7のKUJIRAさんが投稿したカスタム事例
2025年01月20日 07時22分
Ford Cosworth 109E エンジンリビルト
クランクからシリンダーヘッドまで全て分解して
各部のクリアランスが適正になるよう修正
OHVでクロスフローと学ぶ事が盛りだくさん
今後への布石として良い経験になりました
我が家のグリーンホッパーのは若干のスープアップはあるものの1340cc 直4 OHV クロスフロー
コスワースのレースカムとタコ足にウェーバー40
エンジン触っとけば乗り出し後のメンテナンスやトラブルも望むトコロと強がりを言っておくが吉
そんな感じで組み立てに進んだのは昨年12月中旬
ヘッド、ブロック、クランクの加工も終って部品も全て揃いスタート
ヘッドは指定サイズに面加工して研磨
バルブガイド製作取り付けシート研磨
バルブ擦り合わせ
ケース加工はブロック面ツラ出し研磨
シリンダーケースのホーニング
クランクシャフトは精密測定後に研磨
メタル親子合わせをジャストサイズ狙い
かなり良い感じで仕上がってきました
クランクシャフトとカムシャフトを入れて
ここから組み上げスタート
兎にも角にも最初はコレが無いと始まらない
クランクシャフトのオイルシール
上が使用済みの純正
下が未使用の純正
7000rpm回したらこんだけ縮んでオイルちびり
ロウ付け編組あみの綿素材
ひ弱すぎてアホかって構造なので仕方なし
そこで真ん中の登場
モリブデンオイル滲みしみカーボンケブラー製
航空機に使われているオイルシールで神頼み
この小さな溝に隙間なく丁寧に整形
クランク同径のスペシャルサービスツールで圧入
して一晩寝かるカレー🍛的なナニか
翌朝、整形状態を確認してようやくスタートの陣
一晩寝かせるタイプw
クランクシャフトを据えるとこうなる
メタルの辺りも完璧でオイルシールもピッタリ
漏れたらまた考えます
続いてクランクとカムを抜いてメタル合わせして
プッシュロッドの動きを確認
ビッグエンドとスラストベアリング入れて仮組
手回しで回転に抵抗と違和感が無いかチェック
ホーニング後のシリンダーケースにピストンリングを入れてサイズを確認
ピストンリングのギャップは0.3mmと完璧
新しく入れるピストンはフラットヘッド
潔くて美しいです
ピストンはスナップリングのはめ込みから
リングは裏表を間違えて組むようじゃダメ
なので目を顰めながら作業
ピストンリングの組み込み
上段の2枚はカーボンを圧縮したような素材
下段は蛇腹とレールの2層構造
曲がりも少なく慣れないと難しい作業
なんとか4セットこなす
コンロッドのメタル合わせして仮組
ピストンピンを入れて準備完了
再びクランクの回転見ながら
ピストンを格納
スプロケを合わせカムチェーンかけて動作確認
各ボルトを規定トルクで〆てボルト回り止め加工
ロータスの中に咲くロータスはオイルドレン
古典的なチェーンテンショナーを組み込み
カムシールを圧入
オイルポンプは新調
ここからはヘッドの組み上げ
バルブとガイドとシートをチェック
バルブステムとスプリングを入れる
光明担を塗ってバルブ叩いて当たり面のチェック
ヘッド容積も測定と計算して圧縮比を計算
結果9.1:1とツメが甘かったです
次にヘッド加工する何年後かに?
次こそ10:1とかw
プッシュロッドを入れてブロックとヘッドを合体してロッカーアームの組み込み
タペットクリアランスを仮合わせ
ここからは鬼門となるバルブタイミング
OHVなんてスプロケのポイント合わせればOKと思いきやまるで合わない
調べてみるとコスワース製のレーシングカムは開閉角度326°と強烈な作用角度でした
1番シリンダーのピストントップを出して4番のプッシュロッドの動きを見ながらギア位置を調整
出来る限り正確に点火時期0点を狙うも実測値で10°程度のズレが出てる
何度やっても結果が出ず、微調整の効くツインカム用のバーニア付きスプロケットに組み換え
ヘッドをバラして組み直すこと3回
圧縮上死点とバルブ開閉角度を5°以下に調整
マグネットはポイントレスに変更
セルもリダクション式に変更
ウォーターポンプにクランクプーリーやら補器類を組み付けして水色で刷毛塗り
ミッションを組み合わせていざ
プロペラシャフトとシフトレバーの組み込み
クラッチレリーズ合わせ
ラジエーター冷却水路を繋いでもう一息
IN/EXマニホールドとキャブを組み込み
燃料ラインとハイテンションコードの作り直し
ミツバチ色がお気に入り
トドメに当時ロータスのレーシングカーにだけ使用されていたオイルプレッシャーレベルのワーニングランプを新設
このウルトラマン的カラータイマー感が素敵
1ヶ月間どっぷりオイルに浸ってOH完了
ロータスセブン手引き書のお手本通りに組み上げ
目が覚めるような吹け上がりに変貌
タペットクリアランス出してキャブの同調して
ピストンとメタルの慣らしです