シビックタイプRユーロのFN2・シビックタイプRユーロ・スプールバルブ交換・エンジンチェックランプ・K20Aに関するカスタム事例
2023年06月22日 16時59分
マイナー車に乗るにあたって、困難になってくるのが
ネット上での情報の少なさ。
みんカラもCARTUNEも、ロクな情報が無い。
やっとの思いで辿り着いたと思ったら
「取り付けはディーラーにて行いました」
「知り合いのショップにて取り付け」
「写真を撮り忘れたので作業手順は割愛」
店で買ってきたパンを、自分で作りました!
ってSNSにあげるタイプですか?と問いたくなるようなモノばかり。
1つも身にならない苛立ちだけを与えてくる所にしか辿り着かない。
ので、このような悲しい思いを少しでも減らせるように、少ないFN2の情報を雀の涙程度だが潤していくために残していきたいと思います。
今回の不具合はエンジンチェックランプ点灯。
フェイルセーフとして4000回転以上に上がらなくなる
(シフトダウンした時に5000位までは上がるがVTECゾーンに入らないように制御される)
それ以外は特に異常もなく、4000以下なら乗用可能なわけです。
やたらめったらにVTECに入れないように制御してくるという事はVTECに関する油圧がおかしいんじゃね?
という事でK型でもB型でも良く聞く不具合の
「*スプールバルブ」に原因があるのではと頭で考えながらお知り合いの車屋で診断機チェック。
*スプールバルブとは、油圧経路の切り替えなどに用いられる弁機構。
流入口、流出口に繋がった円筒形のケースの中で糸巻き(spool)状のコマをスライドさせることで、流路の切り替えを行う。
ATの制御や、油圧式パワーステアリングの油路の切り替え、ホンダVTECエンジンのカム(ロッカーアーム)の切り替えなどに用いられる。
現在は改善されているが、以前はこのバルブ周辺からのオイル滲みがVTECエンジンの持病でもあった
他所から抜粋。
結果
「VTEC油圧回路高い」
ビンゴです。
スプールバルブにフィルターみたいなアミアミが付いてるんですが、そこが汚れで詰まって油圧が高くなったか、はたまたスイッチそのものがダメかは分かりませんが、こう表示されたら大概はスプールバルブの交換でokです。
先程も書きましたが、FN2のスプールバルブ交換なんてもちろんネットに事細かく詳しく書いたやり方なんて載ってません。
みーんなディーラーやショップにて修理。
そんな事知りたくて探してるんじゃ無いんだ。
店に頼んどいてタイトルを「交換作業しました」とか偉そうに書くな()
ラーメン屋に飯食いに行って、出てきたラーメンの写真撮って「ラーメン作りました」ってSNSに書かんやろと。
しゃーないので手探り作業開始。
ココで一つ注意点。
油圧を管理する部品な為、当然ですが外せばオイルが垂れ出す作業です。
自分は
「車両を【前のめりにした状態】で一晩放置してから作業」しました。
理由は後ほど。
FN2の場合、まずはカウルトップとその下の鉄板を外さねばなりません。
が、これは意外と楽です。
カウルトップは真ん中だけなのでワイパーも外さないし、鉄板のボルトへのアクセスも容易で見たらわかります。
(今回の写真では、別作業ついでなんでワイパーとか外れてますが、スプール交換には必要無いと思います)
※鉄板外すのも見て分からない危うい方はDIYに向いてないので、持っている工具から手を離して、素直にショップ作業して下さい。
なんでこんな場所外すのかというとB型はエンジン横に付いているスプールですが、K型はなんと赤マルの部分。
エンジンの裏側にボルト3本で固定されています。
どうせよく壊れるんだから、整備性良いとこに配置して欲しいもんですよ。
「これだからホンダは」と言いたいところですが
この車を選んだのは自分なので泣きながら作業を続けます。
真上から撮影したエンジン裏側です。
→方向が車両前方です。
見えますか、見えますよね。
緑のマルで囲っているのが、スプールバルブです。
別角度から。
撮影しきれてませんが、本体の見切れている下あたりに10mmボルト3本で固定されています。
ではまず、繋がっている青マルのコネクタ二個を外してしまいましょう。
割と硬いので、バルブを外してから作業しようとすると力が逃げて偉い目に遭います。
絶対に先に外しましょう。
次に赤マルの配線が留められているクリップを二個外します。
写ってませんが左下にもいるんです。
こいつらは外しにくいんで、クリップ外しかなんかでぶっ壊す勢いで外してください。
どうせつかなくなっても、コネクタで大概正規位置に戻ります。
こういうのが自己責任作業のメリットです。
どうでも良いとこは破壊してしまえ。
上記4つのコネクタと配線止めが外れたら遂にスプールを外します。
【手探り 10mmボルト3つ】です。
目視は不可能です。
誤ってボルトを落としてしまったら、その時点でアンダーカバーを外すためにジャッキアップが決定します。
1本1本、女性を扱うように丁寧に外しましょう。
さて、先程も書きましたが、なぜ私が車両を
「前のめり」にして作業しているのかをご説明します。
簡単な理屈です。
正しいかは分かりませんが、
「オイルを溢して汚したくなかった」訳です。
ただでさえエンジンの裏側、ましてやスプールの下にはエキマニが配置しています。
こんなとこに夥しいオイルを溢してしまったら、清掃も大変な上に車両火災にもなりかねません。
ですので、バルブ内オイルをエンジン内に戻すように傾ければ、多少なりとも外した時のオイル漏れ出し量を防げないかといった算段です。
図が分かりにくかったらすいません。
無事にスプールバルブも外れて新旧比較。
品番は写真にある通り「15810-PRB-A03」
パッと見で違うのは、ブルーのコネクターの位置が少し違うくらいかしら。
つける時に向きを少しずらして入れないと入らないのは覚えておけば良い話です。
パーツクリーナーとウエス(ホコリやケバケバが出ないもの)で、バルブ接触面を綺麗に脱脂して、
甚大なオイル漏れが無いことを確認してください。
前のめりが効いたのか、軽く拭き取れば大丈夫なレベルのオイルしか出ませんでした。
さあ、
取り付けです。
「序盤が佳境」
と言いますか、これさえクリアすれば終わったも同然。
まずは手探りでボルトの穴位置を探しましょう。
一番下のボルトから探すのが良いです。
左手でスプールを押さえ、右手でボルト穴を探す。
下さえ入ってしまえば、上2つは割と楽です。
スプールバルブが無事固定出来たら、コネクタ二つを接続。
配線止めクリップを無事に取り外せた方はコネクタをつける前にクリップをつけたほうがやり易いです。
無事にスプールバルブの交換が終わりましたね!
鉄板とカウルトップを元に戻して完成です!
スプールを変えただけでは、チェックランプは消灯しません。
意気揚々とエンジンを始動して
ポーンと警告灯が点いて
「直ってないじゃん!!!」と落胆しないでください。
お近くのショップかディーラーに行って
ケシテクレェイ!と頼み込みましょう。
これにてFN2タイプRユーロのスプールバルブ交換が全終了しました。
VTEC入っても、いまいち音が変わったか分からんFN2も
「VTEC入らんよ!」
と言われると流石にツラいもんがあります。
無くなってから初めて気づくありがたさ
とはよく言ったもので👀
ちなみにディーラー工賃だと、この作業13000円〜くらいします。
ご自身で作業された方、浮いたお金でガソリン満タン2回くらい出来ますね!
お疲れ様でした。