その他のReal Hot Rod・1926 Ford Model T Roadster・Hopped up motor・Ross Racing Engines・Oldsmobile Rocketに関するカスタム事例
2020年08月22日 19時22分
毎日乗れるHot Rod。
でも毎日乗ることは実は簡単なことではなく、凶暴なエンジンをブン回す度に見つかるマイナートラブルと向き合うという覚悟もいる。
だから無駄に毎日、高速をカッ飛んでいるワケではなく、必要以上に酷使してダメ出し個所を見つけては改善を繰り返している。
やっとそうするだけの完成度になり、苛めぬく価値が出てきたからだ。
レバーショックが良く動くように改良したら今までリジッドのようだったフロントが素晴らしく良くなった代わりに、フルブレーキング時にジャダーを起こし、フロントタイヤが左右交互に跳ねて暴れる。
即その挙動に自分を適応させて運転していたが、あまりにも激しい振動でキャブのミクスチャーやアイドルアジャスト、コンタクトポイントが何度も緩んで不調になった。
アイドルは下がったならガスペダルで止まらないようにすれば良いが、上がった場合はギアが鳴かないようにシフターを操作するコツを見つけてしのぎ、早めにアジャストし直すようにした。
ポイントを調整し直して無気持ちよく走っていたら、次は冬に荒れたパンピーな舗装でフロートピンが緩んで脱落し、以前は必要なかった定期的な増し締めが必要になったことがわかった。
何度も調整したコンタクトポイントはヒールにクラックが入って交換、何種類かのワッシャーを試したり、最後はロックタイトで緩まないようにし、調整を繰り返してネジ山がダメになったキャブレターボディはヘリサートで修復した。
快調に走っていると今度はリメイクで6年間動かしていなかった間のゴミや錆が今まで以上のスピードと振動で悪さを始めた。
TonyのOldsに積み替える前のエンジンの錆がコアまで詰まっていたアルミラジエターは、徹底的に洗浄した筈だったが、振動によって取り切れていなかった錆や汚れが出はじめ、突然ヒート気味になったので、水回りを再洗浄してサーモとラジエターキャップを交換することにとた。
ガスタンクも6年間に少しずつ発生した錆がフューエルフィルターを詰まらせたので、アメリカにフューエルポンプのリビルトキットをオーダーし、プレッシャーレギュレータも外して分解掃除することにした。
ガスタンクは花咲かGを入れて一晩寝かせた。
スペアに用意したコンタクトポイントのベースはチャイナのベアリングだったので迷わず捨て去り、信頼の日本製に交換。
肝心なとこに中国製を使うのはとてもリスキーで、ろくなことがないからだ。
次はブレーキングで足が暴れるのを抑えるためにアライメントの見直しとパンハードバーの取り付けを準備中。
リメイクしたばかり、完成したばかりのHot Rodとはそういう物だと思うし、自分がクルマに合わせなくてはならないという忘れかけていた感覚を久々に思い出させてもらっている。
エンジンはTonyと僕、リメイクはArt of Workの鈴木さんの仕事という絶対の信頼があるから、何かが壊れて予期せぬ不具合が起きたとは思わず、全てのトラブルは常に小さなことが原因で起きている筈だと考えることができるし、自分が乗り方を変えるべき内容か、原因を見つけて改善できることはすべきか、一緒に知恵を絞り、手助けしてくれているブラビッシモ、池上さんがいるからこそ毎日乗れるHot Rodなのだ。
本当に感謝です。
これからリビルトするフューエルポンプと、フューエルプレッシャーレギュレータ
クーラント、12Lくらい抜けた。
ガスタンクは花咲かGでじっくりサビ取り、ラジエーターは何度も洗浄
Chinese bearing sucks.
never trust