ロードスターの久しぶりの詩人に関するカスタム事例
2020年09月20日 09時43分
山と峠が好きな26歳。 最近、峠ステッカー集めにハマり始めました。 たまに詩人(フォロワー様曰く)になります。(笑) サーキット、キャンプも楽しんでます! 車バカであり続ける人生を歩みたい
道志みちで朝を迎えた。
やっぱり自分には都会より長閑な田舎の方が似合ってる気がする。
渋谷?原宿?オシャレタウン吉祥寺?
僕には壁が大きすぎる。(笑)
先の見えない道をひたすら走って、
日の出をただ見つめて、
臙脂色の雲の流れを目で追って、
ちょっと苦いブラックコーヒーを啜って。
そろそろ友達との集合時間になるけどまだ動きたくなくて、
どんどん光が増してく太陽をただ見ていたくて、
ドキドキしながらまだちょっと寒い朝を独り占めしたくて。
美しいもの(景色)を見たときため息しかでないときがある。
「きれい」、「すごい」。たった3文字の単語すら声にならなくて。
その美しい何かを何も考えず見ていたくて、話しかけられても生返事しかできなくて。
わかってるよ!行かなきゃ行けないのはわかってるよ!
でもまだ見ていたい。もう二度と見れないかもしれないから。
···だから、あと少しだけ、ね?
楽しかったな。
1日中走ってたのに、1日中遊んでたのに。
なんだかあっという間で足りない。
でもそれでいいんだ。
足りないと思うからまたここに来るんだから。
満たされてしまったらそれで終わってしまう。
だから…これでいいんだ。さぁ、帰ろう。
ああ、霧だ。
何も見えなくなるから外にいるのに自分だけの世界に入り込んだように思える。
深くなってきた。
···もう、後戻りはできない。
ただいま。
無事に着いた。
でも身体が動かなかった。
運転席で呆然と座っている自分がいた。
何も考えたくなかった。
楽しさと切なさの区別が付かなくて、コーヒーの匂いが微かに漂う車内でただ一人···目をつぶって唇を噛み締めていた···。