通販型自動車保険のデメリットと代理店型との違い、保険料が安い理由を解説
「通販型が安いっていうけど、どういう自動車保険かよくわからない…」
「通販型でも事故対応は大丈夫?」
よく自動車保険のCMで「通販型」というい葉を耳にしますよね。では、通販型自動車保険とはどのようなものを指すのでしょうか?
自動車保険は大きく分けると「通販型」と「代理店型」があり、それぞれの特徴からどういう人に向いているかをまとめると次のようになります。
- 通販型自動車保険:安さ重視の人向け
- 代理店型自動車保険:サポート重視の人向け
通販型自動車保険は保険料が手頃である代わりに、ドライバー自身で補償内容などを考えて手続きも自ら行わなければなりません。一方の代理店型自動車保険は、保険料に代理店手数料が上乗せされますが、その代わりに専任担当者が手厚くサポートしてくれます。
また、代理店型と比べて通販型が事故対応やサービス内容で大きく劣るということもありません。
通販型と代理店型どちらが優れているとも一概にはいえませんので、上記の考え方を踏まえ見積もり結果など見て納得できるかで選びましょう。
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このページのもくじ
通販型自動車保険の特徴
通販型自動車保険は「ダイレクト型自動車保険」「ネット自動車保険」とも呼ばれていて、いわば、店舗をもたない自動車保険会社の自動車保険です。店舗の賃料や人件費がかからないため保険料が安くなり、電話やインターネットで通販を利用するように加入できるという点が大きな特徴です。
後ほど説明しますが、通販型自動車保険が登場するまでは代理店型自動車保険しかありませんでした。代理店型自動車保険は、店舗をもつ代理店が対面で加入者をサポートできる点で、通販型自動車保険とは大きく異なっています。
通販型自動車保険は店舗をもたないため、契約や手続きは電話やインターネットででき、事故が起きた場合は専任の担当者ではなくコールセンターに電話をかけて事故報告をすることになります。
通販型の自動車保険一覧
通販型の自動車保険には、2022年4月現在では以下のような自動車保険会社があります。
通販型の自動車保険
ソニー損保・アクサダイレクト・SBI損保・イーデザイン損保・三井ダイレクト損保・チューリッヒ・セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)
これらの中には、メガ損保と呼ばれる代理店型の自動車保険会社と同じグループに属しているものもあります。イーデザイン損保は東京海上グループ、三井ダイレクト損保はMS&ADインシュアランスグループ、セゾン自動車火災保険はSOMPOグループに属しています。
後ほど詳しく解説しますが、通販型の自動車保険はいずれも代理店型よりも保険料が安い傾向があります。
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通販型自動車保険を選ぶメリット・デメリット
通販型自動車保険には、次のようなメリットがあります。
- 保険料が代理店型より安い傾向がある
- インターネット割引を利用できる保険会社が多い
このメリットは、代理店型自動車保険にはない特徴ともいえ、これらのメリットがあって通販型自動車保険から選ぶというドライバーもいるようです。
一方で、次のようなデメリットがあります。
- 専任担当者に気軽に質問や相談ができない
- 契約内容や補償内容などを自分で調べなければならない
では、具体的にそれぞれ紹介します。
メリット1.保険料が代理店型より安い傾向がある
代理店型自動車保険より安い傾向にある、というのが通販型自動車保険の一番のメリットといえるでしょう。
一般的に代理店型自動車保険の場合、損害保険会社の専業代理店の他にディーラー・整備工場なども副業として保険代理店を営んでおり、その家賃や事務手数料、人件費などがコストとしてかかります。中でも、代理店手数料が保険料に上乗せされる点は、代理店型自動車保険の特徴といえるでしょう。
一方、通販型自動車保険には店舗も専任の担当者も存在しません。そのため、代理店型自動車保険で発生するようなコストがかからず代理店手数料が保険料に上乗せされない分、代理店型自動車保険より安くなる傾向があります。
メリット2.インターネット割引を利用できる保険会社が多い
通販型自動車保険は、電話もしくはインターネットで手続きができますが、中でもインターネットで加入手続き・継続手続きをすることでインターネット割引を実施しているケースがあります。
通販型自動車保険のインターネット割引は保険料を割引する内容のものが多く、会社ごとに金額が異なります。
また、保険料に応じて割引金額が増えるものや、保険証券を発行しないペーパーレスの手続きで割引が受けられるものなど、保険会社によって詳細が異なります。
自動車保険料は、等級や車両保険付帯の有無などにより高くなってしまうケースもありますが、保険料の負担を減らすためにインターネット割引の利用を検討してもよいかもしれませんね。
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デメリット1.専任担当者に質問や相談ができない
通販型自動車保険のデメリットとしては、専任の担当者がいない点が挙げられます。
専任の担当者がいないことは、店舗をもたないことと同様に自動車保険が安くなる理由のひとつではありますが、親身にサポートしてほしいというドライバーにはデメリットといえるでしょう。
通販型自動車保険では専任担当者がいない分、契約や事故対応などの問い合わせは電話(コールセンター)とインターネットで対応しています。
例えばコールセンターで電話を取ったオペレーターが、共有されている契約者情報などをもとに対応するような形式になっています。つまり不特定多数のオペレーターが順次対応しているため、いつも同じ人に相談するということができません。
また、ライフイベントに伴う保険の見直しの相談などは、不特定多数の見知らぬオペレーターに相談しづらいと感じるかもしれません。
このように、専任の担当者がいないことで心細さを感じるのであれば、通販型自動車保険は向かないかもしれませんね。
デメリット2.契約内容や補償内容などを自分で調べなければならない
通販型自動車保険は基本的にインターネットや電話(コールセンター)での手続きになりますが、代理店型自動車保険よりも自身で調べることが多いこともデメリットでしょう。
先に紹介したデメリットにも通じますが、通販型自動車保険は専任の担当者に相談ができません。一方の代理店型自動車保険であれば、担当者が保険の補償内容などの提案をし、面倒な手続きも進めてくれます。
通販型自動車保険は、どういった補償内容にするかを自身で考えて決め、手続きも自分で進めなければなりません。
これをとても面倒、難しいと感じるようであれば、多少保険料が高くなっても代理店型自動車保険の方が向いているかもしれません。
代理店型自動車保険の特徴と通販型自動車保険との違い
代理店型自動車保険は、店舗を構えて対面で応対ができます。
また、1998年の規制緩和による保険料率の自由化を機に通販型自動車保険が登場するまで主流だったため、長い歴史のある自動車保険が多いのも特徴です。
代理店型自動車保険は、保険会社と損害保険代理店委託契約をしている代理店の店頭で、対面での相談ができ手続きを進めてもらうことができる点が通販型自動車保険と大きく異なります。
代理店型自動車保険では、代理店委託契約をしている店舗が全国にありますが、専業代理店以外に自動車を購入したディーラーや整備工場などの副業代理店も含まれます。
「代理店型」についてもっと知りたい方は「自動車保険、代理店型自動車保険はどこを比較すればいい?通販型との違いは?」をご覧ください。
代理店型自動車保険を選ぶメリット・デメリット
代理店型自動車保険には、「専任担当者に質問や相談がしやすい」というメリットがあります。
一方で、次のようなデメリットがあります。
- 代理店型自動車保険より保険料が高い傾向がある
- インターネット割引がない
では、それぞれ具体的に見ていきましょう。
メリット 専任担当者に質問や相談がしやすい
専任担当者に質問や相談がしやすい点は代理店型自動車保険の大きなメリットです。
代理店には専任の担当者がいるため、担当者が保険の内容を提案し手続きも進めてくれ、保険の相談も請け負っています。ライフイベントに伴う見直しの相談も、見知らぬ相手より話しやすいということもあるかもしれませんね。
また、代理店が独自の取り組みを実施しているケースもあります。
例えば、保険以外の自動車に関する相談もできる、ディーラー経由での加入は保険の契約から事故対応までワンストップで行える、などが挙げられます。また、事故が起きた際、現場に担当者が駆けつけることができるケースもあります。
このように手厚いサポートを受けられるため、専任担当者がいる方が安心できるドライバーには代理店型自動車保険が向いているでしょう。
デメリット1.保険料が代理店型より高い傾向がある
手厚いサポートを受けられる反面、代理店型自動車保険は保険料が割高になります。
なぜなら、店舗を構えることで発生するコストや専任の担当者の人件費など、代理店手数料が保険料に上乗せされるためです。
一方の通販型自動車保険は代理店手数料がかからない分、保険料が安くなります。対面でのサポートをあまり重視しないというのであれば、通販型自動車保険を検討するとよいでしょう。
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デメリット2.インターネット割引がない
代理店型自動車保険には、通販型自動車保険のようなインターネット割引はありません。なぜならば、自動車保険のインターネット割引は、ドライバー自身で手続きを進めることでコストが抑えられるという考え方の上に成り立つ制度だからです。
基本的に、担当者を窓口として店頭で手続きが行われる代理店型自動車保険と相反していますね。
代理店型自動車保険は、あくまでも専任担当者の手厚いサポートがあることが強みです。そのメリットを受けられるからには、保険料が高くともやむをえないといえるでしょう。
通販型自動車保険の事故対応ってどうなの?
「通販型の自動車保険は事故対応が不安」と思う人もいるのではないでしょうか。事故対応に対する不安さえなければ、保険料が安い通販型がいいという人も多いかもしれませんね。
実は、自動車保険の事故対応について以下のような点で、通販型の自動車保険が代理店型より事故対応で大きく劣るとは言い切れません。
- 通販型と代理店型で、事故が起きて補償を受けるまでの流れに大きな差はない
- 通販型と代理店型で事故対応をする会社が同じ場合もある
それぞれ詳しく説明します。
通販型と代理店型の事故対応の違い
通販型と代理店型の事故対応について以下の表にまとめました。事故が起きたときにまず連絡すべき窓口が異なる以外は特に変わりません。
通販型 | 代理店型 | |
---|---|---|
事故が起きた際の報告 | 保険会社のコールセンターに事故報告 | 代理店の担当者に事故報告 |
ロードサービス | 自社もしくは保険会社指定のロードサービス会社が対応 | |
示談交渉 | 示談交渉の専門の担当者が代行 |
代理店型の自動車保険には、加入の際などに対応をしてくれる専任の営業担当が必ずいますが、事故対応を専門とする担当者ではありません。
そのため、事故が起きた際に報告をした後に事故現場に駆けつけてくれるようなことがもしあったとしても、他の担当者に事故対応は引き継がれます。
その点において、通販型自動車保険の場合に事故発生時にコールセンターに電話するのと事故対応に大差はないでしょう。
ロードサービスについては、通販型か代理店型かによらず細かなサービス内容が保険会社によって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
また、通販型と代理店型とで、事故が起きた際に同じ会社が事故対応をする場合があります。
具体的な内容を次にご紹介します。
通販型と代理店型で事故対応をする会社が同じパターンもある
だいたいの自動車保険会社が自社で事故時のサポートを実施しています。
ですが、例外として「同じグループ内にある通販型自動車保険・代理店型自動車保険が事故対応で提携している」というパターンがあります。
そのため、ロードサービスのサービス内容や指定の修理工場、アジャスター(事故状況の調査をする担当者)の業務などの内容はほとんど同じと考えられるでしょう。
例えば以下のような保険会社が挙げられます。
- 三井ダイレクト損保と三井住友海上火災保険
- イーデザイン損保と東京海上日動
- セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)と損保ジャパン
上記は、それぞれ同じ損保グループにあって同じネットワークを使っています。
そのため、通販型と代理店型の違いによって事故対応の品質に大きな差があるともいい切れないでしょう。
自動車保険によって事故対応が良いか悪いかは確かに重要ですが、通販型だということが事故対応が悪いという根拠にはならないかもしれませんね。
【まとめ】通販型は安さ重視の人向け・代理店型はサポート重視の人向け
この記事で説明した内容をまとめると、以下のようになります。
- 通販型自動車保険:安さ重視の人向け
- 代理店型自動車保険:サポート重視の人向け
通販型自動車保険・代理店型自動車保険それぞれに選ぶメリット・デメリットがあるため、どちらが優れていると一概にはいえません。
通販型自動車保険は、保険料が手頃である代わりに、ドライバー自身で補償内容など考えて手続きも自ら行わなければなりません。
一方の代理店型自動車保険は、保険料に代理店手数料が上乗せされ、その代わりに専任担当者が手取り足取りサポートしてくれます。
通販型自動車保険と代理店型自動車保険で迷っているのであれば、上記の考え方を踏まえてどちらで納得できるかで選びましょう。
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自動車保険を決めかねているのであれば、保険料が比較的安い通販型自動車保険でだいたいいくらくらいの保険料になるのか調べてみましょう。
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