Sクラスセダンのベンツ遍歴 ④ W221.S500ロング・追憶に関するカスタム事例
2023年11月20日 18時01分
Sクラス2台目‥W221 S550ロングです。
(正確には私のはS500ロングでした^ ^)
Sクラスのコードの頭文字は正式には、ショートボディが「W」、ロングボディが「V」と表記されるようですが、221に関してはどちらなのかわからず、とりあえず「W221」としてあります。
W220 S350を手に入れてまだ四年が経たない頃、次世代のSの221が発表されました。
W220のフォルムも好きでしたが、力強いラインのW221もなかなかだと思いました。ただ控えめな外観だったW220に比べて少し押し出し感を復活させたようで、私の好みではない存在感が増したのは残念でした。
新しいもの好きな私は、すぐに、W221への乗り換えを決めました。今度は憧れのロングに。
モデルにもよりますが、私が考えるところ、W140以降のSクラスのデザインの基本は、ロングボディだったのでは‥と思われ、ロングで均整がとれていると思いました。
リアドアのウィンドウの伸びやかさがロングボディの魅力。1度は手にしてみたいと思っていました。
幸いなことに、またまた、下取りのW220の嫁ぎ先は、すでに決まっていました。今度は知り合いの機械メーカーの社長さんに(S350は現在もその社長さんが乗られていて、たまにその会社の前を通ると駐車場に置いてあり、懐かしく思います)。
問題は車庫です。S350を購入した時は、ダウンサイジングのおかげもあり、車止めのブロックを埋め変えて位置調整することでクリアー出来ましたが、さすがに今度は無理でした。
こうなったらと思い、壁を壊し、ロングも余裕で入るように車庫をリフォームしました。
色は‥。
結婚して、すでに2人目の子供が産まれ、子育てが忙しくなり、洗車をする余裕を与えてもらえなくなったので、濃い色は無理ということで、汚れが目立たないイリジウムシルバーに。1度は「シルバーアロー」の異名を持つベンツの銀色に乗ってみたいという気持ちはありました。ただ、周りからは「年寄りくさい」と不評でしたが(^_^;)でも、メンテはラクでした。
内装は無難な黒革。左ハンドルで、オプションは後席のテレビシステムをつけました。
巻頭に書きましたが、実は私の221は、正確には「S500」です。エンジンは確かに5500で内容もほとんど変わらないのに導入されて1年ぐらいは「S500」という名前で売られていました。なぜだかわかりませんが、多分V12の「S600」が排気量を落とし同じ5500CCになったため、まぎらわしさをなくすためだと思われます。私の手元に届いて半年ぐらいでグレード呼称の変更となり、点検に出した時、「0→5」というように一文字変えるチューンをしてもらいました(^_^;)
納車されたS550ロングの印象。
これまた、1度は所有してみたかった(←私の場合それが多いのですが‥😅)ベンツのV8。そして5500の大排気量は強力で、なにより良いのは、目標速度に到達するまでが早く、いざその速度に達すると低いエンジン回転で巡行できること。その恩恵で、高速走行などでは比較的低燃費でした。街乗りは相応の燃費になりましたが‥。
室内はロングなので、広いのは当然として、全部の席がパワーシートで、なおかつ後席は中折れ式でリクライニングし座面の高さも調整でき快適でした。ただ、気になったのは、セミアニリンと呼ばれる柔らかい革の材質で、ちょっとしたことですぐに傷がつき、シワがよりやすいところでした。
あらゆる操作をモニター上で行うコマンドシステムの操作には慣れが必要でした。慣れても操作感が煩雑で使い勝手が悪いと感じました。
そして、エアサスのセッティングは相変わらずダメだと思いました。コンフォートモードで走ると、微細な揺れの戻りがあり車酔いするような感じ‥スポーツだと細かい路面の荒れを拾ってゴツゴツする感じでした。たぶん、それはW220に比べてインチアップし、かつ偏平率の高いタイヤとなったことも原因かもしれません。
けれど、剛性感はかつてのベンツを取り戻したのでは?‥というような頑強な感じがしました。それが、チューニングなのかはわかりませんが、確実にW220よりも頑丈なクルマに感じました。
ドアミラーが小ぶりになり、見にくくなったなぁと感じました。また、ルームミラーのメモリー機能も落とされ、手動式に。
問題は故障でした。
W220の時は、覚悟していた割には、不具合が起きなかったので、W221もきっと大丈夫だろうと思っていましたが、その期待は見事に裏切られました(^_^;)
まずは、ETC。
車庫に停めたSを眺めるため、そしてタバコを吸いに(私はスモーカーで蛍族)、夜中、外に出た時に、車庫で女性の声がするのに気づきました。「ポーン♪ETCが挿入されていません。」‥施錠はしてありませんでしたが、確実にイグニッションの電源は落ちています。
しばらくして、また同じようなアナウンスが‥。暗闇の車庫で、クルマから女性の声が‥🙀気味が悪かったです。
どうやら常時電源からETCの電源をとってあったようです。しかも、エアサスのコンプレッサーの電源。エアサスはその構造上から、停車時も一定間隔でコンプレッサーを作動させて車高調整をさせるのですが、そのコンプレッサーの作動時に一緒にETCも動くようでした。
結局、ディーラーからは「これで正常」と結論づけられ、その後もアナウンスは途絶えることなく続きました(^_^;)
そして、エアサスの故障です。
3年が経とうとしていて、メルセデスケアの保証がもうそろそろ切れるという時、足回りから聞こえる「コトコト」音が大きくなっていました。ディーラーに指摘したのですが、「機械にかけても、エラーコードは出ていませんので大丈夫です」と言われました。
そしてケアが切れた半年後、メーター内の表示の中央に「エアサス異常」を知らせる赤い警告が出ました。
左後ろのショックがダメになっていました。
ディーラーから、後ろ2本、できれば全輪4本の交換を勧められ‥(T . T)
指摘していたこともあり、少し納得がいかない面もありましたが、4本交換しました。高かったです(号泣)
その他にも細かい不具合は色々ありました。
ドアロック異常、オイル漏れ、ミッションの変速異常、電波時計の不動、パークトロニックのセンサー異常
などなど‥。
整備工場に入っている頻度が多くなっている時に、担当セールスから一本の電話が入りました。
マイナーチェンジで登場したSのハイブリッドロングの購入を勧める電話でした。
まだ登場間もなかったのですが、店頭展示用のハイブリッドロングを安価でお譲りするとのこと。なんでも、地元の大手企業のショーファーカーに納入予定だったのが、左ハンドルのために難しくなったようで、新たな買主を探しているようでした。
値引きも下取り額もかなりいい条件でしたが‥。
ちょうど忙しい最中の電話でもあり、W221の不具合が解決しないイライラも重なり、頭にきた私は‥
「やる順序が違うだろ!まず今乗ってるクルマを完璧なものに仕上げてから、新しいものを勧めろ!」とぶちきれてしまいました。(本当に大人げなかったと反省しております‥)
その後担当セールスは変わり、私は「要注意クレーム客」の仲間入りを果たしました(^_^;)
紆余曲折はありましたが、W221は、私のベンツ歴の中では比較的長い期間乗ることになりました。
その間、時代が変わり、大排気量に乗ることへの風当たりが強くなってきて、世の中のあらゆるクルマがダウンサイジングをはかるようになっていました。
次は少しでも環境に配慮したクルマに‥と私も思い始めていました。次期SクラスのW222の噂が出始め、プラグインハイブリッドの登場も囁かれていて、次はそのクルマにしようかなぁと考えていました。