1シリーズ クーペのN54・DIY・DMEチューン・Tuner Pro・MHDに関するカスタム事例
2024年12月01日 01時06分
1MクーペROMを135iに書き込みします。(IJE0S→IKM0S)
DMEがMSD81の場合、135i、335i、535i等のN54車両に1Mクーペ用のROM(IKM0S)を書き込む事が出来ます。
ちなみにX35is系(E92クーペ、E89 Z4等)のROMはINA0Sで、これもまた別のマップが存在しています。
DMEがMSD80の場合はI8A0S、MSD81の標準車両系はIJE0Sになっています。
このROMの種類はMHD等での書き込みやDME読み込みの際に確認することが出来ます。(画像の左上、HWの後述部)
このROMをIJE0SからIKM0Sに変更します。
これはどういう効果があるかというと、エンジンのフィーリングが1Mクーペになります。
1M用のROMはSpoolStreetのスレッドから拾ってきました。
EU用、US用がある内のEU用です。(排ガス関係を対応の為?)
ちなみに、このROMを書き込んでからMHD等のマップパック(Stage1~2+)を書き込むと元のROMに戻ります。(試しにやったら「FULL WRITE」になりました)
DME以外の部分でZBを参照し、マップの選択と書き込みをしているとの記述を見ましたが、恐らくその通りなのでしょう。
1Mストックで十分、ならやってみる価値はあると思いますが、基本的に自力でDMEを弄るorチューナーにお願いしない限り、1M用ROMへ変更するメリットはありません。
エラー関係ももちろん自分で対処です。
もちろん、書き込み前に「このデータは書き込んで大丈夫なのか?」という検証が必須なのは言わずもがなです。悪意を持って意図的に点火タイミング、VANOSの設定値とかを滅茶苦茶にされていると悲惨です。
これは見た感じ大丈夫そうでした。
完全書き込みなので大分待たされます。
充電器(他の車)を繋げて暫く放置です。
で、戻ってきたら・・・車が文鎮になっていました。(^^;;;
フォーラムを見てると、他にも何回か失敗している人が何人か居ました。
とりあえず一度完全ストック状態(IJE0S)に戻しました。
エンジン始動確認が出来て一安心です。
完全ストック状態からもう一度トライしたところ、今度は無事に書き込みが完了していました。
とりあえずMHDのロガーを先に起動して、恐る恐るエンジンを始動します。
変な挙動をしていたらすぐにエンジンを切る心構えも備えて・・・。
無事にかかりました。
かかりましたが・・・・・O2センサーが働いていない?
AFRが上振れまで行ってからの燃調補正状態がいつも通りに行われません。
エンジンを切ります。
もう一度、再度今までのカスタムIJE0S binを書き込んで挙動を確認すると、やはりちゃんとO2センサーの確認が行われます。
なんでかな~~~O2センサー壊れてる訳じゃないしな~~~チェック機能働いてないのかな~~~と思ってbinを見ていったところ、2C77、2C78、2C7B、2C7Cが無効になっていました。
あ、これかな・・・と思ってこの項目を有効にし、ついでに思い出した項目を変更して再度IKM0Sを書き込み。
結果は見事ビンゴ。
AFRとSTFTが機能しました。
試しに走ってみると、なんか2000回転あたりで振動が・・・
う~~~ん、何だろう???と思いながら一先ずエラーコードを見てみると、2D5Aを出していました。
トルク上限値が足りていない・・・テーブルを探し、該当する項目を変更したらエラーコードは消えました。
しかし、再度走らせると・・・まだおかしい。
1500rpmあたりからの点火制御か何かがおかしい様な動きだったのでタイミング修正のログを見ても問題無し。
というかゼロ。
・・・・・?????
なんぞや????????
そこから再び、フォーラムでIKM0Sにフラッシュに関する情報を収集。
結論としてはベースのbinが古かった、で決着が付きました。
純正DMEにはもともと存在しない機能(マップ切り替えなど)をMHDは追加しています。
MHDのバージョンが上がって新しい機能と新しい制御方式をDMEに書き込む前に、不要になる旧式の制御項目を削除します。
削除して空いた領域に新しい制御方式を追加して、マップ切り替えや、話すと長いブースト制御機能を実装しています。
ちょうどその削除された中に、古いbinが必要とする機能があったために動作不良を起こしていたというわけです。
更新された新しいbin集の中からIKM0Sのマップスイッチ機能付きをベースに設定し直した物を書き込んだら全て解決しました。
ちなみにこれは、MHDを利用したストックbin生成機能も関わります。
古いMHDでバックアップとして作ったストックbinをベースにカスタムチューンを作ると、同じ様に動作不良が起こります。
多分そんな事に直面する人はそうそう居ないと思いますが・・・。(^^;
ちなみにシャドウコードのCDBDは「Mモードに出来る状態じゃないぞ」というものです。
まあそうですよね、Mボタン無い車にそのまま1MのROMを書き込んでるんですから。(^^;;;
コードを無効化して放置しておいても特に問題は無いので放置します。
これは4速で2000rpm手前からベタ踏みしたストック状態のIKM0S(=1M純正ROM)です。
2500rpmでブースト1.2barに到達しています。
これをベースに、今後は高回転までタレ無くブーストを維持する調整をやっていきたいと思います。
そして今回IKM0Sを書き込みたかった理由の一つに、このテーブルがあります。
これは何かと言うと・・・。
6MTのN54(N55)車両の皆さんには知っている方が多いかと思いますが、バブリングが鳴るシーンでクラッチを踏むとバブリングが鳴らなくなり(止まり)ます。
ATやDCTの車両はXHPでブリッピングする設定にすると、バブリングします。
ずるいですよね?ね???ね?????(?
このテーブルを定義すると、6MTでクラッチ踏みながらブリッピングしても鳴る様になるんです!!!!!すごい!!!!!(すごい?
6MTは鳴らない事を知ってる人からは「あれATか」と間違われるオマケ付きです。(^^;;;
本当はX35is系のINA0SやMSD80のI8A0Sでもテーブルは確立されているんですが、IJE0Sではまだ見当たらないのです。
これが今回の書き換えの動機の全てです。(と、1MのROMなんですよコレするためだけ)