N360の整備記録・レストア・オーバーホール・360cc・ホンダに関するカスタム事例
2021年03月07日 12時01分
今回も地味な投稿です。N360のリアホイルシリンダーからフルード漏れ。OHしても、漏れ。去年これで車検に一度落ちました。シリンダーの腐食が酷すぎたのです。写真からもボディがボコなのが見て取れると思います。これがシリンダー内にもあり、、、勿論50年前の部品なんて新品で売っておりません。直すか作る、の2択です。こういうシチュエーションで旧車乗りの胆力が試されます。(バラスポで光軸出なくなった時は心が折れて売ってしまいました)
ホーニングしたところでまたどうせ漏れるので今回はボアを広げて削り出しのスリーブを作って軽圧入してあります。お願い先の内燃機屋さんはアールテックエンジニアリングさん。無茶苦茶忙しいなか、こんな小さな部品一つでも対処して下さり有り難い限りです。
カップは新品組んだばっかりだったので再利用です。
ピストンも腐食でボコボコ。
バックプレートも錆でボロボロ。再塗装したいなぁ。他のメニューがたまりまくってるので後回し、、、
裏側。パイプが2本あります。ひとつはマスターシリンダーから。もう一つは反対側のシリンダーへ。つまり一輪死ぬと両輪機能不全になります。Fail safeの概念がなかったのか、、、
表側も独特です。リーディングトレーディングなのにワンピストン。シリンダーボディ自体がフローティングになっていて、ピストンが出ると同時にボディがスライドして背中で反対側のシューを押します。これは明らかにコストダウン狙いですね。マイチェン後のN3では普通のツーピストンになったのでやりすぎだったんでしょうね。