1750のキャブ調整に関するカスタム事例
2017年12月25日 16時57分
キャブのセッティングをしました。
最近導入したa/f系が濃い値を出すので薄くしてみました。
キャブのジェットカバーを外し、ジェットが見える状態にします。カバーは左上に立て掛けてあります。
今日は加速系もいじるのでトップカバーも取ります。右に立て掛けてあります。
ポンプロッド留プレートが圧入されているので、こじってとります。
右が今回つけるポンプロッドです。
以前作ったもので、今までのものに比べ短いものとなっています。
ポンプロッドが短いと急加速時の燃料追加が少なくなり、結果薄くなります。
ポンプロッドを戻し、メインのエマルジョンチューブを取ります。
エマルジョンチューブは沢山種類があり、燃料の出方に違いがあります。
種類毎に"f数字"と名前が付いてます。
左から、薄い順に並べてみました。
f17 f9 f16 f2 f7 f14です。
定番(純正)のチューブは左3種で、特に難しい事なく調整できます。
f16とf2の下に付いているのは、メインジェットという小さい穴が空いた金属の蓋です。この穴から燃料が吸い上げられますが、穴の径で燃料の量が規制されます。メインジェットにもたくさん種類があり3桁の数字でネーミングされています(数値が大きい程燃料が多い)。
また、f16とf2の上に付いているのが、エアジェットという穴の空いた蓋で、この穴から空気が吸い込まれます。エアジェットもメインと同様にネーミングされています。
キャブの本体の竹串で示した辺りに横穴が空いており、上記の空気と燃料のミックスされたものが、横穴からエンジンに吹き出されます。
また竹串より下は普段燃料で満たされています。以上の事から、エマルジョンチューブの上方から真ん中辺りの側面の穴が多いと薄くなります。また、下方側面の穴は燃料が中に溜まるので超濃くなります(ただし全開で油面が下がると空気口として作用し始める)。
また、チューブの直径が太いとキャブ本体とのクリアランスが狭くなるため薄くなり、細いと燃料が増え濃くなります。
左3種類が太く(f17だけ若干細かったかな)右3種は細くて濃くなります。
したがって、細くて下まで穴の空いたf14は全開以外超濃くてドラッグレース用に思います。
今回はf2でメインを絞ってエアを大きくしたセッティングにしました。
f2 メイン155 エア200
後はチューブを差して完成です。
メインジェットは下から軽く刺さっているだけなので、キャブの中に落ちる事があります。そのときは竹串で救助します。
アイドルスクリューを設定し直します。
今回は1.5回転戻し(通常1回転)にしてみました。これを4気筒分行います。
負圧計で各気筒で同じ値を示すか確認します。1、2と 3、4で値がずれる場合は、
キャブのリンクのアジャスタで補正します(撮影失敗で写ってませんでした)。
設定完了後、アイドリングは安定しました。しかしながら、試運転の結果、まだ濃いみたいなので、今回いじっていないアイドルジェットが濃すぎることが考えられます。あるいはf2のチューブはやっぱり濃いのかも知れません(しかし、このチューブでないと8000回転まで回りません)。また試行錯誤しながら、いじって見ようと思います。