MR-Sの豆知識に関するカスタム事例
2019年12月01日 13時58分
MR-Sの豆知識をお届け。
マツダ技報2006より。
ロードスターと感性を比較しているのが面白い。
世間ではロードスターのライバルとして登場したMR-S。速さはともかく完成度は全く相手にならないと批評されていたが、マツダでは、徹底的に比較して開発されている。
この表ではJPNAがMR-S。
スムースでバランスが取れた感性と言える。
このグラフで面白いのが、マツダ自らNBロードスターより全面的にMR-Sのほうがフィーリングにおいて上回っていると評価しているところだ。
MR-Sの剛性は低いのだろうか。
マツダの資料で明らかにされている。
前期後期どちらがテストされたか不明だが、
FcarがMR-S。
ボディ曲げ剛性はロングホイールベース、軽量にもかかわらず、
NBロードスターを上回った数値なのである。
MR-Sの剛性感のなさは、サスペンション取付剛性にあるのである。
しかしながらねじり剛性が低い。
確かに、MR-Sは、オープン時のスカットルシェイクが発生しているのが分かる。
ヨー慣性モーメントや重心は素晴らしい。
FDや8と比較にならない少なさである。
MR-Sのパネルはすべて外すことができる。
壊れても補修しやすくする配慮だ。
うるさいといわれるMR-S(JPNA)だが、以外にもNCロードスター並の静粛性らしい。
加速性能も軽量ボディのおかげで当時のオープンライバルたちより軽快なのである。
ヨー慣性モーメントの低減と安定性の両立。
MR-SはMR2のホイールベースを伸ばして実験されていた。
元々正式な開発スケジュールに乗ったものではなかったのだが、すこぶる運動性が良くなったので、開発されたのだという。
ヴィッツの足回りを流用しつつ。リアは、MR2の弱点だったアライメントの変化を規制するよう細やかな改良が行われている。
MR-Sは、基本的ディメンションの良さのみをつきつめたが、280PS、ターボといった分かりやすいクルマの訴求力が無かったので失敗に終わったクルマ。
でも、とても気軽に維持管理費もかからないいいクルマだと思う。
トヨタにおいて、5ナンバーボディにオープンMRが200万を切る価格で用意されることはもうないと思う。