インプレッサ WRX STIのこの時代に車重1570キロは頑張ってる・ドライブに関するカスタム事例
2020年01月04日 22時07分
さて、今回乗ったM2はF87型(だっけか?)のLCI後(LEDデイライト仕様)のコンペティションが出る寸前の車両です。なのでエンジンはM235のチューンドで、M2コンペティションのようなM3エンジンではありません。
さて、よほど酷い出来でもないかぎりBMWに共通する美点は「例え80キロくらいでダラダラ走ってても何か楽しい」ってところだと思います。目を三角にしてぶっ飛ばす必要などなく、普通に走ってるだけで楽しい。そして理由は不明(笑)
乗ったのは7速DCTモデルなのですが、動かしてる感じはトルコンATそのもの。発進はクラッチ付きのマニュアル車みたいな感じで動かしますが、動き始めたらダラついたシフト感はまさにオートマ。まぁわざとそう制御してるんだろね。いつでもパキパキシフトしていくVWのDSGとは対極。世の大半の人はこのダルさが良いんだろね。私は嫌いだけど。
踏み込んでみると、加速はするんだけど370馬力は感じない。300馬力くらいじゃね?って感じ。おっかしいな~・・・・ん?
友人「あ、スポーツモードあるよ」
C9「先に言ってよ(笑)」
友人「使ったことないから!」
使えよ!(笑)シフトレバー右下のスイッチを切り替える。一回押すとスポーツ。もう一度押すとスポーツ+モードになり、ここでトラクションコントロールやスタビリティマネージメントが自動でカットオフされます。ただ、長押し全カットではないので、ギリギリで介入してくると思います。気を取り直して再加速。2速からだと一瞬リアが振られます。リミッター解除されたM2は本来のパワーを取り戻し、全開にするとマフラーバルブ全開・オーバーブースト起動(トルク360ニュートン増し)DCTシフトスケジュール短縮となり、いい加速してくれます。速いは速いんだけど、危うさはない。刺激は少ないけど、万人に対して速さを感じさせる速さを提供してるね。恐くてアクセルを戻す瞬間がない。ボディはガチガチで、ダンパーの抵抗とブッシュの捻り抵抗がパワーを上手くいなしている感じがする。ダンパーとかちゃんとストロークしてるんだけど、減衰そのものはきつくかかってる不思議。ザックスダンパー恐るべし。だよね。最近のホンダ車はザックスダンパー使ってるけど、評価どうなんかね?韓国製だけど(笑)
まぁなんていうのかな、ドイツ流のおもてなしカーって感じだよね。腕が無い人間にも速さを提供してる。「飛ばしてもいいよ?車側がなんとかするから」って感じ。ちなみに日本車はだいたい、「お前ら運転ヘタやろ!飛ばすなや!」って制御。車側のキャパシティが速度を出すことに余裕がない。ボディにも足にもブッシュにも。
スタビリティを稼ぐのにここまでワイドフェンダー(リア幅はドアミラーと同じくらいまで外に出てる)を許容するメーカーってなかなか無いよね。利益率も大事だけど、どうせ数を出せない車種なら、逆に割りきって出来ることをやる。その姿勢を大いに評価してあげて欲しいね。
最後に、他人にオススメ出来るか?なら、冷却系強化・ダンパーの手直し・ツインターボ化・6MTになった現行のコンペティションなら(走るのが好きな人には)誰にでもオススメ出来ます。一生物の車ではないですけど、気楽に速さを得られます。ノーマルでバランス良いので、ノーマルで飽きるまで乗って、物足りなくなったら売りましょう(笑)