190シリーズの世界初のマルチリンク・リヤキャンバー角可変・ブッシュ打ち替え・後2輪アキューム・SSTに関するカスタム事例
2022年06月01日 21時26分
後ろ姿で失礼します。COSWORTHのエンブレムとSpotsLineのエンブレムを追加しています。
そのネタではなくてリヤのサスペンションです。190Eといえば世界初の後輪マルチリンク
そこに追加の作業を行います。今回は「準備編」です。整備ネタで恐縮です。
現状のリヤマルチリンクです。比較的キレイに見えるのは一昨年来のコロナ禍で暇を持て余しアーム類を順番に取り替えています。
マルチリンクらしくアームが各方面から取り付けてあります。正面に見えているのが今回の主役キャンバーアームです。
旧タイプの強化型です。細いアームはスタビアームです。
ロアアームとスプリングそして別体のショックアブゾーバーです。16V系はリヤのショックがハイドロ制御です。
この車両はW124 500E用の油圧ショックに変更しています。強度の確保と低い車高対応です。
エンジン直結の油圧ポンプでスフィアを加圧しています。某フランス車の特許を買い取って取り付けた
システムとの事です。不思議と某フランス車ほどこの部分で苦労はしていません。エボリューションの4輪レベ
は大変なご様子とお聞きしています。
前側から見ています。同じマルチリンクでも年代によりアームの種類が一部変更されています。
一部はコストダウン、一部はアップグレードです。同じマルチリンクをW124の500Eにも
R129 のV12にも使っていたのですから相当なポテンシャルではないでしょうか?
ちなみにアルミのアームはW210ワゴン用です。アップグレードの一例です。
キャンバーアームの紹介です。このアームも変更されています。写真のアームは現行品ではなく旧タイプです。
旧タイプのアームは開口断面を溶接のプレートで塞いでいます。現行品では溶接無しです。
キャンバーアームと言いつつもキャンバーの角度調整が出来ません。このアームにキャンバー角度調整シム付きブッシュを
打ち替えることでキャンバー角可変アームへと変身させます。
標準状態でリヤのアライメントを変更出来るのはトーだけです。
英語の説明書と少し怪しげな箱、中に入っているブッシュとD断面のボルト×2セット
これがキャンバー角変更用のカム付きブッシュです。打ち替えて使います。
某師匠からこれ使ってみては?とありがたいお言葉と共にいただいた品です。
アームの種類は違います(手持ちのスラストアーム)お試しでブッシュを打ち抜いてみました。
打ち抜きしたブッシュはスチールカラーでセンターはアルミのようです。ゴムが充填されています。
打ち抜きと押し出しにはSTRAIGHT謹製ボールジョイントリムーバー、インストーラー
ホムセンのボルトナットで作業しました。思ったより容易に抜く事が出来ました。アームに
キズも付かず良い感じです。このSSTは皆さんご存知リヤロアアームボールジョイントの打ち替え用です。
私は今までこのSSTを2回ほど使用し車上でボールジョイントを交換しました。用途違いですが今回で3回目です。
今回はここまでです。準備と確認が出来ましたので週末に実際の作業を行います。キャンバーを変更してどうしたいのか?
強度的に大丈夫なのか?結果は後日お伝えします。ご参考となりましたら幸いです。