ゴルフ RのTuning Evolution B.L.K・トルクベクタリング・ハルデックス・ハウスバーモントカリー・技術投稿に関するカスタム事例
2023年01月13日 12時54分
新型ゴルフRの技術要素の大半は、このエンジンを含めて先代からの正常進化といっていいが、従来とは別物に刷新されたポイントがひとつある。それは4WDシステムだ。
従来型はフロントからのトルクをセンターの電子制御油圧多板クラッチを介してリアのデフギアに伝えていた。つまり、一般的な電子制御オンデマンド型4WDだ。対して、「Rパフォーマンストルクベクタリング」と称する新しい4WDはセンターのクラッチや通常のリアデフをもたず、プロペラシャフトとベベルギアで後輪を直接駆動する構造となっている。ただし、左右後輪にはそれぞれ電子制御油圧多板クラッチが配されており、そこでトルク伝達を自在に変えることができる。たとえば、右後輪に全トルクを集中して、反対の左後輪は完全フリー……なんて芸当も可能なわけだ。
ちなみに、同システムは先に発売された「ティグアンR」にも搭載されており、グループ内の「アウディRS 3」が使う「RSトルクスプリッター」もモノ自体は同じである。さらにいうと、「メルセデスAMG A45/CLA45」の4WDもこれと同タイプだし、かつての「日産ジューク16GT FOUR」に搭載されていた「トルクベクトル付きオールモード4×4-i」も、クラッチ部分の構造には少しちがいがあれど、基本原理や構造は共通だった。
後輪の左右駆動力を自在に操る4WDによるコーナリングは、同じシステムをもつティグアンRよりは圧倒的に曲がるが、RS 3ほど極端な回頭性を見せることはない。ティグアンRに対しては、より低重心なゴルフに合わせたセッティングになっているからだろうか。同時に、ゴルフRにはRS 3にある「RSトルクリアモード」のようなドリフトを誘発するモードはない。
もっとも、本国にある「Rパフォーマンス」というオプションを追加すると、ゴルフRにも「ドリフト」と「ニュルブルクリンク」というモードが追加されるという。アウディでいうと前者がRSトルクリアモード、そして後者がサーキット専用の「Rパフォーマンスモード」に相当する制御と思われる。
新型ゴルフRがこれまで以上に曲がるクルマに仕上がっているのは間違いないが、その独特の4WDシステムから想像できるように、曲がりのフィーリングがこれまでとはちょっとちがう。それはたとえば後輪優勢のトルク配分をもつフルタイム4WDのようにテールを振り出すかのごとくクルリと旋回する曲がりかたとも、余剰トルクだけを後輪に吸い出して、FFらしい安定感はそのままにシレッと曲がり切る一般的なオンデマンド型とも異なる。
いわば、フロントの接地感や安定感はそのままに、リアの外側から強力に押し曲げる感覚といえばいいだろうか。戦車やブルドーザーなどのキャタピラー車(一般名詞でいうと無限軌道車)の“信地旋回”がこんな感じなのかなあ……なんてことも思わせた。
ドライブモードによって4WD制御が極端に変わっているようには思えないが、パワートレイン反応が鋭くなるスポーツモードやレースモードでのコーナリングはさらに強力にゴリッとした手応えになる。
ハルデックスで前後駆動配分を切り替える先代までのGOLFRとは、駆動部の構造が異なることがはっきりしました。
カリーなる一族
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パイセンの愛にkei悶絶。