の窓は両サイドのシートベルト周りのピラーだけ外せばokです。
レザーの貼られているパネル、3分割になってるあのヒトは外す必要なし(外しちゃってるけど)。クリップが一回付けたら外しにくい構造になってます。一方両サイドのピラーのクリップは形が違って、再使用可能になってるんですね。
躓きポイントその1
このメンテナンス窓のカバー、4つの6角穴皿ボルトでとまってるんですが
全部舐めました。
笑いましたよ。
結局ドリルで揉んで外す事に。新品購入。
6角の穴が小さすぎる…高トルクに負けるんです。
因みに9ミリのドリルがぴったしでした。
この後クランクプーリーのネジを緩めるんですが、ネジの真向かいに金属製の箱があります。
これは外してください。10ミリ2本です(整備書には記載あるも紹介しているブログなし)。一見永久結合部品に見えて途方に暮れました。
色々カバー外してタイミングベルトと御対面。
カバー外すのに関してはそこまで苦労しなかった。
強いていえば、補器類のベルト交換ですかね。
⚪︎ローリーの動画ではいきなり「こっちは、閉めると緩むのか…」とテンショナーボルトを回していますが、このボルトの前にプーリーの固定ボルトを緩めておく必要があります。誤解を招くかもです。
ベルトテンショナープーリーは色々DIYでsst自作されておられる方がいらっしゃいます。先の曲がったラジペンでする方もあるようですが、ベルトテンショナーの押し出す力が強く、強度が必要&ベアリングに傷バシバシいきます。sstはヒルエンジニアリングで売ってます。そんなに高くないので購入をお勧めします。
左バンク前のウォーターホースは外すのが得策といえます。
この後カムシャフトのプーリー周辺を色々触ります。スペースが無いんですよ。
ミッションオイルクーラーの故障もクーラントを抜いた際にチェック出来ます。
うちのはここからキッチリ8L抜けました。
多分使ってあったクーラントはワコーズ。
クーラントは外車に使用していいものとダメなものがあるとかなんとか…これは文献不足で何とも言えない。
ヨーロッパ車にも適応していて、かつ安心品質のワコーズで揃えました。ホース内部はこの通り綺麗でhappy day
パワステホースから漏れ。
交換したけど、ホースには亀裂すらなし。
増し締めでいけたかな…さらば8千円
他は大きな漏れなし。補器類ベアリングも健康。
ここまでで、平日の夜だけ作業して
1週間近くかかっています。
ここからが最大の問題。
1番シリンダーの圧縮上死点を調べる方法。
整備書にはクランクシャフトをリア側窓から見ると、マーキングがしてあると言う。
図でいうと丸いポイントがありそうな書き方をしている。
この写真見てどう思いますか?
「クランクシャフトの黒い部分にポッチがある」という情報がネットでは結構出てきました。
これ、嘘です。整備書に騙されたんですかね。
マーキングはシルバーの部分にキズのような形で入っています。
そして、裸眼では見えません。
iPhoneのカメラでも見えませんでした。
このシルバーに反射した合いマークをマーキングと勘違いし、「おっ!偶然にもバッチリ圧死点出てるじゃん!」と圧死点では無い場所で、カムシャフトプーリーをバイスでクリップしてしまいました…
結果、ベルトを外すと同時にカムシャフトプーリー回って、地獄を見るハメに。
バイスで挟んだ位ではバルブスプリングが勝ちますね。バイスクリップ弾け飛びました。
幸い、ベルトにマーキングを沢山していたおかげで元に戻す事が出来ました…
泣きそうでした。
因みにYouTube、⚪︎ローリーさんの工場長は「回ったらヤワですからね」と仰ってます…
上死点に関しては、シリンダーゲージではなく内視鏡を使う事にしました。
カムシャフトプーリーが動いたのが気になりました。元に戻す時にバルブが当たってないか心配だったのもあります。まぁ粘土で出来てる訳ではないし、バルブスプリングに抵抗した上で動かしてるから衝撃はないだろうとは思いますが…念の為。
幸いピストンヘッドには傷らしき傷もなく、バルブとバルブシートの隙間もなさそう。エンジン始動したら圧縮一応測る事にします。
バルブの動きを確認すれば圧縮上死点が出せます。
因みにこの内視鏡、ディスポ(単回使用品)で知り合いの医療品メーカーに借りました。
あと動かしていない期間が長かったので、シリンダー内壁とピストンリングにオイル塗っておきます。
内視鏡が必要だった理由のもう一つがこれ。
マーキングの確認です。はっきり言って内視鏡、ファイバースコープでないと見えません。
ピストンの圧縮上死点の時に合いマークと一致するマーキングが確認できます。
マーキングっていうか、ドライバーかなんかでキズ付けただけのように見える。
実際の圧縮上死点とこのマーキングが合っていなければ、カムシャフトカバー外して調整か、カムシャフトプーリーの調整が必要になります。
こっちの写真は少し分かりやすいかな。
キズ、なんですよ。真っ直ぐですらない。
これを4箇所確認する必要があります。
つまりカムシャフトカバーは外す必要があります。
ガスケットは6000円くらい。×2。
クランクとカムシャフトプーリーロックしてベルトだけ交換されておられる方もいるようですが、カムシャフトプーリーの構造上ズレが発生するそうです。あの4本のボルト意外に締め付けトルク弱いんですよね
多分フェラーリの推奨するタイミングベルト交換の期限の根拠はここにあるんではないか。見たところピストンに逃げは少しありますが…
バルブヒットしたら、もう…(胸が締め付けられる)
ヨシ
happy day!
4つともバッチリでした。
そしてストレートさんのカムシャフトロックツールでガッチガチに締め上げてこれから交換です。勿論ベルトのマーキングはやり直します。
ここまでがタイミングベルトの交換「まで」。
折り返しすらきていない。
因みにバイスで挟み込むのはクランクシャフトに負担をかける&初期のモデルは割れ、折れが発生する可能性を上げるかもしれないと言うレポートもありました(リコール出てるんですね)。整備書にもバイスを使うと書いてあるにはあるが、確かにロックツールの方が負担は少なそう。
まあ何と言うか痛感したのは、整備書や海外の情報を集めた上でも中々気を遣う&専門器具が必要という事実と、日本語でのネット情報は最早役に立たないという現実です。
これからタイミングベルトをDIY交換される方には、
#リフト(ここまでで20回は上げ下げしてます。)
#テンショナー回すのとフライホイールロックsst(196nmに耐えれるやつ)
#デカめの万力(タイミングベルトテンショナーを元に戻すため。ベルトでは戻らない程硬い)
#ファイバースコープ(首振り出来るやつ)
#バイスクリップでないカムシャフトロックツール
#ショートカットしない心と時間の余裕
を準備することを強くオススメいたします。
素人整備投稿にここまでお付き合い頂き感謝いたします。
疲れた…